#32 【書評・感想】孤独の台所(リュウジ著)
1.はじめに
母子家庭、高校中退、自宅全焼、引きこもり…
そんな絶望的な状況から一躍YouTubeスターになった男の人生を変えたのは、一皿のチキンステーキだったって信じられますか?
料理研究家リュウジさんの自叙伝『孤独の台所』を読んで、正直驚きました。
この本、単なるエッセイじゃないんです!
いつも疲れているのに料理を頑張っているあなたへのエール本でもあり、彼の「芯の強さ」と「やさしさ」が、活字越しでリアルに伝わってくる1冊です。
読み終わった後、きっと「リュウジさんって、本当はこんな人なんだ…」と感じられるはずです。
本書は、『ツナグ図書館』の活動を通じて、朝日新聞出版様からご恵贈いただきました。
この場を借りて御礼申し上げます。
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2.自己紹介

耳と活字の二刀流で、年200冊読む読書家です。
SNSで読書に関する情報を発信しており、ありがたいことにブログは月1万PV超え、𝕏でも多くの反応を頂いております。
「これこそ、探し求めていた本だ…!」
— ほしくん|Audibleオタク (@hoshi_books) December 6, 2024
内向型人間による、内向型人間のための【完全版・ガイドブック】。自分が99.9%内向型なので、1ページ目からラストまでブッ刺さりまくり。エビデンスも豊富かつ実践的…超オススメ。鈴木奈津美様、ご恵贈いただきありがとうございます!書評はリプ欄のnote👇 pic.twitter.com/tjoi8LdM23
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3.本の概要
YouTube総再生数20億回を誇る、料理研究家リュウジさんの自叙伝です。
リュウジの「バズレシピ」で有名なので、彼の姿や動画を1度は見たことがある方も多いでしょう(わたしもコロナ中は特にお世話になっていました!)。
そして『孤独の台所』というタイトル通り、台所で孤独に料理する人たちへのエール本にもなっています!
4.学びのポイント:リュウジさんの成功の秘訣
本書を読んで感じたリュウジさんの成功の秘訣は、以下の3つです。
1.「芯の強さ」と「やさしさ」
「芯の強さ」については、ファミリーマートとのコラボ開発のエピソードが印象的でした。
普通なら企業に迎合してしまいがちですが、彼は忖度なしにコメントしていたんです。
僕はファミリーマートに『おいしい』イメージがなかったので、正直期待はしていなかったです。
ほっかほっか亭に対しても、監修したしょうが焼き弁当の「盛り付けが少ない」と改善点をしっかり伝える姿勢は、リュウジさんの根っこの部分を象徴しているように感じました。
一方で「やさしさ」は、本全体を通して感じられる「料理は無理しなくていい」というメッセージ。
自炊は大変だから、手軽に自分のできる範囲でやればいいと伝える姿勢は、現代の疲れている人に寄り添うやさしさですよね。
2.マーケティングセンスの良さ
彼自身はYouTubeで大成功するほどの料理上手なので、意識の高い料理好きをターゲットにすることもできたはず。
でも実際に狙ったのは「しかたなく料理をしなきゃいけない人」という、世の中の95%の層でした。
この点は、本書でもあえて狙ったという内容が書かれています。
大きなマーケットを狙ったこの「嗅覚」が、彼の成功のポイントだったと感じました。
3.「守破離」の発想
「母親に楽をさせたい」という想いから料理を始めたリュウジさんは、いきなり自己流ではなく、まずレシピ通りにやることから始めました。
繰り返し練習してできるようになってから、アレンジを加え、最終的に独自の風味や具材で料理を発展させていく。
基礎をベースに徐々に我流を作り出していく「守破離」の発想が、バズレシピを生み出したんですね。
5.【忖度なし】本書のレビュー
本書の推しポイント・注意点は、以下の3つです。
1.サラッと読める分量感
200ページ程度で、リュウジさんが本当に喋っているかのような自分語りスタイル。
友達と話しているような感覚で読み進められるので、忙しい方でも気軽に手に取れる親しみやすさがありますよ。
2.価値観やパーソナリティがよく分かる
本人があけすけに語っているので、彼自身が丸裸になっています。
特に「料理は無理しなくていいんだ」というメッセージを、遠回しではなくストレートに伝えているところに、彼の正直で直球な性格が表れていて、とても好感が持てました。
3.【注意】レシピ本ではない
本書はエッセイ的な位置づけで、レシピ本ではありません。
「大根の唐揚げ」といったコラムレシピがQRコード付きで紹介されていますが、あくまで章の終わりに付属的についているもの。
レシピメインで読みたい方は『至高のレシピ』など、他の著書をオススメします。
6.まとめ
本書でいちばん刺さったフレーズがコチラ。
台所で孤独な人を減らすために俺ができること。それは自炊ができる人を増やしていくことです。
自炊・料理に対するハードルを上げてしまう方が多いけど、完璧でなくても良いから無理せず続けよう。
そんなリュウジさんの「やさしさ」がこもっているメッセージではないでしょうか。
そして本書は、夫婦や恋人関係での「作る側の苦労」への理解不足にも触れており、人間関係を振り返る良いきっかけにもなります。
わたしも普段から料理をしてくれる奥さんに改めて感謝しようと思いました。
普段から料理や自炊に悩んでいる方、そして家族との関係に悩んでいる方にもぴったり。
サラッと読めるのに、思わずのめり込んでしまいますよ。
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