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特別展「百万石!加賀前田家」 の夜間特別鑑賞会に行った話。

5月末に、大阪・奈良に旅行したあと、関東に戻ってきてやれやれと思っていたところ、台風接近の報が。

なぜ今日天気が悪い

なんと!季節前倒しの台風がやってくるというのです。それも、大事な用事である、特別展「百万石!加賀前田家」 夜間特別鑑賞会の日、6月3日に関東に最接近という予想。(このために有休取ったのに!)
台風がそれることを祈っていましたが、残念ながら3日に関東に最接近するという予報。

当日朝起きたときは、開催を絶望視してました。そもそも電車が動いてくれるのか……
頭の中では、打首獄門同好会の「なぜ今日天気が悪い」がエンドレスリピートしてました。

しかし、祈りが通じたのか、お昼から雨から天気が回復。風も弱まってきて、ここで行くしかないとお昼すぎてから家を飛び出しました。
ありがとう、打首獄門同好会(違う)


法隆寺宝物館のカフェでコラボパフェを

ホテルオークラが運営している東京国立博物館のレストラン3件が6月で運営を終えることが発表となり、そういえば、法隆寺宝物館のカフェに行ってなかった、と法隆寺宝物館を観てから入りました。

ちょうど、営業を終える6月7日までは前田家展とのコラボデザートを提供していましたので、こちらを注文。

ピスタチオプリンの上にたくさんのフルーツ、アイスが乗ったパフェ
(名前は失念)

来たときには、かなりのボリューム感に焦りました💦
フルーツ(柑橘とメロン、苺にブドウ)がどれも食感、味が違いますし、中にはバニラアイス、上にはフランボワーズのソルベ、マカロン、中にはコーンフレークも忍ばせてあり、食感も変わっていき、飽きずに完食しました。

法隆寺宝物館のカフェは2階から降りる階段横とトイレの間にあり、元からカフェを設置するようなところだったのか謎ですが、やや狭い中でも外が見える分広く感じ、ゆったりと過ごすことができました。(そもそも台風接近の報があって出歩いている人が少なかったかもしれませんが)

本館を回る

法隆寺宝物館で、小腹を満たした後は、本館に回りました。
特別展「加賀前田家」に連動してトーハクの収蔵品で特別展に関連する品が出品されていました。

竹取翁(米原雲海)
同名の作品が前田家の特別展でも出ていました。

他にも立派な刀剣も出ていました。

名物 大包平

ライティングのおかげなのか、それとも元からなのか、とても輝かしいなということがわかる、「名物 大包平」です。

同じ部屋には水滴という書道の道具も展示されていたのですが、かなりの異色作が並んでいました。

様々な生き物を模した置き物
イセエビを模したもの

イセエビを模したものは、イセエビの触角が横に流れずピンッと立てているいて、すごくロックな感じがします。「おれはやるぜ!」という気合を感じるというか。

また、二階の高円宮コレクションでは、小野道風像の根付が飾られていました。

小野道風

小野道風の書が特別展でも展示されていましたので、その関連かもしれません。現代根付は小さい中に様々な形を取り見ていて飽きません。
良すぎて、「根付 高円宮コレクション」という本を買ってしまいました。ちなみに、「続・根付」もありましたが、ここはグッと我慢して次の機会に……

ちなみに、この根付の本には高円宮妃殿下のお話があり、根付を飾るだけではなく使ったり、連れ出すことでその根付独自のストーリー(思い出)が生まれる旨が書かれていて、(ぬいぐるみと比べれば雲泥の差がある高貴な物ですが)今のぬい活みたいなものなのかもしれないな、と感じました。

そして、夜間鑑賞会!

午後五時になり、一旦退館します。
そして、もう一度入り口で夜間鑑賞会の待機列に並びました。

台風接近の報があったためか来館者が少なくゾロゾロではなくポツポツと皆さん退館します。最後の退館者が出たところで、夜間鑑賞会参加者の誘導が始まりました。誘導に従って平成館へ進みます。
鑑賞の前に、講師をお呼びして簡単な解説を受けます。その解説を受ける平成館の大講堂に入るのは初めてです。スムースに着席し、最前列を取れました!やったね!

