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生きものと生物学者の魅力を詰め込んだ書籍『先生!なぜその生きものに惚れたんですか?』を出版!!

ホトゼロでは、かれこれ10年ほど、大学の魅力を社会に広く発信することを目的に、「ほとんど0円大学」というウェブメディアを運営しています。この0円大学の人気企画が、このたび書籍になりましたので、今回はこちらを語らせてもらいます。自画自賛ではありますが、ほんといいんです、この書籍!

人気連載企画「珍獣図鑑」を書籍化

今回、出版する書籍は『先生!なぜその生きものに惚れたんですか?』という、生物学者たちへのインタビュー本です。出版元は玄光社さんで、イラストやデザイン関連の書籍や雑誌を多く出しており、わたし含め、広告関連の仕事をしている人にとっては馴染み深い出版社かと思います。

本書は、玄光社の編集さんから「ほとんど0円大学の連載企画『珍獣図鑑』を書籍化できないか」と相談をもらったことがきっかけで生まれました。ちなみに珍獣図鑑は、毎回一人の生物学者に焦点を当て、研究対象となる生きものの生態や魅力、研究のきっかけや日々の研究活動まで、根掘り葉掘りうかがう企画です。本書には、珍獣図鑑の掲載記事をもとに追加取材・大幅リライトしたものが6本、新たに書き下ろしたものが4本、あわせて10本の生物学者へのインタビューを収録しています。

「珍獣図鑑」は、2020年に連載開始をした、ほとんど0円大学の人気企画

取り上げる生きものは、ウォンバット、ナマケモノ、キイロシリアゲアリ、シャチ、ナマコ、カモノハシ、オオグソクムシ、ナメクジ、ダイオウイカの10種類です。もとの企画が“珍獣”図鑑なので、哺乳類に限定しているのか?と思いきや、ぜんぜんそうじゃないんです。でも、この幅広さによって、より生きものや生物研究の奥深さが感じられる一冊になっています。

対象とする生きものも、研究手法や関心もさまざま。幅広く生物研究の魅力を感じられる

生きものと生物学者の魅力を伝える

ざっくりと概要をご紹介しましたので、ここからは本書の魅力についてです(これを語りたかった)。

まず挙げたいのは、この書籍って、そもそも、生きものを伝える本というより、生きもの“も”伝える本なんです。生きものと同じぐらい、生物学者や生物にかかわる研究について伝えたい、そんな想いでつくっています。

生きもの関係の本はたくさん出ていますし、ネットで調べると膨大な量の情報にすぐ触れることができます。そのため、生きものについて、かなりの部分がわかっているんじゃないか、そんな印象をなんとなく持ってしまいがちです。でも、本書を読むと、わからないことってすごく多い、わかないことばかりなんだということがよくわかります。

そして本書では、その“わからない”に、生物学者たちがさまざまな視点やアプローチから挑んでいる姿が詰め込まれています。たとえば、島根大学の広橋先生は『ダイオウイカハンター団』を結成して、希少なダイオウイカを追いながら繁殖の謎に迫っているし、愛知学院大学の浅原先生は、カモノハシとその祖先を解析し、カモノハシの形態進化を解き明かそうとしている。また、サンシャインコースト大学の高野さんは、皮膚病からウォンバットを守ることをめざして研究を進めています。

各インタビューの冒頭には、生きものや研究の魅力を「惚れポイント」として掲載

単に生きものにまつわる知識や情報が載っているのではなく、それらがどのように発見され、解き明かされていったのか。その現在進行形の姿を垣間見ることができるのは、とても貴重で刺激的です。

生物学者の頭のなかをのぞかせてもらう

本書のもう一つの魅力は、生物学者たちの価値観やものの見方に触れられること。少しくだけて言えば、頭のなかをのぞかせてもらえるような、そんな感覚になれる内容も盛り込まれていることです。

たとえば、信州大学の森山先生は、オオグソクムシの「心」に着目して研究をしており、わからなさこそが「心」なのだと語ります。島根研究所の一橋先生は、脳のないナマコと人間は似ていると話してくれました。これらの言葉だけだと、どういうこと?となりますが、本書を読むと、そこに込められた考えがわかり、ほぉ!とにわかにテンションが上がるはずです。

また、甲南大学の後藤先生は、10年以上も生きるキイロシリアゲアリの女王アリを飼育するなかで愛着が湧き、解剖しなくてはいけないことに葛藤すると言います。一方、岡山理科大学の宇高先生は、研究対象であるナメクジを「好きでも嫌いでもない」とビジネスパートナー然と扱いつつも、節々にやっぱり好きなのでは……と思う発言もあり、心の機微を感じさせてくれました。

生物学者と生きものの関係性は人によりけり

こういった生物学者と生きものとの距離感が垣間見えるのも、本書ならではの魅力です。オムニバスのインタビュー集なので、人によって考え方や接し方が違うこともわかり、そこがまた面白かったりします。

伝えたいことはまだまだあるのですが、言い尽くしてしまうのは野暮の極みなので、ここまでにしておきます。本書は明日、8月26日に発売です。生きもの好きの方はもちろん、そうでなくても十分に満足できる内容になっています。全国の書店やネット書店で手に入りますので、ぜひ手に取って、その魅力を味わってください!


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