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50代からの服選び。昔のサイズではなく、今の身体に合わせる【#33】

以前は普通に穿けていたパンツが、なんとなくしっくりこない。

体重はそれほど変わっていないのに、お腹まわりが気になる。

ウエストは入るのに、ヒップや太もものラインが以前とは違う。

そんな変化を感じることはありませんか?

少し太った。

それだけでは説明できない。

身体の形やバランスそのものが、少しずつ変わってきた。

そんな感覚に近いのかもしれません。

だからこそ、

昔と同じサイズを選ぶ。

昔と同じシルエットを選ぶ。

というだけでは、うまくいかないことがあります。

大切なのは、

昔の身体に戻すことではなく、今の身体が一番きれいに見える服を選ぶこと。

「MかLか」というサイズだけではなく、

ウエスト。

ヒップ。

股上。

太もも。

パンツ丈。

そしてシルエット。

今の身体に合わせて、一つずつ見直してみる。

それが、これからの服選びでは大切になってきます。


1. 「ヒップが気になるから、サイズを上げる」だけでは解決しない

お腹やヒップが気になってくると、

「少し大きいサイズの方が安心」

と思って、ワンサイズ上のパンツを選びたくなることがあります。

でも、サイズを上げれば必ずきれいに見えるわけではありません。

例えば、ヒップに合わせてパンツ全体を大きくすると、

・ウエストが余る
・股下が下がる
・太ももが必要以上に太くなる
・ヒップの位置が低く見える
・パンツ丈まで長くなる
・足元に生地がたまり、全身が重く見える

ということがあります。

テーパードデニムを1サイズ上げてみた

つまり、

気になるところを隠すためにサイズを上げたのに、かえって身体全体が大きく見えてしまう。

ということもあります。


サイズを上げれば、きれいに見えるとは限らない

Aは身体に合ったサイズ。

Bはサイズを上げすぎた場合のイメージです。

パンツ全体を大きくすると、

ウエストだけでなく、ヒップ、ワタリ、丈まで余りやすくなります。

大切なのは、

全部を大きくすることではなく、必要なところに必要なゆとりをつくること。

ヒップにはヒップのゆとり。

太ももには太もものゆとり。

ウエストは、自分に合う位置へ。

丈は、自分の身長に合う長さへ。

パンツは、

ウエスト → ヒップ → 太もも → 裾

のラインが自然につながっていることが大切です。


2. 「細いパンツ=細く見える」とは限らない

すっきり見せたいと思うと、

細身のパンツを選びたくなるかもしれません。

でも、身体にぴったり沿うパンツは、

お腹、ヒップ、太もものラインを、そのまま拾ってしまうことがあります。

だから、

身体を細く見せるために、パンツまで細くする必要はありません。

むしろ意識したいのは、

身体の気になる部分を拾わず、その下にきれいな縦のラインをつくること。

例えば、

・ストレート
・セミワイドストレート
・緩やかなテーパード
・セミフレア
・セミバレル

など。

特に使いやすいのは、

ヒップや太ももには適度なゆとりがあり、その下のラインがきれいに整うパンツ。

「細いパンツ」ではなく、

外側のシルエットをきれいに整えてくれるパンツ

を選ぶことがポイントです。


3. 股上は「深ければ深いほどいい」ではない


パンツ選びで、意外と大切なのが

股上の深さ

です。

股上が浅すぎると、

ウエスト位置がお腹の下にきて、下腹部が気になりやすくなります。

また、ヒップに丸みがある場合、

後ろ股上が足りないと、パンツが後ろに引っ張られたり、腰まわりが窮屈に感じたりすることがあります。

だからといって、

股上は深ければ深いほどいい

というわけでもありません。

深すぎると、

お腹まわりに生地が余ったり、

座った時に窮屈に感じたり、

上半身が詰まって見えることもあります。

おすすめしたいのは、

レギュラーより少し深め。

お腹まわりを自然に包み、

ヒップもしっかり収まり、

