わたしはわたしを生きる
人の悪意
硝子のように冷たく
見えない風に乗り飛来する。
避けようもなく心は砕かれ
光の届かぬ奥へ傷を刻む。
その深さ、ただただ悲嘆。
わたしの輪郭は滲み溶けていく。
彼らの眼差し、彼らの言葉
その望む「わたしでない者」へ
強制的に、つくりかえられてゆく。
鏡の中、見知らぬ影が呼吸する。
喪失の痛みに、ただ身を捩る。
魂の荒野に、それでもまだ消し去られていないものが一つ。
悪意の炎も焼き尽くせなかった、
折れかけた、しかし揺るがぬ、わたしの誇り。
それは、変容させられた皮膚の下で脈打ち見知らぬ姿の、唯一の灯台。
傷と悲嘆が築いたこの身体こそが、悪意に抗い、生き延びた証。
「わたしでない者」の仮面を被りながらその奥で、真のわたしは静かに微笑む。奪い去られたものの中で、誇りだけは、誰にも渡さぬ。
この残された一点こそが、わたしの、永遠の、勝利である。








