粒あん派?こしあん派?あんこ屋から見る、その違い
弊社のあんこです。
左が粒あん、右がこしあんです。
見た目だけでも、印象がかなり違います。
こんにちは。板谷です。
あなたは粒あん派ですか。
それとも、こしあん派ですか。
この話は、あんこ好きの方の間でもよく話題になります。
実際、アンケートをとると、粒あん派とこしあん派は、だいたい半々、やや粒あんが優勢かくらいです。
粒あんが好きな方は、粒の食感がいい、
豆の存在感がある、あんこをしっかり感じられる、という理由が多いようです。
一方で、こしあんが好きな方は、
なめらかで食べやすい、口当たりがよい、粒感がない方が好き、という理由が多いように思います。
家庭でつくる場合は、
比較的粒あんの方が作りやすいので、
「粒あんの方がこだわりやすい」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、あんこ屋の立場からすると、こしあんにも、もちろんいくらでもこだわる余地があります。
こしあんの元になる生あんの原料や、砂糖、水分、炊き方によって、仕上がりはかなり変わります。
私自身は、粒あんとこしあんのどちらか一方だけが特別好き、ということはありません。
ただ、使われるお菓子によって、粒あんを提案するか、こしあんを提案するかを意識して分けています。
私の感覚では、粒あんを使うのは、
あんこそのものをしっかり味わってほしい商品が多いように思います。
たとえば、どら焼き、おはぎ、最中、回転焼などは、あんこの存在感が大きいお菓子です。
そういう商品では、粒の食感や豆の風味があることで、「あんこを食べている」という印象が強くなります。
逆に、こしあんを使うのは、なめらかさを活かしたいときや、ほかの素材を引き立てたいときが多いです。
たとえば、いちご大福は分かりやすい例です。
主役はいちごであり、そのいちごをやさしく支えるために、こしあんが合うことがあります。
ほかにも、上用饅頭や練切のように、口当たりのなめらかさが大事なお菓子には、こしあんが向いています。
また、何かを混ぜ合わせるあんこでも、こしあんを選ぶことが多いです。
たとえば今の時期なら、桜葉を混ぜる場合です。
こういうときにこしあんを使うのは、
桜葉の香りや風味をより素直に感じてもらいやすいからだと思っています。
粒あんにすると、どうしても粒の存在感が前に出る分、主役が「あんこ」寄りになります。
つまり、粒あんとこしあんの違いは、単に粒があるかないかだけではありません。
どちらを選ぶかで、
そのお菓子の印象そのものが変わってきます。
ちなみに、海外の方は粒あんよりもこしあんの方が親しみやすいと感じやすいようです。
以前、ヨーロッパで、クリームの中にこしあんを合わせたシュークリームが好評だったという話を聞いたことがあります。
粒感よりも、なめらかな口当たりの方が受け入れられやすい場面はあるのかもしれません。
粒あんにも、こしあんにも、それぞれの良さがあります。
どちらが上かというより、どんなお菓子に合わせるかで向き不向きがある、というのが今の私の考えです。
皆さんは、粒あん派ですか。
それとも、こしあん派ですか。
よければコメントで教えてください。
