【馬学ノート#9】会って、乗って、感じた!日本が誇る「宝物」の馬たち
親子で収録したトークプログラムを、テキストで書き起こしました。ぜひ、トークの臨場感とアエラの熱量をnoteでお楽しみください。
「アエラの馬学ノート」は、馬を愛する中学生アエラが、血統というルーツから馬の歴史を深く探求するトークプログラムです。進行役の母と一緒に、馬へのロマンと未来について語り合います。
今回は、アエラが実際に乗ったり会ったりした日本在来馬3種——どさんこ・木曽馬・与那国馬——をご紹介。可愛いだけじゃない、日本の厳しい自然を生き抜いてきた馬たちの秘密に迫ります。
🐎 北海道の「どさんこ」——クマザサを食べて生き残ったタフな馬
🎙️母: 今回はアエラが実際に乗ったりしたことのある3種類の馬たちを詳しく紹介してもらいます。まずは一番有名かもしれない「どさんこ」から。
🐴アエラ: どさんこのルーツは、江戸時代にいた「南部馬」という馬なんですが、その馬たちが今の北海道に連れてこられ、放たれたんです。本州みたいに地面に常に草が生えている環境じゃないので、クマザサを食べながら生き残ってきた。そのタフな馬たちが今のどさんこになっています。
🎙️母: 北海道の厳しい自然環境に、長い時間をかけて順応してきた馬なんだね。
🐴アエラ: 私がどさんこに乗ってみて一番驚いたのが「側対歩(そくたいほ)」という歩き方です。サラブレッドは右前足が出ると左後ろ足が一緒に出るんですが、どさんこは右前足が出ると右後ろ足が出る。乗っていると振動がすごく少ないんです。
🐴アエラ: 揺れが少ないおかげで重い荷物を運んでも崩れにくいし、長距離移動しても疲れにくい。北海道の山道や雪の中を歩くために適した体なんだって、乗ってみて実感しました。
🎙️母: 体は大きくないんだよね。一緒に静岡でどさんこを見たけど。
🐴アエラ: 分類でいうとポニーに入るくらいのサイズです。でもパワーはすごいですよ。
⚔️ 信州の「木曽馬」——武田信玄の騎馬軍団を支えたX脚の力持ち
🎙️母: 続いては信州の木曽馬。信州といえば武田信玄、戦国時代の騎馬軍団というイメージがあるね。
🐴アエラ: そう、あの騎馬軍団を支えたのが木曽馬です。体型は「胴長短足」で、犬でいうとダックスフンドみたいな感じ。特にお腹がぽっこりしているのが可愛い特徴です。
🎙️母: 太っているわけじゃないんだよね?
🐴アエラ: 違います!食べ物を消化するための盲腸が普通の馬より大きいので、それが入っているからお腹がぽっこり見えるだけで。内臓の作りが違うんです。
🐴アエラ: 後ろ足がX字型になっていて、それがパワーの源。山道を越えたり崖を下ったりするときに、一歩一歩しっかり踏みしめられる。サラブレッドだとX脚は走りにくいと言われますが、木曽馬の場合は山を越えるために必要な進化だったんです。
🎙️母: 大河ドラマなどでは臨場感のためにサラブレッドが使われることが多いけど、実際の戦国時代はポニーサイズの足腰が強い馬たちが活躍していたんだね。
🐴アエラ: そうなんです。そういう歴史があるからこそ、大切にされているんだと思います。
💡【豆知識:木曽馬は長野・岐阜の2県にまたがって生息】
「木曽馬は長野県だけ」と思われがちですが、実は長野県と岐阜県の2県にまたがって生息しています。
🌺 沖縄の「与那国馬」——日本最小・海を渡る島の守り神
🎙️母: 最後は日本の最西端、沖縄の与那国馬だね。
🐴アエラ: 体高が110〜120センチと、日本在来馬の中で最も小さい馬です。性格はとても穏やかで人懐っこくて、本当に可愛い。背中に「まんせん」という黒い筋があるんですが、これは野生の馬に近い馬に見られる特徴的な模様なんです。
🎙️母: どさんこや木曽馬と比べると、確かに華奢な印象があるよね。
🐴アエラ: それは暖かい地域で育ってきたから。寒さに耐えるためのエネルギーを体に蓄える必要がないので、スラっとした見た目になっているんです。冬がないので毛がモフモフにもならない。
🐴アエラ: 沖縄の観光で「与那国馬に乗って海へ」というアクティビティがあるんですが、あれができるのも、島で暮らしてきたおかげで蹄がとても強くなったから。馬と一緒に海に入ったり泳いだりもできる。沖縄の島という環境が生んだ強みですね。
🎙️母: 大切なパートナーとして、今も観光という形で人と一緒に生きているんだね。
🏆 アエラの馬学クイズ(日本在来馬編)
【クイズ】
宮崎県串間市の都井岬に生息し、約300年以上にわたって放牧状態で暮らしている、日本で唯一の野生に近い馬の名前は?
🐴 アエラの回答:「……岬馬(みさきうま)!」
→ 正解!都井岬(といみさき)に生息する岬馬は、江戸時代前期から放牧・繁殖ともに自然任せで、300年以上自由に暮らしてきた日本で唯一の野生に近い在来馬です。今も集団で暮らしており、柵の中ではなく本当に自由に過ごしている姿が見られます。
🎙️母: 世界的に見ても、人間の手が全く加わっていない完全な野生馬はほとんどいなくて、日本では唯一この岬馬だけ。いつか会いに行きたいね。
🐴アエラ: 都井岬の景色も見てみたいです。
🔔 エンディング
🐴アエラ: 北海道・信州・沖縄、それぞれの場所で馬たちが自然環境に合わせて進化してきたんだなということがよくわかりました。ただの「昔の馬」じゃなくて、その土地や歴史を背負って生きている馬たち。実際に会うと、一頭一頭の種類だけにある魅力がたくさんあるので、ぜひ会いに行ったときはじっくり観察してみてください。
🎙️母: どさんこはどっしりしているとか、木曽馬はお腹がぽっこりしてるとか、X脚で力持ちだとか。与那国馬は小さくてスラっとしているとか。そういう目で見てくれたら嬉しいよね。ではまた次回のアエラの馬学ノートもお楽しみに!
🔊 トークはこちらから
今回の親子トークの音声(フルバージョン)はこちらからお聴きいただけます。よかったらぜひ!
