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【108式解説】エゴって結局なに?

108式の「既にある」について

いろいろ書いてきましたが、

その中で何度か出てきた言葉があります。

「エゴ」

潜在意識や引き寄せの話を読んでいると、

やたら出てくる言葉です。

「それはエゴの声です」

「エゴを手放しましょう」

「エゴでは願望を実現できません」

みたいな。

でも、そもそもエゴって何なんでしょう?

一般的には「自我」と訳されたりしますが、

「自我です」と言われたところで、

わかったようなわからないような感じですよね。

性格の悪い自分なのか。

ネガティブ思考なのか。

欲深い自分なのか。

頭の中で喋っている声なのか。

それとも煩悩みたいなものなのか。

前のシリーズでは、ひとまず、

「今まで知っていることを材料に、あれこれ判断している自分」くらいに考えてください、

と書きました。

今回は、この「エゴ」について

もう少し詳しく見ていこうと思います。


エゴって、別に悪い自分のことじゃない


まず最初に、108式でいうエゴを

「自分の中にいる悪いやつ」

みたいに考えないほうがいいと思います。

たとえば(いつも同じ例えで恐縮です)、

「貯金が10万円しかないのに、来週50万円必要」

と言われたら、

「え、40万円どうすんの!?」

と思いますよね。

憧れの会社で働きたいのに、

その会社が求人を出していなかったら、

「募集してないから働けない」

と思うでしょうし、

好きな人にブロックされていたら、

「連絡しようがないじゃん」

と思うのも当然です。

別におかしくありません。

むしろ、ものすごくまともです。

108さん自身、エゴについて

「合理性を重要視する理性」

と表現しています。

エゴからすれば、

自分がまったく関知できない「別の領域」に任せるなんて、

とんでもない話になります。

当然、理性は疑問を持つし、

否定する材料も探します。

108さんは、そう説明しています。


つまり、

エゴがおかしいわけではないんです。

エゴには、エゴなりの仕事があります。

これまで経験したことや、

今見えていること、

一般常識、

過去の出来事、

人から聞いたこと。

そういう材料を使って、

「だったら、こうなるよね」

と判断します。

以前の記事で

「今まで知っていることを材料に、あれこれ判断している自分」

と書いたのは、こういう意味です。


問題は、エゴが使える材料には限界があること

たとえば、

「財布に1,000円しかない」

これは確認できます。

「銀行口座にもお金がない」

これも確認できる。

「給料日まであと10日」

これもわかります。

ここまで材料が揃えば、

「しばらく金は増えないだろう」

と考えるのは自然です。

ただ、ここで少し話が変わっています。

最初の三つは、今確認できることです。

ところが、

「だから給料日までの10日間に、
お金が入ってくることはない」

となると、もう未来の話です。

つまりエゴは、

今までに持っている材料を使って、

まだ見ていない未来まで予測しています。

もちろん、

その予測が当たることもあります。

というより、日常生活では

その予測で困らないことのほうが多いでしょう。

毎月25日に給料が入る人なら、

「来月も25日に入るだろう」

と考えて生活したほうが便利です。

明日の電車も、

今日と同じ路線を走るだろうと思って駅へ行く。

それも普通の判断です。

ですから、

エゴの予測能力そのものを

否定する必要はありません。

ただ108式では、

「その判断しかあり得ないのか?」

というところを問題にします。

108さんは、

「実現の仕方が分からない」と考えること自体を

エゴの領域だとしています。

そして、

実現の仕方を自分で把握する必要はなく、

意図だけを持てばいい、

という話をしています。

エゴからすれば、

「いやいや、方法がわからないのに、どうやって実現するんだよ??」

となりますよね。

でも、それは当然なんです。

エゴは、自分が知っている材料から答えを出す役割なので、

その材料の中に実現方法が見つからなければ

「方法がない」と判断します。



じゃあ「別の領域」ってなんなの?

エゴの話をすると、

108式ではかなりの頻度で出てくるのが

「別の領域」です。

ここで急にスピリチュアル感が増します。

別の領域ってどこだよ?

となりますが、

108さん本人はかなりシンプルに説明しています。

「別の領域というのは、特別なものではありません。それは単に、エゴから離れた状態ということです」

としています。


少なくとも、

「どこか異次元の世界へアクセスしなければいけない」

というような話ではありません。

108さんの整理では、

エゴの領域と、それ以外の領域があります。

願望が出ると、エゴはすぐに、

「どうやって叶える?」

「いつ叶う?」

「この状況からどうやって?」

「何をすればいい?」

と考え始めます。

自分で方法を見つけて、

なんとかしなければいけないと思っているからです。

108さんは、この状態を

「チケットを握りしめている」

という比喩でも説明しています。

エゴには願望を実現する力がないのに、

実現方法がわからないと不安になる。

そこで、心配しながら現実的な実現方法を探し続けます。

一方で108さんは、

実現する力はエゴではなく「別の領域」にある、

としています。


ここは、エゴを理解するうえで

結構重要なところだと思います。


エゴは「願望実現の担当者」ではない



たとえば、

「100万円欲しい」

と思ったとします。

するとエゴは、すぐに仕事を始めます。

今の給料はいくら?

