晴れのはずが、台風だった。 KOYO.RION 沖縄編|第1話
2026年6月、こうようとりおんの沖縄結婚式へ。晴れた沖縄を思い描いていた僕たちの前に現れた二つの台風。出発前から変わり始めた家族旅行の空気を振り返ります。
旅行へ行く前から、僕は何度天気予報を見たんやろう。
朝見て。
昼にも見て。
夜になったら、また見る。
予報が少し変わっていないか。
台風の進路が、少しでもずれていないか。
沖縄へ行く前から、僕の頭の中にはずっと空模様があった。
今回の沖縄旅行の目的は、こうようとりおんの結婚式だった。
6月26日。
沖縄で結婚式を挙げる。
二人はずいぶん前から準備を進めていた。
衣装のこと。
式のこと。
いろいろ決めることもあったと思う。
僕はその全部を細かく知っていたわけではない。
ただ、話を聞いていると、二人がこの日を楽しみにしていることは伝わってきた。
僕ら家族にとっても、久しぶりにみんなが集まる機会だった。
僕とりえとまきと。
沖縄では、かずき夫婦や健、妹家族とも合流する。
普段はみんな、それぞれ違う場所で暮らしている。
それが沖縄で集まる。
結婚式はもちろんやけど、僕はそのことも楽しみにしていた。

僕が思い浮かべていた沖縄は、やっぱり青かった。
青い空。
青い海。
暑いくらいの日差し。
その中で、こうようとりおんが結婚式をする。
勝手にそんな景色を想像していた。
ところが、出発が近づいてきた頃から様子が変わった。
台風が発生した。
しかも、一つ気にしていたら、もう一つ増えた。
台風7号と台風8号。
天気予報を見るたびに、日本の南にある渦が気になる。
特に台風7号。
進路予報を見ると、僕らが沖縄にいる頃と重なってくる。
「これ、大丈夫なんかな」
だんだん冗談では済まなくなってきた。

出発前から、沖縄の空ばかり気にしていた。
飛行機は飛ぶんやろか。
沖縄までは行けるんやろか。
結婚式はどうなるんやろか。
帰りは帰ってこられるんやろか。
考え出すと、気になることはいくらでも出てくる。
もちろん僕が天気予報を何回見たところで、台風の進路が変わるわけではない。
そんなことは分かっとる。
でも、見る。
また見る。
少し進路が西へ動いたら、
「これならいけるかも」
と思う。
次に見たら、また違っとる。
「いや、やっぱり来るやん」
そんなことを繰り返していた。
今思えば、この旅行は沖縄へ着く前からもう始まっていたんやと思う。
荷物を詰めた日でもない。
飛行機に乗った日でもない。
スマホの中にある台風の進路を、何度も指で拡大していたあたりから。
それでも、行かないという選択肢を考えていたわけではなかった。
こうようとりおんの結婚式やから。
まずは沖縄へ行く。
そこだけは変わらなかった。
晴れると思っていた沖縄に、台風がやって来た。
予定どおりにはいかないかもしれない。
それでも僕らは、出発する準備を進めた。
そして6月24日。
翌朝の沖縄行きに備えて、僕らはセントレアへ向かうことになる。
その道中で見た空は、
僕が思い描いていた沖縄の青空とは、ずいぶん違う色をしていた。
