たまよりひめのフェミニン宮 ~下鴨神社摂社・河合神社~
ー 賀茂信仰と鴨川デルタ#4 ー
多くの参拝者で賑わう下鴨神社摂社・河合神社。
海外訪問者を除くと女性が多数を占め、
祭神を美の拠り所とする昨今のようです。
鴨河合坐小社宅神社、只洲社。
古くより伝わる社名であるといいます。

祭神・たまよりひめ。
霊寄姫、玉依姫
= ワケツチ神の神霊を賜る姫。
謎めく魅惑の女神。
時代を問わずして人々が魅了されます。
ミケイリさん、イナイイさん、
カンタケさんの母。
創建当初は、河合神社のみが鎮座され、
カハヒ神(カモタケツミ&イソヨリ姫)、
ミヲヤ神(カモヒト&タマヨリ姫)を
祭祀していたようです。
垂仁天皇の御代になって、
「カハヒ神」は河合神社に、
「ミヲヤ神」は社殿を新設して、
それぞれに祭祀するのが良いのではないか、
との以前からの考えを承継し、
英断に至ったイクメイリヒコさん(垂仁天皇)は、
大鴨積命に命じて、
ミヲヤ神を新設成った社に遷させ、
遷座した社を「賀茂御祖神社」としました。

子がなかった賀茂建角身命&五十依姫夫婦
「河合神」のカモタケツミさんとイソヨリ姫。
暫くは子がなかったようです。
こればかりは授かりもの。
どうしようもありません。
山﨑の関を封鎖したナガスネさんも
君主に世継ぎなかったため、
コヤネ家に伝わる門外不出の子宝授かり法
「世嗣文」を盗み見ようとしたほどですから。
タケツミ&イソヨリ夫婦は、
どうか子が授かるようにと、別雷神に祈ります。
カミナリをも操るという別雷神。
別雷神の神力か否か、夫婦に子が授かります。
「タマノスガタ」の白玉美人
白玉のような女の子、タマヨリ姫の誕生です。
ワケツチ神に祈り、賜った娘。
「タマノスガタ」例えようがない美人だったとか。
白玉美人とは、どんな風を言うのでしょう。
現代において韓国で美容用語で使われる
「白玉肌」と
日本神話中のタマヨリ姫を形容する
「白玉」とは、
ニュアンス、含意の相違があるものと
思われます。

雪深い越の国に紡がれる素肌美人の系譜
タマヨリ姫の母方祖母が、
白霊姫と仰るようで、
タマヨリ姫級の美しい方だったとか。
白霊姫 =「月の神霊の姫」を意味するようで、
想像の域でしかありませんが、
「月の神霊」というイメージ、
タマヨリ姫と重なってなりません。
この白霊姫は、越の国阿治波世さん
の娘と伝わり、
雪深い越国の血統をひく方なので、
透明感に奥行きある肌、
黒髪の美女を想います。
アチハセさんはといえば、
カンムスビ・ヤソキネさん&ココリ姫(菊桐姫)
白山神夫婦の孫にあたる方といいますから、
ココリ姫→シラタマ姫→イソヨリ姫→タマヨリ姫と
白玉美人のDNAは紡がれ、真影は繋がるようです。
月の美、陽の美、ツイン・ビューティーを娶ったという第三代大物主コモリ・ミホヒコ
白霊姫が「月の神霊の美」ならば、
活玉依媛は、
「陽の霊が寄る姫」→「日の神霊の美」を
意味する方といいます。
この両女神を娶ったという
3代大物主のコモリ・ミホヒコさん。
たとえ、
わが国屈指の歴代功労者であるとはいえ、
なんぼなんでも、
陰陽の美を一手にするなんてーっ。
閑話休題、シラタマ姫は18人の娘を
イクタマヨリ姫は18人の息子を
それぞれ生み育てられたようです。
18女・18男には、
イソヨリ姫(河合の神)、
タマネ姫(二代蓬莱皇君ムメヒト内宮)、
アサ姫(夫ツエは多賀国守)、
カンタチ(初代筑紫御使)、
ツミハ(二代事代主)、
ヤサカヒコ(神麻續機殿神社)、
ミシマミゾクイ(三嶋大社)、
オオタ(タケヒト副物主)などなど、
おられたようです。

