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「危険だからこそ知っておくべきカルトマーケティング」を読んだ

「危険だからこそ知っておくべきカルトマーケティング」(雨宮純、ぱる出版、2024年8月26日)を読んでみた。以前から気になっていて、なかなか読む時間が取れなかったのだが、やっと読めた。
読む前に想像していたのと全く違う内容だったのだが、逆にとても参考になったので、おすすめしたい。


成功するカルトの手引き書であり、対策書

なんとなく「カルトの実態についてルポした本」という思い込んでいたのだが、よく考えるとタイトルは、まったくそうではなかった。素直にタイトルから想像できるのは、これからカルトをやろうと思う人や、カルトの手口にはまらないようにしたい人のための本であり、中身もそうなっていた。
導入で宗教とマーケティングが切っても切れない関係であることを解説し、そこから6つの基本セオリーをわかりやすく、実例をまじえて紹介し、最後に復習をかねてまとめまである。まさに参考書、ビジネス書となっている。

セオリー1「人々を「今、ここではないどこか」へ連れて行く教義を作る」
セオリー2「共通敵を設定し、教義と個人を接続する」
セオリー3「外部との接点を作る:福音の伝道と関係の構築」
セオリー4「覚醒の物語を現実世界とリンクさせ、信者を没入させるスイッチを埋め込む」
セオリー5「外部との差異を認識させ、仲間意識を醸成することで集団を強固なものにする」
セオリー6「教義から金と労働力を引き出す」


最後にはちゃんと取り込まれてしまった人を助けるためのガイドもついている。
個人的に、類書に蔵経てすごく読みやすくわかりやすかった。なぜかと考えたのだが、著者が対象と適度な距離を撮っているせいのような気がした。なんとなくだが、この手のものは対象と自分が近くなりすぎることが多いような気がする。著者の姿が作品に映るのは当然なのだが、映りすぎると重かったり、自分との考え方の違いが引っかかったりしてしまうものだけど、この本はその距離感が絶妙で読者の邪魔にならない。さらっと読めて、私のnoteを読んでいる人だと、「あるある」とうなずく箇所も多く、参考になると思う。

思いつき

カルトはこの本のセオリーに書かれたような共通するものがあると思うのだけど、共通するいくつかの特徴からその脅威や影響をマッピングできたらおもしろそう、という気がした。
デジタル影響工作界隈では有名なベン・ニモは、デジタル影響工作を脅威を評価するための尺度を作った。陰謀論、極右といったカルトに共通する尺度があると、脅威の程度を整理しやすそうな気がする。
カルトのためのMitre Att&ckというとわかりやすいかもしれない。公安や内調は国内のカルト勢をDB化しているはずなのだけど、Mitre Att&ckのような体系的な整理をしているのだろうか?


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