見出し画像

竹岡1000万企画⑥ 5日目。負けた翌日に25万円を取り返す。勝負は派手さより生存率だ

4日目。

この企画が始まって、初めて赤字を食らった。

マイナス49,160円。

1000万円を追いかけている人間からすれば、致命傷と呼ぶほどの金額ではない。

だが、傷の大きさと、人間が壊れる速度は比例しない。

むしろ危ないのは、この程度なら今日中に取り返せると思った瞬間だ。

負けた翌日に金額を倍にする。

予定になかったプランへ参加する。

舟券代を増やす。

取り返すことしか考えられなくなり、自分が何に金を出しているのかさえ分からなくなる。

勝負で破滅する人間は、一発で全部を失うわけではない。

小さな負けを認められず、自分の手で傷口を広げて死ぬ。

だから5日目に必要だったのは、大逆転ではない。

昨日までと同じように金を出し、同じように結果を見ること。

負けた翌日も壊れずに立っていられるか。

5日目は、その確認作業から始まった。

ブラックシャーク、下関で54万円を吐き出す

最初はフィクサーのブラックシャーク。

勝負は下関7Rから8R。

結果は2R目のみ的中。

転がしとしては完成しなかった。

1R目が沈んでいる以上、完全勝利とは呼べない。

ただし、払戻金は

554,000円。

55万4000円。

片方しか当たっていないのに、普通の会社員の月収を超える金が戻ってきた。

競艇というものは、つくづく人間の金銭感覚を破壊する。

55万円を見て、転がしじゃないから惜しかったなどと言い始める。

昨日までスーパーで50円引きのシールを探していた人間が、55万円を見て不満そうな顔をする。

どう考えても脳の配線がおかしくなっている。

もちろん、1R目が当たっていれば払戻金はさらに大きくなっていた。

だが、終わったレースに舟券は買えない。

存在しない払戻金を数えても、口座残高は1円も増えない。

現実として残ったのは554,000円。

まずはブラックシャークが、4日目の赤字を飲み込むだけの金を下関から持ち帰った。

神域、名前だけを残して沈む

続いて競艇神社の神域。

結果は不的中。

神域という名前ではあるが、この日に用意されていたのは聖域ではなく水没区域だった。

祈っても届かない。

願っても艇は伸びない。

参加費用を払ったからといって、神様がこちらの舟券を優先してくれるわけでもない。

競艇場では、信仰心と的中率は別会計だ。

これまで神域には何度も助けられてきた。

だが、過去にいくら出していようが、今日の払戻金を保証するものではない。

昨日まで働いていた神様が、今日もタイムカードを押すとは限らない。

この日の神域は不的中。

払戻金はゼロ。

ブラックシャークが作った55万円へ、神様が上乗せすることはなかった。

秘密の扉、丸亀で33万円を持ち帰る

最後はsecretの秘密の扉。

丸亀9Rから10R。

ここで払戻金338,000円。

33万8000円を持ち帰った。

秘密の扉という名前だから、開いた先に札束でも積まれているのかと思ったが、そこまで都合のいい世界ではない。

それでも、扉の向こうから33万円が出てきた。

十分である。

ブラックシャークの554,000円。

秘密の扉の338,000円。

この2つを合わせ、5日目の合計払戻金は

892,000円。

89万2000円となった。

神域は沈んだ。

ブラックシャークも転がし完成ではない。

全勝でもなければ、100万円を超える一撃が出たわけでもない。

それでも、最後に残った数字は89万2000円。

勝負は見栄えを競うコンテストではない。

全部当たったのか。

派手な配当が出たのか。

SNSで自慢できる結果なのか。

そんなものは、最終的な口座残高の前では何の意味もない。

残った金が答えだ。

5日目の結果

フィクサー

ブラックシャーク

下関7Rから8R

2R目のみ的中

払戻金
554,000円

競艇神社

神域

不的中

払戻金
0円

secret

秘密の扉

丸亀9Rから10R

払戻金
338,000円

合計払戻金

892,000円

89万2000円。

5日目のコスト

プラン代

520,000円

舟券代

120,000円

合計支出は

640,000円

64万円。

払戻金892,000円から、支出640,000円を引く。

5日目の利益は

252,000円

25万2000円となった。

負けた翌日に、普通に勝つ

4日目の赤字は49,160円。

5日目の利益は252,000円。

前日の赤字を取り戻し、さらに202,840円を前へ積み上げた。

大逆転というほどではない。

奇跡でもない。

だが、こういう勝ち方が一番強い。

負けた翌日に感情で金額を増やさず、予定どおり勝負し、最後に利益を残す。

勝負で生き残る人間は、毎日当てる人間ではない。

外れた翌日に、自分を壊さない人間だ。

負けた瞬間に人格が変わり、口座の金を全部使って取り返そうとする人間は、どれだけ大きな的中を出しても最後には消える。

反対に、小さな赤字を受け入れ、翌日も同じ姿勢で立てる人間は簡単には沈まない。

5日目は、その差が数字になって現れた。

5日間の累計利益

初日
プラス1,742,720円

2日目
プラス1,210,980円

3日目
プラス255,960円

4日目
マイナス49,160円

5日目
プラス252,000円

5日間の累計利益は

3,412,500円

341万2500円。

1000万円まで残り

6,587,500円

658万7500円。

進捗率は約34.1パーセント。

5日間で341万円。

まだゴールは遠い。

浮かれるような地点でもない。

だが、4日目に一度後退し、5日目にまた前へ進んだ。

一本道を歩いているわけではない。

水面の上を、当たりと外れに殴られながら進んでいる。

ブラックシャークは2R目のみで554,000円。

神域は不的中。

秘密の扉は338,000円。

最終利益は252,000円。

派手な完全勝利ではない。

だが、口座には25万2000円が増えた。

勝負の世界では、格好良く勝つ必要などない。

泥まみれでもいい。

片方しか当たらなくてもいい。

神様に見捨てられてもいい。

最後に金を持って立っていた人間が勝者だ。

累計3,412,500円。

1000万円まで、あと6,587,500円。

請求書を受け取った翌日、こちらも水面から25万円を回収した。

6日目。

次は、どの扉が開くのか。

続く。


いいなと思ったら応援しよう!