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思考実験49: 特別待遇の「重力」、なんで?-- UPF的「重力」の解釈

コラムNo. 72, ”物質宇宙”と”精神宇宙”を1枚の紙に描く

 ー 重力だけが、なぜ「特別」なのでしょう?

物を手から離すと、必ず下に落ちます。
当たり前すぎて、普段は疑問にも思わない現象かもしれません。

けれど、「重力」を他の力と比べてみると、奇妙な点がいくつも見えてきます。
磁石は、鉄のような強い磁性を持つ物質でなければ引きつけません。
静電気は、こすったり帯電させたりという特別な条件が必要です。
ところが重力だけは、そうした条件を一切必要としません。
質量を持つものすべてに、例外なく、常に働いています。

しかも重力は、他の力と比べて驚くほど弱い力なのです。
磁石は、重力に逆らって、小さな鉄の釘を持ち上げることができるのです。
それなのに、星や銀河といった宇宙の巨大な構造を形づくっているのは、他のどの力でもなく、この一番弱い重力だというのです。

なぜ、重力だけがこれほど特別なのでしょうか。

1, 重力を「共振」として眺めてみる

本モデルでは、UPF(固有個体物理場)は、IPF(統合物理場)という一つの場の中に生まれる、安定した干渉パターンだと考えています。

それぞれのUPFは、離れて存在しているように見えても、同じIPFの中に存在している以上、互いに干渉し続けています。そして、干渉しているもの同士は、より安定した状態へ向かう事が自然の理です。

よって、重力は次のように捉え直せしてみます。
重力とは、独立したUPFどうしが、IPFという共通の場を介して、より安定した干渉状態――エネルギーの低い谷底のような基底状態――へ近づこうとする現象である。

そして、ここでは、この現象を「共振」と呼びます。

ここで言う共振とは、音叉のように同じ振動数だから共鳴する、という狭い意味ではありません。

IPFの中で互いに影響し合うUPFが、より調和した、安定的な干渉パターンをつくろうとする現象全体を指しています。

2, 逆二乗則

この考え方を採る理由の一つは、重力の距離による減衰の仕方と、波が広がるときの性質が、とてもよく似ているからです。

波が球状に広がると、そのエネルギーは球の表面全体へ広がっていきます。球の表面積は距離の二乗に比例して大きくなるため、単位面積あたりのエネルギーは、距離の二乗に反比例して弱くなります。

もしIPFを介した影響も、このように空間へ広がるなら、その強さも距離の二乗に反比例して弱まることになります。

これは、万有引力が従う「距離の逆二乗則」と、同じ形になります。もちろん、これだけで重力を説明できたことにはなりません。

しかし少なくとも、重力が距離とともに弱くなる理由を、「波が空間に広がる」という、ごく自然な幾何学から理解できる可能性が見えてきます。

3, あえて仮説を設けてみる

ここまでは、一つの見方として比較的自然につながります。
しかし、まだ説明できていない問題が残っています。

一つ目は、なぜ重力には「引力」しか存在しないのか、ということです。
磁石には引き合う場合もあれば、反発する場合もあります。
ところが重力には、反発する組み合わせが見つかっていません。

「より安定した状態へ向かう」という考え方だけでは、なぜ常に引き合う方向だけが現れるのかは、まだ説明できません。

もう一つは、重力がなぜこれほど弱いのか、という問題です。
宇宙全体を支配しているにもかかわらず、その強さは他の力と比べると極端に小さい。これは現代物理学でも、大きな謎の一つです。

この二つの問題は、実は別々ではなく、一つの現象の表と裏のようなものである可能性があります。

もし重力がIPF全体に広がる共振現象だとすれば、私たちが観測している重力は、そのごく一部だけなのかもしれないのです。共振の大部分は、私たちがまだ観測できていないIPFの深くへ広がっており、私たちが感じているのは、その表面に現れた一部だけなのだとしたらどうでしょう。

重力が弱く見える理由も、そのエネルギーの行き先が分からない理由も、同じところにある可能性があります。ただそれが、「別の宇宙へ漏れている」という話に直接結びつくものではありません。

ここではIPFは一つしかありません。ただ、その一つのIPFの中に、私たちがまだ観測できていない深い構造があるのではないか、という仮説です。

この仮説だけで重力を説明できたとは思っていませんが、無理に答えを用意するつもりもありません。
むしろ、このモデルがどこまで自然に説明でき、どこから説明できなくなるのか、その境界を正直に示すことの方が大切だと思っています。

重力は、私たちにとって最も身近でありながら、最も正体の分からない力です。だからこそ、「重力とは何か」を別の角度から考えてみることには、多少なりとも意味があるのではないでしょうか。

ここでは、IPFを唯一、という前提ですすめてきましたが、実は次のコラムでは、我々の外にも宇宙が存在したら、どんな影が私たちから観察できるのか、を考えてみたいと思っています。

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