風の奥に、少し夏

いつもの道を歩いていると、田植えを終えたばかりの田んぼに、シロサギが一羽。
田んぼの水に、白い姿が静かに映り込んでいる。
そろそろ日差しが強くなってきた。
蛙の散歩も、日中から夜の時間帯へ移行しつつある。
夜風はまだ少し冷たい。
だけど、その冷たい風の中に、時々生暖かい空気を感じることがある。
風の奥に、少しだけ夏が混ざっているみたい。
そして、僅かに湿った風とともに、山藤の甘い香りも届くのだ。
特に夜は香りが冴え渡るように思う。
姿より先に香りのお知らせ。
甘く爽やかな宵の口。
そんな、どこか不思議な春と夏の境目を、ゆるゆると超えていく🐸
