#34 【テレビショッピングと能】100分de名著books『風姿花伝』
1.はじめに
「テレビショッピングと、能の世界に何の関係が…?」
素朴な疑問から始まった読書体験が、まさかここまで自分の中をひっくり返してくるとは思いませんでした…!
世阿弥の『風姿花伝』に興味を持ったきっかけ。それは、ジャパネットたかたの高田社長が書かれた『伝えることから始めよう』という1冊。
この本には、高田社長が『風姿花伝』に影響を受け、視聴者に対する伝え方の参考にしていることが書かれています。
『風姿花伝』って、どんだけスゴいの…?!
気になっていたものの、「古典」というハードルの高さに尻込み。ずーっとモジモジしていたのですが、ついに大チャンスが到来したんです👇️
いやー、ホントにスゴい。単なる能の技術書ではありません。
しっかりテレビショッピングの世界ともリンクしているんです…!
超絶ビックリの視点を、深堀りして紹介していきますね。
#ツナグ100分de名著
— ほしくん|読みやすい本紹介 (@hoshi_books) July 22, 2026
古典なのに、新しい。
こんな感覚を覚えたのは、はじめてかも…!
ドラッカー、シュンペーター。
聞いたことがある有名人よりも大昔に、イノベーションの発想で伝統芸能を大発展させていたなんて。
世阿弥って、稀代の "仕掛け人" だったんだ…そんな気づきを与えてくれた1冊👇… https://t.co/znS0FUp1wj pic.twitter.com/MNLDOluoEL
本書は、『ツナグ図書館』の活動を通じて、NHK出版様からご恵贈いただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
サンプル版が無料で読めますので、気になった方は立ち読み感覚で気軽にどうぞ↓↓↓
2.自己紹介

耳と活字の二刀流で、年200冊読む読書家です。
SNS・note・ブログで読書に関する情報を発信中。ありがたいことに多くの反応を頂いております。
2026年上半期に読んでよかった本 10冊目
— ほしくん|読みやすい本紹介 (@hoshi_books) July 3, 2026
「良書というか、もはや"神本"」
付せんの数、なんと70個。ビジネス書の紹介、もうやめよ…と思ったくらい、推しレベルが高い1冊です。いろんなジャンルの本に書かれている内容も詰まっているから、情報の密度が濃すぎる。翻訳本なのに読みやすいのも最高👇️ pic.twitter.com/WGH8AcvCMH
📍 ほしくんのリンク集 👉️ コチラ
noteでは「おすすめの読書スポット」「オーディブルあれこれ」など、本好きの "好き" をくすぐる記事も書いています。気になる方は、こちらもご覧ください👇️
3.本の概要
能の大成者・世阿弥が記した伝書、それが『風姿花伝』です。
室町時代の芸術論…と聞くと、正直しんどそうなイメージしかありませんでした。小さい頃、能楽堂で能を観たとき、開始5分も経たないうちに深い眠りに落ちてしまった経験もありますし…(汗)
でも今回読んだ「100分de名著シリーズ」は、とてもわかりやすく、かみ砕いて説明してくれていました。
📍 「100分de名著books」とは…
・NHKのTV番組「100分de名著」の活字版
・番組テキストをより深く、読みやすく編集し直した保存版
・古典・名著をチョーわかりやすく解説してくれる
読み終えると、現代のビジネスの現場とも地続きだったことに気付かされるはずです。
4.学びのポイント
本書を読んで学んだポイントは、以下の3つです。
テレビショッピングと能、じつは大いに関係があると気づきました…!
1.離見の見:自分を「鳥の目」で見る
まずは『伝えることから始めよう』に書かれていた内容で、なるほどな〜と思ったポイントから。
観客と役者、つまり他者と自分の関係について、3つの視点があると述べられています。
① 我見(自分で自分を見る、主観的な視点)
② 離見(観客席から自分を見る、客観的な視点)
③ 離見の見(さらに引いて、観客席から見える自分すらも見つめる視点)
このうち一番大事にすべきは、③離見の見なんだと。
なぜなら、客観的に自分を遠くから鳥の目のように見なければ、自分の振る舞いが本当に良いのか悪いのか、わからないからです。
見所(観客席)から見る自分の姿を常に意識せよ。我見ではなく離見で見た時に初めて、本当の自分の姿を見極めることができる。
これ、テレビショッピングにもそのまま当てはまるなぁ、と。
聴衆の顔が見えない商売だからこそ、カメラの奥にいる視聴者を想像しながら話す必要がある。カメラに向かって話すのではなく、その先にいる人に向かって話す。さらに、その様子を遠くから見つめる感覚を持つ。
ジャパネットたかたの高田社長は、ここまで意識してやっている。見ているとなぜか買いたくなってくるのって、この「離見の見」の成せる技なんじゃないでしょうか。
2.目前心後:主役は自分じゃない!
もうひとつ面白いなと感じたのが、「目前心後」という考え方。
目は前を見ているが、心は後ろに置いておけ
能の舞台に立っているのは確かに自分かもしれない。でも、あくまで客席との関係性のなかに自分がいるんだから、自分本位になってはいけないという意味。相手があっての自分なんだ、と。深いですよね。
テレビショッピングにおいても、自分の語りや表情ばかりを意識するのではなく、カメラの向こうにいる視聴者との関係を考える必要があります。
・どんな方がご覧になっているのかな?
・何に悩んでいる人が観ているのだろう?
こんな風にたくさん想像を膨らませつつ、全国の視聴者みーんなとつながる感覚を持っている。高田社長に対する、わたしのイメージです。
「話術がスゴい」と評されることが多いですが、注目すべきは視聴者との向き合い方だと思いました。
3.「序破急」・「一調二機三声」:型に宿る奥深さ
話の展開のさせ方(序破急)、声の出し方(一調二機三声)という【型】も紹介されています。
まずは「序破急」。テレビショッピングに置き換えて考えると、一気に解像度が上がります。
✓ 序:商品との出会い、悩みへの共感からゆっくり入る
✓ 破:機能やスペックを畳みかけるように紹介し、テンポを上げる
✓ 急:「今だけ」「あと〇個」で一気に感情を高ぶらせ、購入を後押し
この展開が上手だからこそ、短い時間なのに、ついつい見入ってしまうんですよね。
「一調二機三声」も同じ。淡々と説明するだけでは、誰も画面の前で釘付けにはなりません。声のトーンや大きさに緩急をつけ、抑えるところは抑え、盛り上げるところは思いきり盛り上げる。心当たりがありませんか?
こうした高等技術を、テレビショッピングという聴衆の顔が見えない商売でやってしまう。
いい意味で、高田社長が恐ろしく思えてきます。
逆に言うと、室町時代に、現代にも通じる伝え方の「型」を完成させていた世阿弥のスゴさもわかるのではないでしょうか。
あれも世阿弥、これも世阿弥…伝え方を1つ見るだけでも、600年前からある芸の理論が根付いているんです。
5.まとめ
能とテレビショッピング。
この記事では、両者の意外な関係性を掘り下げてみました。
テレビショッピングと能、もはや「兄弟」かもしれません…!
この本を読んだおかげで、『伝えることから始めよう』を読んで気になっていたことがスッキリ理解できました。
他にも意外でおもしろい話がもりだくさん。
📍世阿弥って、じつはこんな人!
・新しいものを生み出すのが上手
・独自の処世術で、動乱と競争の時代を勝ち抜いた
たった150ページ程度の本なのに、付せんが止まらなかったです。
サンプル版が無料で読めますので、立ち読み感覚で気軽にどうぞ↓↓↓
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ではまた!
