【医学部浪人体験記】現役で医学部に不合格。どこを書いてもE判定だった僕が、浪人の1年で変えた暗記のやり方

こんにちは。現在医学部5年生です。

今回は、現役で医学部に落ちたときの話から書きます。模試はどこの医学部を書いてもE判定で、そのまま本番を迎えて不合格でした。そこから河合塾で1年浪人して、暗記のやり方をどう変えたのかをまとめます。

現役で医学部に不合格: 模試はどこを書いてもE判定のままでした

高1から高3まで、成績はそんなに上がりませんでした。塾には行っていません。

部活はサッカー部でした。週6回くらい練習がある厳しい部活で、家に帰るとクタクタです。それでも高3の夏まで続けました(入ったからには最後までやろう、くらいの気持ちで、深い理由はないです)。

学校の復習は、疲れていてもやるようにしていました。

やってはいたんです。でも、模試の判定は動きませんでした。志望校の欄に医学部を書く限り、どこを書いても返ってくるのはEでした。

何回受けても、Eです。

そして現役で受けた医学部は、不合格でした。

もう一つ、弱いところを先に書いておきます。僕は中学受験のころから社会がとても苦手で、暗記が本当に苦手でした。これは高3まで変わりませんでした。この記事の話は、ほとんどがここにつながっています。

E判定は「合格可能性20%以下」の目安です

河合塾の全統模試では、判定がAからEの5段階で出ます。Aが合格可能性80%以上、Bが65%、Cが50%、Dが35%、そしてEが20%以下という目安です。

E判定は、その模試を受けた時点の成績で見て、合格可能性が20%以下という予測です。0%という意味ではありません。ただ、どこを書いてもEだった僕の場合は、志望校の選び方でどうにかなる状態ではありませんでした。

少し気が楽になる話もあります。医学部予備校などのまとめを見ると、医学部の入学者は浪人生のほうが多いと書かれていることがよくあります。現役合格はおよそ3割、という数字もよく見かけます(国公立と私立でも、大学ごとでもかなり差があるようです)。

浪人して医学部に入るのは、珍しいルートではありません。

とはいえ、同じやり方でもう1年やっても、たぶん同じ結果になります。当時の僕が見直さないといけなかったのは、何を勉強するかと同じくらい、覚えたものをどう持ち続けるかでした。

現役の暗記を振り返ると、「復習の予定」がどこにもありませんでした

いま振り返ると、現役のころの暗記には足りないところが3つありました。

1つ目は、復習のサイクルが組めていなかったことです。復習そのものはしていました。でも、何をいつもう一度見るのか、という予定がありませんでした。

2つ目は、自分がどのくらいで忘れるのかを把握できていなかったことです。今日覚えた単語を3日後に言えるのか、1週間後なら言えないのか。それが分からないと、復習する日も決めようがありません。

3つ目は、そもそも覚えるものが多すぎたことです。英単語があって、化学の有機と無機があって、地理もある。これを全部、自分の頭で「次はいつ見る」と管理するのは現実的ではありませんでした。

部活から帰って、その日の分を復習して寝る。次の日はまた新しいことを習う。この形だと、前に覚えたものを見直す番はなかなか回ってきません。

覚える量に対して、思い出す機会が足りていなかったんだと思います。

浪人の1年で変えたのは、「次にいつ見るか」を自分で決めないことです

浪人中に、App Storeで「暗記アプリ」と検索して、忘却曲線に沿って復習を組んでくれるアプリに出会いました。

忘却曲線は、ドイツの心理学者エビングハウスの研究に由来する言葉で、覚えたことが時間とともに薄れていく様子を表したものです。間隔をあけて繰り返す学び方は「分散学習」と呼ばれていて、思い出す練習と組み合わせると記憶に残りやすいとされています。

