コツコツ積み上げてきたものが壊れた日。HSPが絶望から立ち直るための処方箋
はじめに|あんなに頑張ったのに、全部なくなった気がした
毎日、少しずつ頑張ってきた。
誰かに褒められるわけでもなく、目立つこともない。それでも、「今日もちゃんとやろう」と自分に言い聞かせながら、一日一日を積み重ねてきた。
仕事を続けること。
人間関係を壊さないこと。
家族のことを考えること。
将来のためにお金を貯めること。
自分なりに勉強すること。
大きなことではなくても、ひとつずつ積み上げてきたものがあったはずです。
ところが、ある日。
思いがけない出来事が起きて、それまで大切にしてきたものが、まるで音を立てて崩れていくように感じることがあります。
「今まで何のために頑張ってきたんだろう」
「全部、無駄だったのかな」
「また最初からやり直すなんて、もう無理……」
そんな気持ちになってしまう。
しかも、周りからは「また頑張ればいいよ」「人生はこれからだよ」と言われることがあります。
もちろん、悪気がないことは分かっています。
でも、心が傷ついているときには、その言葉さえ苦しく感じることがありますよね。
HSPの人は、起きた出来事だけではなく、「あのとき、こうしていれば」「もっと頑張っていれば」と、何度も自分を振り返ってしまうことがあります。
だから、立ち直るまでに時間がかかることもあります。
でも、それはあなたが弱いからではありません。
大切にしてきたものが壊れたら、悲しくなるのは自然なことです。
このnoteでは、そんな「もう何も残っていない」と感じるときに、無理やり前を向くのではなく、まず心を休ませ、そこから少しずつ立ち直っていくための考え方をお伝えします。
失ったものを、すぐに取り戻さなくても大丈夫です。
なぜなら、壊れてしまったように見えても、あなたの中には、これまでの時間の中で身につけてきたものが、ちゃんと残っているからです。
この先を読み終えたとき、
「全部なくなったわけじゃなかった」
「もう一度、少しだけ始めてみようかな」
そう思ってもらえたら嬉しいです。
第1章|「全部ムダだった」と思う日に、無理に前を向かなくていい
何かが壊れたとき、いちばん苦しいのは、失ったものそのものではないのかもしれません。
「今まで頑張ってきたことまで、全部意味がなくなった気がする」
そんな感覚になることがあります。
たとえば、何年も続けてきた仕事を辞めることになった。
大切にしていた人との関係が終わった。
頑張ってきたことが、思うような結果につながらなかった。
その瞬間まで積み重ねてきた時間が、急に否定されたように感じてしまうのです。
「もっと頑張ればよかった」
「私のやり方が悪かったのかな」
「どうして私は、いつもこうなんだろう」
そんなふうに、自分を責める言葉が次々と浮かんでくることもあります。
HSPの人は、ひとつの出来事を深く考える傾向があります。
だから、周りの人から見れば「もう終わったこと」に見える出来事でも、自分の中では何度も繰り返し思い出してしまう。
「あのとき、違う選択をしていたら」
そんな「もしも」を何度も考えてしまうこともあるでしょう。
でも、今すぐ答えを出さなくても大丈夫です。
心が大きく傷ついているときに、これからの人生について冷静に考えるのは、とても難しいことだからです。
それなのに、「早く立ち直らなきゃ」「いつまでも落ち込んでいてはいけない」と、自分を急かしてしまう。
すると、失ったものに加えて、「立ち直れない自分」まで責めることになってしまいます。
これでは、心が休まる場所がなくなってしまいますよね。
だから、何かが壊れた直後は、無理に前を向かなくてもいいのです。
泣いてもいい。
何もしたくない日があってもいい。
誰かと話したくない日があってもいい。
まずは、「私は今、それだけ大きなショックを受けているんだ」と、自分の気持ちをそのまま認めてあげてください。
そして、ひとつだけ覚えておいてほしいことがあります。
「結果がなくなったこと」と、「これまでの時間がなくなったこと」は、同じではありません。
たとえ目に見える成果が消えてしまっても、そこで経験したこと、考えたこと、悩んだこと、人との関わりの中で学んだことまで消えるわけではありません。
今は、それに気づけなくても大丈夫です。
傷ついた心が少し落ち着いてくると、「あの経験があったから分かったこと」が、少しずつ見えてくることがあります。
だから今は、無理に「この経験には意味があった」と思わなくてもいい。
ただ、
「まだ意味を見つけられないだけかもしれない」
それくらいに思っておいてください。
立ち直るというのは、元気だった頃の自分に急いで戻ることではありません。
傷ついた自分を置き去りにせず、ゆっくり一緒に歩いていくこと。
そのくらいのペースでいいのです。
そして、少し心が落ち着いたときに、初めて見えてくるものがあります。
「全部なくなった」と思っていた自分の中に、実はまだ残っていたもの。
ここから先では、単に「前向きになりましょう」と言うのではなく、
壊れてしまったあと、何をどう考え直せばいいのか。
そして、
「もう一度ゼロからやり直す」のではなく、これまでの自分をどう次につなげていくのか。
そこを具体的に掘り下げます。
大切なのは、失ったものを無理やり取り戻すことではありません。
実は、壊れたあとにも、あなたの中には残っているものがあります。
それに気づけるようになると、「全部なくなった」という感覚が、少しずつ変わっていきますよ。
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