貯金はいくら?

副業したらいくら稼げる?

100万円貯めるには何ヶ月?

宝くじ? 

いやいや、そんなの当たるわけない。

じゃあ転職? 

でも今より給料が上がる保証もないよね。

……と、会議が始まります。

そして最終的に、

「現実的に考えて、しばらく無理ですね」

という議事録を出してきたりします。

でも108式では、

そもそも役割分担が違います。

エゴには、

今までの情報を使って判断することはできます。

一方で、願望をどう実現させるかまで

担当しているわけではありません。

108さんはかなりはっきり、

エゴには願望を実現する力がない

と書いています。

ですから、

「どうすれば100万円手に入る?」

という問いをエゴに投げても、

エゴは自分が持っている資料を使って

答えるしかありません。

給料、貯金、仕事、

過去の経験、常識、今の状況。

それらを並べて、

「この範囲なら可能です」

と答えます。

これはエゴの仕事としては間違っていません。

ただ108式では、

願望そのものの実現可能性まで、

エゴの計算結果に決めてもらう必要はない

ということになります。



じゃあエゴは邪魔者なの?

ここまで読むと、

「なるほど。じゃあエゴが邪魔なんだ。消せばいいのね」

と思うかもしれません。

でも、そうすると

今度は話がおかしくなります。

エゴは日常生活でも普通に使っています。

電車の時間を調べる。

今月使えるお金を計算する。

仕事の予定を組む。

危なそうなことを避ける。

過去の経験から判断する。

こういうことまで全部やめる必要はありません。

そもそも108さん自身、

エゴが合理性を重視することについては

「当然のこと」として説明しています。

問題になるのは、

エゴが存在していることではなく、

エゴの判断を「世界のすべて」だと思ってしまうことです。

私はそう考えると、かなりわかりやすいと思います。

たとえばエゴが、

「今、求人出てないよ」

と言う。

「そうだね」

でいい。

でも、

「だから、その会社で働くことは絶対にないよ」

と続いたら、

「そこまでわかるの?」

という話になります。

「今、彼にブロックされてるよ」

「そうだね」

「だから復縁は絶対無理だよ」

「それもわかるの?」

「今、お金ないよ」

「そうだね」

「だから必要なお金は絶対に入ってこないよ」

「未来のことまでわかるの?」

という感じです。

エゴを黙らせる必要はありませんし、

エゴの言っていることを

全部嘘だと思う必要もありません。

ただ、エゴが実際に知っていることと、

そこから予測していることは分けて考える。

まずはそれくらいでいいと思います。


エゴは、かなりもっともらしい


エゴが厄介なのは、

意味不明なことを言ってくるからではありません。

むしろ逆で、

めちゃくちゃもっともらしいことを言います。

「半年経って何も起きてないんだから、もう無理じゃない?」

「求人がないんだから、就職できないでしょ」

「連絡がないんだから、興味ないんじゃない?」

「払えないなら借金するしかないでしょ」

普通に聞けば、

どれもかなりもっともらしい話です。

だから私たちも、

「そりゃそうだよな」

と簡単に採用します。

さすが、「合理性を重要視する理性」なだけあるってなもんですw

ですからエゴを理解するときは、

「ネガティブなことを言ってくる悪者」

と考えるより、

「今持っている情報から、もっともらしい結論を出すのがものすごく得意なやつ」

くらいに考えたほうが、

私はしっくりきます。

ただ、その結論がどこまでの話なのかは

確認したほうがいい。

今わかっている事実なのか。

それとも、

今わかっている事実から予測した未来なのか。

そこを分けて考えます。


エゴが出てきても、とりあえずそのままでいい

今回は「エゴとは何か」の話なので、

エゴを具体的にどう扱えばいいのかについては、

まだ詳しくやりませんが、

この記事を読んで、

「なるほど。じゃあ今日からエゴを見張ろう」

「エゴが出てきたら、すぐ気づかなきゃ」

「エゴの声を採用しないようにしなきゃ」

と、新しい仕事を始める必要はありません。

それをやると、今度は、

「またエゴを採用しちゃった!」

という別の問題が増えるからです。

エゴは普通に出てきます。

「無理じゃない?」

「そんなのあり得ないよ」

「現実見たほうがいいんじゃない?」

そう思ったときに、

「ああ、今わかっている材料から判断すると、
こういう結論になるんだな」

くらいに見ておけば十分です。

消そうとする必要もありませんし、

いちいち論破する必要もありません。

今回のところでは、まず、

エゴとは、今まで知っていることや今見えていることを材料に、

合理的な判断をする自分の働きである。

そして、その判断が

未来のすべてまで知っているわけではない。

☝️ここまでわかれば十分だと思います。

次の記事では、

エゴがなぜあれほど自然に、

「そんなの無理」

という結論を出すのか。

エゴが「できる・できない」を判断するとき、

何を根拠にしているのかを

もう少し詳しく書きたいと思います。

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