『ラジオに憧れただけ』
小さい頃からテレビをほとんど見ずに、ラジオを聴いて育った友人がいる。
テレビが大好きだった私は、彼を小馬鹿にしていた。なんて勿体ないんだ。ラジオよりテレビの方が面白いでしょ。変だよ。って。
現に周りではラジオを聴いている人はほとんどいなくて、彼は特殊な人扱いされていた。
だって、その時のテレビってすごく面白かったんだもん。
ラジオというものは私にとって、車の中でしか聴かないものだった。そもそも「聴く」というよりも「流れてる」というイメージ。それもFM横浜、通称Fヨコだけ。それ以外のラジオ局は存在すら知らなかった。
高校生になってから、周りにradikoを聴く人が増えた。「何それ?」とも「せっかくだから使ってみよう」とも思わなかった。だって私には、テレビがあるから。最近はYouTubeだって見ちゃう。
私には中学生の頃から大好きなアーティストがいる。その名は星野源。彼の作る音楽、彼の書いた本、彼の演じるドラマや映画が大好きだった。
風の噂で、彼が深夜ラジオをやっているということを聞いた。いや、私は元々知っていた。知っていたのに、彼のラジオを聞いてこなかった。私は、なぜかラジオのことを好き嫌いしていた。
大学生になって、深夜に起きていることが増えた。この時間のテレビは面白くない。これは、長年の研究結果である。
そんな時はSNSをつい見てしまう。そしたら「星野源のオールナイトニッポン放送中!」と、radikoのリンクが流れてきた。
そのリンクをタップしてから、私の人生は大きく変わった。

