🏙 街で読む経済 第175回 ~「古い家なら壊せばいい」が、意外と高い~
🏚️ 壊せばいいのに
街を歩いていると、
長いあいだ使われていないような
古い家を見かけることがあります。
庭には草が伸び、
外壁も少し傷んでいる。
そんな家を見ると、
つい思います。
「もう使わないなら、
壊せばいいのに。」
でも、
建物というものは、
建てるときだけ
お金がかかるわけではありません。
なくすときにも、
お金がかかります。

💰 壊しても、お金は入ってこない
家を解体すれば、
当然、
解体業者へ費用を支払います。
さらに、
壊した建物は、
その場から消えてなくなるわけではありません。
木材。
コンクリート。
金属。
さまざまな廃棄物を、
分別し、
運び、
適切に処理する必要があります。
つまり、
家を壊すというのは、
重機でガーッと壊して、
「はい、更地。」
ではないのです。

🦺 壊す前にも、調べることがある
古い建物の場合、
アスベストなどが
使われていないか、
解体前に確認が必要になることもあります。
工事には、
安全や環境のための
さまざまなルールがあります。
もちろん、
それは必要なことです。
ただ、
所有者から見れば、
それらも含めて、
建物をなくすための
費用になります。
人件費や処分費などが上がれば、
解体する側の負担も
大きくなりやすくなります。

📈 インフレは「壊す値段」にもやって来る
物価が上がると聞くと、
食品やガソリン、
電気代などを思い浮かべます。
でも、
値上がりするのは、
普段の買い物だけではありません。
人が働く費用。
物を運ぶ費用。
廃棄物を処理する費用。
そうしたものも、
建物を壊すコストに
関わっています。
インフレは、
スーパーの値札だけではなく、
街の古い建物にも
影響しているのです。

🚪 やめるにも、コストがかかる
経済では、
事業や資産から撤退するときにも、
費用が発生することがあります。
いわば、
「退出するためのコスト」
です。
お店を閉めるにも、
設備を処分するにも、
お金がかかることがあります。
家も同じです。
「もう使わない」
と決めたからといって、
無料でゼロに戻せるわけではありません。

🚗 壊したあとも、経済は続く
前回、
空いた土地を、
「とりあえず駐車場」
にすればいいとは限らない、
という話を書きました。
建物を解体する。
整地をする。
駐車場などに活用する。
そこまでには、
いくつもの費用がかかります。
そして最後に、
その場所を使ってくれる人が
いなければ、
投じたお金を回収するのは難しくなります。
だから、
「壊して何かに使えばいい」
というほど、
土地活用は単純ではないのです。

【一言コラム:ゼロに戻すための値段】
建物は、建てるときだけでなく「なくす」ときにもお金がかかります。
重機でただ壊すだけでなく、事前の調査や廃材の分別、人件費など、そこには様々なコストが隠れています。街にポツンと残る空き家は、事業や資産を「やめる」のにも大きな費用がかかるという、経済のシビアな現実を物語っているのです。
📝 最後に
街から見えるのは、
ただの古い家です。
だから、
「どうして壊さないんだろう」
と思います。
でも、
その建物をなくすためにも、
人が働き、
車が動き、
廃棄物が処理され、
お金が動いています。
建物は、
建てればお金がかかる。
維持してもお金がかかる。
そして、
最後になくすときにも、
お金がかかる。
建物には、
建てる値段だけではなく、なくす値段もある。
こちらにいろいろまとまってます👇
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