姫の数奇な揺籃期
ワタカミ・カモタケツミさんと
シラヤマカミ、オオモノヌシカミの血を引く
イソヨリ姫に生まれたタマヨリ姫。
ですが両親は姫の若くにして、
身罷ってしまいます。
人生の前半は不遇だったことが窺え、
憐憫の情を覚えます。
両親の喪祭を済ませると、
独り別雷神に詣でる日々が続く姫。
別雷神の神力により生をなしたことを
両親より聞かされていたのでしょう。
そんなとき、姫の背後に高次より声が届きます。
孤独な姫を翻弄するように
あれやこれやと詰問じみたことを訊いてきます。
声の主は、ウツロイ神のようです。
ウツロイ神と高次での問答が意味するところ
あることを境に
対立関係であった別雷神とは昵懇の間柄となり、
生涯、別雷神の意に添わないことは、
しなかったというウツロイ神。
そんな背景を思うと、
何かの隠喩が見え隠れしますが、
詰問は続きます。
ウ①”姫一人 ワケツチ神に 仕うかや?”
ウ②”世に因むかや”
ウ=ウツロイ神
どこともつかない別次元よりの声に
恐れを覚えることなく、
苛立ちの誘いに動じることもなく、
姫は、答えます。
姫③”然らず”
姫④”何者なれば 威さんや われは守の子 汝は”
姫=タマヨリ姫
紋切り型の訳は置くとしまして、
より冒険した意訳をさせていただくと、
①”ワケツチ神一人に仕えるのか?” または
”ワケツチ神一人だけを想って生きるのか?”
②”世間と関わることはしないのか?” または
”男女として繋がっているのか?” または
”君と契っているのか?”
③”いいえ”
④”ところであなたは一体何者なの?
私はワタカミの子よ” または、
”さっきから聞いてたら何言うてんねん!
わ・た・しは龍宮ワ・タ・カ・ミの子っ”
毅然と応じた姫。
ワタカミの子?
ウツロイ神は飛び上がると、鳴る神(怒る神)し、
去っていきます。
単に、姫にちょっかいを出した男たちの
描写なのか、
気高くも孤高の姫を
または姫の無謬性を表したものなのか。

白羽の矢による処女懐胎
またある日、ワケイカツチ神を詣で終え、
禊ぎを行っている姫のもと、
突如、軒に「白羽の矢」が刺さりました。
このあと、姫の月水が止まり、
男の子を孕みます。
処女懐胎をなさったタマヨリ姫。
聖母マリアさんと重なりますね。
日本神話と聖書は共通点も少なくなく、
出所が一緒ではと感じたりしますが、
マリアさんが生まれたのは紀元前18年、
およそ2043年前の9月8日とされます。
一方タマヨリ姫の子、タケヒトさんの誕生日が、
およそ紀元前711年2月13日、
今から約2736年前のようなので、
処女懐胎のお話しは、
タマヨリ姫に始まるといえそうです。
白羽の矢とは
「白羽の矢」は、
「白い矢羽の矢」の略筆のようです。
「白い矢羽」=「白矢」は国家の和を束ねる者
の意で、
「白い矢羽の矢」は、その物実を表したもの。
白矢=領結・領家
羽羽矢=穢れを遣るもの・スイープするもの。
和を照らす者・あまてらす者→白矢。
後世になり鹿児弓ともにこの矢は
征夷大将軍の象徴。
また皇孫である者は、
三種の神器を持ってまわる訳にもいかないので、
身分証明の代わりに「羽羽矢」を携帯したと
いいます。

天君の証・白矢の璽
そして天君の証として授けられる
「白矢の璽」。
ひと目で天君であることを
他にリアライズさせる印章。
尊璽、羽羽矢璽とも。
のち皇位の証となるものとして
天皇に授けられた模様。
別雷神(初代天君)→彦火火出見尊(ウツキネ)→
賀茂御祖神(カモヒト)と天君3代が授かったあと、
初代天皇となる神日本磐余彦尊(タケヒト)に
姶良の神(カモヒト)によって授けられる。
以降も歴代天皇に皇位の証として
受け渡しされたようです。
(それ以前の原形となるものはアマテルさんから
オシホミミ・オシヒトさんへと引き継がれて
いたのかもしれません)
コーンパイプを咥え、意気揚々にタラップ途中で
日本国を睥睨したダグラス・マッカーサー。
おそらくマッカーサーさんもこれを見せられ、
直ぐさま意味を理解し、それまでを翻意、
皇統側にシンパシーを
抱くようになったのかもしれません。
昭和天皇とマッカーサーさんの
ツーショット写真。
ダグラスさんの何とも神妙な面持ちは、
そのことを物語っているような。
「白羽の矢」は「白矢の璽」と「羽羽矢」を
一つに表現したものと解釈できます。

白羽の矢とは誰なのか
処女懐胎により、男子を授かるタマヨリ姫。
子が3歳になると矢を指差し、
「父」と言いました。
つづく
