差し出された花束
( #ショートショート 本文:481字)
「△※〇✕▼◇」
ちょっと何言ってるのかわからないので、自動翻訳機をオンにする。
(ほんとに便利。これさえあれば、言葉が通じないってことがないわね)
「君にこの花をささげたい」
彼が背中に回した手から差し出したのはピンクの花束。
「アルミニウムっていうんだよね、この花」
そう言いながら、彼は背中に回したいくつもの手から、いろんな色の花束をどんどん出してくる。
「違うわよ。その花は……ゼラニウムって言うのよ、たしか……」
私も花の名前はよくわからないので適当に答えた。
「間違えてごめん。でも、君の可愛い団子っ鼻によく似合うよ」
(失礼しちゃうわね。彼の美的感覚にはついて行けないわ)
「ありがと」
私が怒りを抑えて感謝の言葉を告げると、彼は耳をぴくぴくして喜ぶ。
「これからいっしょに空を飛びませんか。さあ、気合い入れてこ! ここっこ、こっこっこー!」
(やだ、翻訳機の故障? どこに行くの? 何なのよ、もう!)
やっぱり、やめておけばよかった。地球で見つからないからって、宇宙規模に婚活の範囲を広げるのは……。
彼のトサカは赤くてオシャレだけど、私は高いところが苦手なの。
(了)
私がくちばしをはさむことではないですけど、けっこうお似合いだと思いますよ。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。です。
はらとけいさんの企画に参加します。
よろしくお願いします。
#せりふ三題噺 #気合い入れてこ #ゼラニウム団子耳
世にもおかしなラブストーリーを集めました。好評公開中。
では、今日はこのへんで。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。
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