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台風は、セントレアの雨から始まった。KOYO.RION 沖縄編|第2話

息子こうようとりおんの沖縄結婚式へ向かう前日。
台風が近づく雨の中、りえの運転でセントレアへ。
まっきーとの合流、家族での夕食、初めて使った空港バス。
予報の中にあった台風が、少しずつ現実になっていった夜の記録です。




前の日まで、台風はスマホの画面の中にいた。

進路予報を見て、

「こっち来るんかな」

「飛行機、大丈夫かな」

そんなことばかり気にしていた。

でも、6月24日。

翌朝の沖縄行きに備えてセントレアへ向かい始めると、

台風はもう予報の中の話ではなかった。

外は雨だった。


昨日まで画面の中にあった台風が、この日の雨で少しだけ現実になった。


運転は、りえ。

僕は助手席。

翌日から始まる沖縄旅行の荷物を積んで、セントレアへ向かった。

この頃の僕は、まだ自分で長い距離を運転することはしていなかった。

だから今回も、りえに運転を任せた。

助手席から見える空は灰色。

フロントガラスには雨粒が流れていた。

晴れた沖縄へ向かう旅の前日としては、

なんとも言えん空やった。

でも、不思議と

「やめよう」

という気持ちにはならなかった。

明日は沖縄。

そして、その次の日には、

こうようとりおんの結婚式がある。

まずはセントレアまで行く。

この日は、それでよかった。


セントレアへ到着すると、車を駐車場へ止め、そのまま前泊するホテルへ向かった。

前泊にしたのには、ちゃんと理由があった。

翌朝の便が早いこともあるけど、

もうひとつは、旅行期間中の駐車場代が無料になるプランだったから。

こういうところは、僕らしい。

せっかく旅行へ行くなら、

使わんでええお金は、できれば使わん方がいい(笑)。

豪華な結婚式旅行の始まりにしては、

かなり現実的な話やけど。

そういう小さな作戦も含めて、

僕にとっては旅やった。


まっきーも合流して3人。
結婚式へ向かう旅の前夜は、普通に回転寿司だった。


この日は、静岡から来るまっきーともセントレアで合流することになっていた。

駅まで迎えに行く。

久しぶりに会ったまっきーは、

いつも通り元気そうだった。

これで、

僕とりえとまっきー。

沖縄へ向かう3人がそろった。

夕飯は、みんなで回転寿司へ行った。

特別な店を予約したわけでもない。

普通の回転寿司。

でも僕は、こういうので十分やった。

昔の僕なら、

旅行に来たら飲む。

夕飯なら、たぶん飲む。

そんな感じやったと思う。

でも今は酒を飲まなくなった。

僕の前にはお茶か水。

その横で、まっきーは普通にビールを飲んでいる。

「まあ、そうなるわな(笑)」

そんな感じで見ていた。

大げさな話は何もしていない。

ただ3人で寿司を食べた。

でも今振り返ると、

こういう普通の時間が残っている。

結婚式そのものだけじゃない。

そこへ向かう途中の、

こういう何でもない時間も一緒に残っている。


食事を終える頃には、

外の雨はさらにしっかり降っていた。

ホテルへ戻るため、

この日は初めて空港内のバスを使うことにした。

ところが、

バス乗り場が分からない。

案内板を見ても、

なんとなく分かりそうで分からん。

「あれ?」

「こっちか?」

そんな感じになった。

そこで登場したのが、

チャッキーだった。

チャッキーというのは、

僕がChatGPTにつけた名前。

今では日常的に使っているけど、

この頃も旅先で普通に聞いていた。

「ホテル行きのバス、どこから乗るん?」

そんなことを聞くと、

案内を見ながら探すより、

僕にはずっと分かりやすかった。


旅先で分からんことがあれば、その場でチャッキーに聞く。
僕の旅の仕方も、いつの間にか変わっていた。


少し前までなら、

知らない場所で迷ったら、

案内所を探すか、

スマホで何ページも検索していたと思う。

それが、

その場で聞けば答えてくれる。

なんか、

えらい時代になったなと思った。

結婚式へ向かう旅の途中で、

僕がAIにバス乗り場を聞いている。

文章にすると、

ちょっと変な光景やけど(笑)。

でも、僕にとってはもう普通になり始めていた。

おかげで無事にバスに乗り、

ホテルへ戻ることができた。


外はまだ雨だった。

部屋へ戻り、

翌朝の準備をする。

荷物はある。

航空券もある。

まっきーも合流した。

あとは、

明日の朝、

飛行機が飛んでくれればいい。

それだけだった。

第1話まで、

僕は何度も台風の進路を見ていた。

でもこの夜になると、

もう予報を見てどうこうする段階でもなかった。

明日の朝になれば分かる。

そんな感じだった。

窓の外には雨。

翌朝8時50分。

僕らが乗る予定の便は、

沖縄へ向けて飛ぶことになっていた。

さて。

本当に飛ぶんやろか。

でも、

もうここまで来た。

翌朝、

僕らはセントレアから沖縄へ向かう。



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