アプリに任せると、今日見るべきカードが向こうから出てきます。僕のほうは、出てきたカードを思い出して答えればよくなりました。

現役のころに抱えていた「次はいつ見るか」「何日で忘れるか」を、自分で数えなくていい。ここに本当に感動しました。

入れるものを、英単語の外にも広げました


カードに入れていたのは英単語だけではありません。

化学の有機や無機は、アミンのように「これは覚えなくてもいいだろう」と思うものまで入れていました。本番のケアレスミスを減らしたかったからです。

数学で間違えた積分も入れていました。∫x dx を積分するとどうなるか、というレベルのものです(いま書くとちょっと恥ずかしいです笑)。

間違えたものをまとめるノートも作っていました。そこで気づいたのが、自分のミスには型があるということです。引き算が入ると間違える、割り算でこの分母だと間違えやすい。こういう型も、カードに入れて覚えるものの一つになりました。

数学は暗記じゃない、とよく言われます。でも公式は覚えているほうが得で、知識として持っておくと受験で自分を助けてくれます。暗記はどの科目でも必要だという考えは、浪人のこの時期に固まりました。

行きの電車で回して、帰りの電車で入れました


予備校までは電車で片道1時間でした。行きは暗記アプリを回して、帰りはその日予備校で学んだことをカードに入れる。カードは1日30枚くらい、毎日作っていました。

復習が1日200枚くらいになる日もありました。それでも回していました。

判定はA判定まで上がりました。ただ、理由は1つに決められません


浪人の1年で、最終的にA判定まで持っていきました。

ただ、それがアプリのおかげだとは言い切れません。予備校の授業や先生が良かったのかもしれません。

はっきり言えるのは、暗記で忘れる回数が明らかに減ったことです。

きおくまは僕が開発したアプリです: 浪人で変えた形を、いまはiPadで続けています

ここから紹介するきおくまは、僕自身が開発した暗記アプリです。

医学部に入ってからも、浪人時代のアプリを使い続けていました。忘却曲線に沿って復習するという発想は、そのアプリから教わったものです。

一方で、医学部では勉強の中心がiPadになりました。映像授業を見ながら、GoodNotesに書き込むスタイルです。すると僕の使い方(iPadと画像)には、機能が足りないところが出てきました。画像を3枚貼りたい。画像の上に書き込みたい。iPadで使いたい。

それで、iPadでも忘却曲線に沿って復習できるアプリとして、きおくまを自分で作りました。

いまはSplit Viewで、GoodNotesの隣にきおくまを開いています。GoodNotesの写真をそのまま隣へドラッグして落とせば、カードの材料になります。Apple Pencilで図の上に矢印を書いて、「これならばこれが起こる」という関係も書き込めます。英単語のように文字で足りるものは、テキストだけのカードで作ります。

iPadで作ったカードは、iCloudで同期してiPhoneでも復習できます。作るのはiPad、隙間に見るのはiPhone。浪人時代の「行きに回して、帰りに入れる」に近い形です。

正直に書くと、カードを作る手間はゼロにはなりません。それでも、忘れて覚え直す時間を思えば、作る時間は回収できると僕は感じています。



結局、現役で落ちた僕が浪人で変えたのは「復習の予定を持つこと」でした

現役のころの僕は、覚えることはしていても、思い出す予定を持っていませんでした。どこを書いてもE判定だった理由の一部は、そこにあったのかもしれません。

浪人して変えたのは、次にいつ見るかを自分で抱えないことでした。

覚えたものは、思い出す予定があって初めて残ります。

部活や学校の課題で毎日がいっぱいで、復習はしているのに模試の判定が動かないという人は、前に覚えたものをもう一度見る番が次にいつ回ってくるのかを、一度書き出してみると抜けているところが見えてくるかもしれません。

もしいま、現役で医学部に届かず浪人を考えている人がいたら、暗記に関しては「何を覚えるか」の前に「いつ思い出すか」を決める仕組みを持つところから始めてみてください。そのためのアプリの一つとして、きおくまも置いておきます。



E判定から始まる1年でも、やり方は変えられます。応援しています。

いいなと思ったら応援しよう!