ウエスト位置が自然に高く見える。

そんな股上です。

そして、前股上だけでなく、

後ろ股上

も重要です。

前から見るとすっきり。


後ろから見るとヒップをきちんと包んでいる。

この前後のバランスが、穿き心地にも見た目にも大きく影響します。


4. レイズドウエストで、全身の重心を上げる

そこで取り入れやすいのが、

レイズドウエスト

レイズドウエストセミバレルチノ
レイズドウエストセミバレルチノ

という考え方です。

レイズドウエストは、ウエスト位置を自然に高く見せることで、

脚の始まりを上に見せ、全身の重心を整えやすくする

デザインです。

ウエスト位置が少し高く見えると、

上半身がコンパクトに見える

脚の始まりが高く見える

下半身が長く見える

という効果が生まれます。

大切なのは、

お腹を強く締めつけて、無理に高く穿くことではありません。

今の身体がきれいに見える場所に、ウエスト位置をつくること。

高く見える。

でも苦しくない。

お腹を自然に包み込む。

そのくらいのバランスが理想です。


5. レイズドウエスト × セミバレルという選択


レイズドウエストxセミバレルシルエット

身体のラインを拾いにくくしながら、全身のバランスも整えたい。

そんな時に相性がいいのが、

レイズドウエスト × セミバレルシルエット

です。

バレルパンツは、

ヒップや太ももにゆとりを持たせ、

そこから裾に向かって少しずつラインを整えるシルエットです。

ワイドパンツとの違いは、

裾まで太さを保つのではなく、裾に向かって少し絞られていること。

ワイドは、

ヒップから裾まで比較的まっすぐ落ちる。

バレルは、

ヒップや太ももに少し丸みをつくり、裾を少し細くする。

という違いがあります。

ただし、丸みが強すぎるバレルは、

かえって下半身を大きく見せることがあります。

そこで取り入れやすいのが、

丸みを少し抑えた「セミバレル」

です。

ヒップや太ももは拾いすぎない。

でも、裾を細くしすぎない。

身体の丸みを自然に包みながら、

外側のラインだけをきれいに整える。

そんなシルエットです。

つまり、

「身体を細く見せるパンツ」ではなく、
「身体の丸みを受け止めながら、外側のラインを整えてくれるパンツ」。

という考え方です。

レイズドウエストで重心を少し上へ。

セミバレルでヒップや太もものラインを拾いすぎない。

この組み合わせは、今の身体を無理なくきれいに見せる一つの方法だと思います。


6. パンツ丈は「長い・短い」ではなく、身体と靴に合わせる

パンツ丈も、全身の見え方を大きく左右します。

同じパンツでも、

数cm丈が違うだけで、

脚の見え方や足元の重さは変わります。

長めなら、

ウエストから足元まで縦のラインが長く見えやすい。

短めなら、

足首や靴が見えて軽さが出る。

どちらが正解ということではありません。

大切なのは、

自分の身長、パンツのシルエット、合わせる靴に合った丈を選ぶこと。

特に、レイズドウエストやセミバレルのように腰位置を高く見せるパンツでは、

裾までの長さも含めて一本のシルエットとして考えることが大切です。

丈が短すぎると、

せっかく高く見せたウエスト位置からの縦ラインが途中で切れてしまいます。

逆に長すぎると、

足元に生地がたまり、重く見えることがあります。

ウエストから裾、そして靴まで自然につながる丈。

それが、自分に合う丈です。


7. お腹やヒップを、トップスですべて隠さない

お腹やヒップが気になると、

長いトップスで全部隠したくなることがあります。

でも、

隠す面積を増やせば増やすほど、必ずすっきり見えるとは限りません。

長いトップスが身体の一番横幅のあるところで終わると、

そこに水平線ができ、

かえって身体が大きく見えることがあります。

おすすめなのは、

・腰骨からヒップ上部くらいの丈
・前後差のあるトップス
・サイドスリット入り
・前だけ少し短いデザイン
・前を開けて着られるシャツやジャケット

など。

ポイントは、

隠す面積を増やすのではなく、縦のラインを増やすこと。

