でも、わたしだけの話だった
神さま。note民さま。
わたくし、こちらで懺悔します。
第五回、灯火杯。
主催者の灯火さんや、特別審査員の本田すのうさんに一瞬媚びようかなとも思ったが、「書きたいことを書こう」と、やっぱり思い直した。
第五回については早いうちに告知があり、クリスマスがテーマだという。
企画へ何回出しても落選するわたしは、talesに灯火さんが創作大賞へ出品なさっていた小説を読み込んでいたのをインスパイアしようと策略した。
粋なクリスマスプレゼントなる。
ポジティブ展開で感動の結末を書けば、優勝したも同然。
まだ紅葉もしてない時期に、クリスマスの掌編を書き上げる。なんとまあ、あざといわたし。
予約投稿にセットして、機が来るのを待つ。
ところが。
それは創作大賞の発表日だった。
早い段階で落選していたので、創作大賞の『そ』の字は、脳からはみ出ていた。
タイムラインに公表される名前を見て
「おめでとう」とツイートしても、全くおめでたい実感がなかった。
感覚としては、誰かの誕生日くらい軽く、
祝福の気持ちはあれど、どこか他人事。
しかし夕方辺りから、落選のお気持ち表明がタイムラインへ表示されると、
「あ!創作大賞の発表があったんだ」
気持ちが揺れ始めた。
記事を読みながら、涙が浮かんで頬を伝う。
わたし、誰かに寄り添うなら創作で寄り添おう。この痛みは大学受験のときに似ている。
推薦やAOで合格を手にしていた子は、自動車学校の手続きの話。上京したら何をしたいか。
隠しきれない喜びが雑談に挟まれる。
進路が決まらない、センター試験を思うだけで指先が冷たくなる自分の不甲斐なさ。
「わたし、この子たちより成績良かったのに」
きっと本音は目線に出ていたと思う。
「ももまろっちは頭がいいかと思った」
サラッと笑いながら言う男子へ
「わたしが受けた大学は内申点が4.3以上だけど、アンタが行く大学は内申点が3.8じゃん」
でも、言わなかった。
これを言って仕舞えば負け犬確定。
感情のスイッチを切ろう。感情を殺す。
過去の記憶が一気に蘇った。
用意していた作品を下げ、別の文章を投稿した。
でも書き上がったのは、わたしだけの話だった。