講師による分かりやすい解説

今回の講師は東京国立博物館の佐藤寛介さん、長倉絵梨子さんのお二方。素人にも分かりやすい解説をお話しくださいました。
佐藤さんは日本の刀剣と鎧の見方、展示品のおすすめポイントを解説してくださいました。
長倉さんは歴史の専門家。武家でありもつつも書物を蒐集した三代目の加賀藩主、前田利常と五代目藩主の前田綱紀のお話を。部下に現代風に言うと「欲しいものリスト」を共有して探させたり、集めたレアな書物を収めるための特別な入れ物を作らせたり、集めた書物を分類したり、と現代のオタクと変わらないことを紹介してくださいました。
逆に、古今東西のオタク(蒐集家)は同じなのか?

そして、夜間鑑賞会

解説が終わると、夜間鑑賞が始まります。エスカレーターを上って会場へ。
今回は特別にキンキラの鎧「金小札白糸素懸威胴丸具足」が撮影可能となりましたので、パチリ。

キンキラの鎧「金小札白糸素懸威胴丸具足」

これはかなり目立ちますね。
大将はここに居るぞ!という旗印になり、敵からは狙われやすい。しかし、総大将としての目印は味方を鼓舞する要素にもなります。
前田利家の兜は烏帽子を模してとても縦長。キンキラの色もさることながら、形もかなり目立ちますね。余談ですが、二代目当主の前田利長の兜も飾ってあり、同じ烏帽子のような形で黒かったのですがとても目立ちました。

さて、前期と変わらず陣羽織コレクションは圧巻ですし、加賀具足と呼ばれる工芸品になっていく鎧兜も見ごたえありましたが、やはり書が気になりました。
前期とは入れ替わった展示が多く、楽しみにしていました。そして、今回は限定の鑑賞会……悠々とじっくりとコレクションを右から左から観て後ろめたさを感じません。やったね!

先ほど佐藤さんが是非見てほしいと言われていた、刀装具の獅子の親子はとても細工が細かく親子が向かい合って視線が合うのが驚きました。後藤家の一門の作と書かれていましたが、後藤家は豊臣秀吉が発行した天正長大判を作った金工師でしょうか。(天正長大判は貨幣博物館で見たことあり)

長倉さんがお話しされていた、藩主の「ほしいものリスト」もしっかり確認しました。優先度もちゃんと書いてあって、分かりやすい。
でも、家臣たちは大変だったろうな。公家やお寺が持ってそうな物ばっかりだし、戦乱が終わったとはいえ、寺社と対立してた時もあって更に書物欲しいと交渉する……タフなお仕事ですね。

後期で一番見たかったのは宝積経要品

今回一番見たかったのは、足利尊氏とその弟・足利直義、そして夢窓疎石が書いた「宝積経要品」。私が見たところは足利尊氏と直義が書いた巻末の部分で、弟の直義は全体的に止め跳ねがきっちり、濃淡も一定した書き方、尊氏は基本的にはちゃんと書いているのですが、墨がところどころ濃かったり薄かったり、やや緩急がついた書き方になったり。性格が出ているのかな、と書跡で妄想できるものでした。夢窓疎石の書も観たかったな。

オートグラフはクラシック作曲家特集

1時間半弱の鑑賞時間ではやはり後半は巻きで進まざるを得ず……撮影可能なお部屋では前期から入れ替わり、今回はクラシック作曲家のオートグラフが並んでいました。

左から、ハイドン、モーツァルト、シューベルトのオートグラフ
ハイドンは書簡、モーツァルトとシューベルトは楽譜

前田育徳会が収蔵しているオートグラフの230品の中からの超一軍ですからね、これは。スゴイ……極東になんで自筆譜があるんや……
なお、図録には、このオートグラフを収める収蔵箱が写っていました。これも工芸品として価値がありそうです。

最後に

夜間鑑賞会は特設ミュージアムショップも開いていましたが、会期自体が終わりに近いので欠品が多めでした。ガチャガチャもなくなっていましたし。図録は別日に買ったので、ショップも一巡して終わり。
最後に、もう見られないかもしれない、と「宝積経要品」と「耀変天目」を目に焼き付けて帰宅の途に就きました。

まとめ

夜間鑑賞会、当日までハラハラしたお天気でしたが開催されて本当に良かったし、すごく楽しめました。限られた人数でゆったり鑑賞できるの嬉しいですね。
学芸員さんの解説で鑑賞ポイントも増え、良いことづくめでした。今度の「大徳寺展」でももし開催されるのであれば、是非是非参加したい!と思いました。

次回、金沢でやるであろう、石川県立美術館での前田育徳会の特別展を心待ちにしてます。絶対金沢行きますよ!!!

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