です。

トップスを全部インする必要もありません。

前だけ少しインする。

ジャケットを開けて着る。

ウエスト位置をほんの少し見せる。

それだけでも全身の重心は変わります。


8. 首元や手首に「軽さ」をつくる

全身を覆うと、

服そのものが重たく見えることがあります。

そんな時は、

身体の細い部分を少し見せてみる。

例えば、

・首元を少し開ける
・シャツの袖を少しまくる
・手首を見せる
・靴の甲を少し見せる

など。

特に手首は、

簡単に軽さをつくれる部分です。

パンツやトップスに少しボリュームがあっても、

手首が見えるだけで、

全身にメリハリが生まれます。


9. 靴は「ヒールの高さ」より、パンツとのつながり

スタイルをよく見せるために、

ヒールを履かなければならないわけではありません。

大切なのは、

何cm身長を高くするかではなく、パンツから靴までをどうつなげるか。

例えば、

黒いパンツなら黒い靴。

濃いインディゴなら黒やダークブラウン。

ホワイトパンツなら白やベージュ。

パンツと靴の色を自然につなげると、

足元で縦のラインが切れにくくなります。

ローヒールでも、

フラットシューズでも、

パンツ → 靴

が自然につながれば、下半身はすっきり見えます。


10. 「MかLか」だけでは、身体に合わなくなることがある

ここが、今回一番伝えたいところです。

同じ「Lサイズ」でも、

身体の形は人によって違います。

例えば、

ウエストはMだけれど、ヒップはL。

ヒップはLだけれど、身長に合う丈は短め。

お腹まわりにはゆとりが欲しいけれど、脚はすっきり見せたい。

股上は深めの方が楽。

そんな違いがあります。

だから、

S・M・Lというサイズだけでは、自分に合うパンツを選びきれない

ことがあります。

見るべきなのは、

ウエスト
ヒップ
股上
太もも
パンツ丈

です。

そして、

自分の身体のどこに、どれくらいのゆとりが必要なのか。

そこまで考えると、

パンツ選びはもっと自由になります。


50代からの服選びで意識したい3つのこと

ここまでをシンプルにまとめると、意識したいのは3つです。

① サイズではなく、身体の形に合わせる

MかLか。

それだけで考えない。

ウエスト。

ヒップ。

太もも。

股上。

丈。

今の身体に合うバランス

を見ることが大切です。


② 身体を細くするのではなく、シルエットを整える

身体にぴったりしたパンツで細く見せようとしない。

ヒップや太ももには必要なゆとりをつくり、

外側のラインをきれいに整える。

レイズドウエスト × セミバレル

のような考え方も、その一つです。


③ 昔の身体を基準にしない

昔はMだった。

昔はスキニーが似合った。

昔はローライズでも気にならなかった。

そこに無理に戻す必要はありません。

大切なのは、

今の身体が、一番きれいに見える服を選ぶこと。

です。


昔のサイズではなく、今の身体に合わせる

以前より少し身体に丸みが出てきた。

お腹まわりが気になる。

ヒップのラインも変わってきた。

だからといって、

身体を隠す服ばかり選ぶ必要はありません。

昔のサイズに戻る必要もありません。

昔のシルエットを無理に穿き続ける必要もありません。

大切なのは、

今の身体に合っているか。

ウエストは苦しくないか。

ヒップには必要なゆとりがあるか。

股上は心地いいか。

太もものラインを拾いすぎていないか。

丈は自分の身長に合っているか。

そして、

そのパンツを穿いた自分が、

自然にきれいに見えるか。

サイズは、ただの記号です。

昔はMだった。

今はLになった。

それだけで、自分の身体を判断する必要はありません。

身体を服に合わせるのではなく、

服のほうを、今の身体に合わせていく。

昔の身体に戻るためではなく、

今の自分を、一番きれいに見せるために。

それが、50代からの服選びで大切にしたいことです。

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