人間ドックの「お整い」
※医学的根拠に基づいた内容ではなくあくまで個人の体験談です。
先日、人間ドックがあった。毎年ギリギリまで予約を先延ばしにしてしまう私だが、今年はチームメンバーに「予約してね!」と言って回らなくてはならない立場となったので、まずは自分がやらないとね…と例年より1か月ほど早い日程になった。
8-9年前、筋トレを週6でやっていた頃は、その健康診断への数値影響を知らずに、直前までトレーニングしていて肝臓でおかしな数値を叩き出したこともあるし、コロナの時期にジム通いをやめ、リモートワークに移行してからメキメキと体重を増やしていたりするので、胸を張って「めちゃくちゃ健康です!」と言える雰囲気ではなくなってきた。これが加齢だ!と開き直ってはいるが、本当に、できれば受けたくない。
基本的に身体が頑丈で、あまり風邪をひいたり体調不良で仕事を休むことはほとんどないのだが、ここ数年必ず引っかかっていた項目が「血圧」だ。
5年ほど前、手が痺れる感じがあって整形外科に行ったことがある。その時は胸郭出口症候群という神経の圧迫だと診断され、なで肩と姿勢の悪さ、デスクワーク、デッドリフトなどの重いものを持つことが原因らしく、特にデッドリフトを禁止された。1か月間ほど定期的に通院して、ストレッチなどを含むリハビリテーションを受ける必要があった。
リハビリ室ではまず、血圧測定が案内された。初回、リハビリって何するの?!これから何が起こるのか不安!えっ血圧?!わからんけどこれかぁ、腕入れて…ピッ… ジー…(吐き出される紙)…ふーん、と思ってその結果を理学療法士さんに渡したらギョッとされて三度見された。どういうこっちゃと思い、施術後の帰り道に調べたら異常に高い。確か上が165とかだったと思う。何度か通ううちに施術内容にも慣れ、症状も軽くなっていった。同時に最初に測る血圧の値は下がっていった。
たしかその翌年の人間ドック。血圧測定で2回ともバリバリの高い値を叩き出した。最後の結果説明の時の医師がそれはそれは嫌な顔で「血圧ね!高いからね!わかってるよね?運動しなさい!血圧計を買って毎日測りなさい!話はそれからよ!」的なとても腹の立つコミュニケーションをされた。まぁちょっと太ったしなぁ、血圧計買わなきゃいけないのか。。加齢…と、たいそうしょんぼりした。「白衣高血圧」というものの存在は知っていたので、その医師にも抗弁したが、全く受け入れてもらえなかった悔しさもあった。
オムロンのワイヤレスタイプのものを購入し、測定を始めてみた。するとどうだったか、朝と寝る前に測っていたが全然基準値を超えない。超える気配すらない。これ本当に緊張して上がってるのだな、と開き直った瞬間である。
割と整っている2026年の今振り返ると、コロナ禍以降、自律神経系が穏やかではなかったと思う。昨年はついに会社から「その血圧やべえから医者行ってこいや」のメールが届き、「クソっ…いつも家では低いのに…」と逆らったがあっけなく失敗、近所のクリニックで検査してもらうことになった。
ここがもう信じられない位の、昭和のレトロな診察所である。待合室には古びたソファーとホコリをかぶったようなピアノが置いてあり、診察室の中を覗くと奥に大きな棚があり、何かものがガサガサと置かれている様子だ。血圧を調べてもらいたかったので、糖尿病などを扱っている内科。患者で来ているのは高齢者ばかり、ご夫婦で来ている人も多い。
私は診察室に呼ばれ、先生と顔を合わせる。身なりに気を遣うというタイプではなさそうな、クタっとした髪型とクタっとした白衣を着た父親位の年代の男性医師だ。ウェブサイトには「親から受け継いだこの地で…」みたいな記載があったので医師家系なのだろう。言葉遣いと物腰がとても柔らかい。私は普段の血圧をアプリで見せ、健康診断結果のプリントを見せ、こういう理由で今日来ていることを説明した。漏れなく話さなくては、という気持ちからメモを片手に心臓はバクバクしていた。
医師は「健康診断の血圧計って腕突っ込むやつですよね。あれねぇぶつぶつぶつ」と何かつぶやいていた。聞こえた範囲で書くならば、健康診断の血圧測定器の置かれ方が患者を前かがみにさせる必要があり、それが高血圧を叩き出してしまう一因になっていそうだと推測できるらしい。合わせて私が普段測っていた家での血圧を見てもらい正常の範囲ですねと言ってもらえてホッとした。
見るからに年季の入った手動の血圧計で測定をされた。ここまでに伝えるべきことは伝え終わり、普段の血圧も問題ないと言われたので、私はだいぶリラックスしていた。どんな値が出るかなと思いきや、ごくごく平凡な健康的な血圧だった。医師は「まぁ食事の時に塩分の量とかはちょっと気をつけてくださいね」と言い、診断書のお金が必要ないように、会計書類の端っこに指導内容とお墨付きの言葉を書いてくれハンコを押してくれた。診断書とかお金がかかるのかな?と思っていたので、会計の金額でズコーッとなった。
さて今年。
どーーーせ診察室で測ったら高血圧なんでしょうねぇ、という諦めを振り回して人間ドック開始。序盤に看護師さんの問診があり、血圧がァ、という話をしておいた。何かメモってくれている様子。身長体重腹囲を測られ、体重はやっぱり落ちており(知ってた)、年始のピークからだとおよそ7kgマイナスになっていた。まだまだ落とせるお肉たくさんありますけどかなり嬉しい。
そして血圧だ。呼ばれた。手で測るタイプだ。例の内科医の言うことを信じ、姿勢にも気をつけた。シュコシュコ…シュー…… ん?低くないか?、もう一回?あはいはい、シュコシュコ…シューー………
あれ?118/67
余裕やないかァァァィ
と言うことで序盤で怒られ回避確定、多分生活が全般整ったことにより、私の自律神経が整いまくっている結果だ。これは家を買ったから、と言う雑な因果関係に結びつけて差し支えないと思う。自炊を高頻度にやり始めたからそれもありそうだ。
自信が湧いた。
私、変われる、そんな気持ちになれた。
生活を整えるということは、整えようとしてできるものではない。場が整って、気持ちが整い、それが生活全般に行き渡る結果だ。健康にもなっている。最高じゃないか。自分ち、最高。
