【医学部受験サポート寮について】なぜ私たちは「生活」を重視するのか
医学部受験。
「医師になりたい」という夢に向かう挑戦としては、
あまりにも過酷だと感じることがあります。
どれだけ勉強したか。
どれだけ知識を身につけたか。
つい、そこだけが勝負のように
思えてしまいますよね。
しかし、
このレベルの受験になると、
単に勉強時間を増やすだけでは
うまくいかないことがあります。
例えば、
世界レベルのスポーツ選手。
競技の練習だけを
しているわけではありません。
食事、睡眠、生活リズム、
気分転換や精神的な安定。
そういった「生活そのもの」を整えることで、
初めて高いパフォーマンスを維持しています。
高校生までの教育課程では、
「試験本番に向けて、自分の状態を総合的に整える」
ということを、
体系的に学ぶ機会はあまり多くありません。
そのため、
「頑張る=とにかく勉強時間を増やすこと」
という極端なイメージを持つ子も少なくありません。
受験勉強は、長期戦です。
知識を積み重ねるだけでなく、
それを「使える形」に整理し、
問題を見たときに、
自分で考えながら使っていく力が必要になります。
つまり、
ただ覚えるだけではなく、
主体的に学習を積み重ねていくことが
求められるのです。
そのため、
単なる暗記や、
一問一答の繰り返しだけでは、
対応が難しくなっていくことがあります。
受験勉強とは、
単に知識を増やすことではなく、
自分の脳、心、体の状態を整えながら、
長期間パフォーマンスを維持することでもあるのです。
ここまでは、
「当たり前のこと」のように
感じるかもしれません。
しかし、
多くの方が見落としやすいのは、
自分の状態や生活を、
自分自身で客観視することは、
意外と難しいということです。
これは、
自分の後ろ姿を、
自分では見ることができないのと、
少し似ているかもしれません。
もちろん、
これまでの学習経験や、
スポーツ、音楽などを通して、
自分の状態を客観視し、
調整する方法を身につけているお子さんもいます。
そうしたお子さんは、
「今の自分は少し危ないな」
「誰かに相談した方がいいな」
というタイミングも含めて、
自分なりの整え方を持っていることがあります。
しかし、
これまでに、
自分の状態を客観視しながら
調整する経験があまりない場合、
「自分なりに頑張ること」が、
思わぬ方向に進んでしまうことがあります。
例えば、
睡眠時間を削る。
楽しみを制限する。
とにかく「辛い状況」に自分を追い込む。
何かに耐えている状態の方が、
「頑張っている」と感じやすいため、
必要以上にストイックに
なってしまうことがあります。
もちろん、
短期間であれば、
その緊張感で走り切れることもあるでしょう。
しかし、
医学部受験は長期戦です。
そして、
心身のストレスが限界に達したとき。
ぷつり。
と、
緊張の糸が切れてしまうことがあります。
そうなると、
「頑張りたいのに頑張れない」
という状態になってしまうのです。
私たちは、
実際にそのような受験生を見てきました。
能力はある。
家族も応援してくれている。
それなのに、
「頑張り方」のせいで、
自分の可能性を狭めてしまう。
どうにかして、
このような状況を防ぎたい。
それが、
私たちが医学部受験サポート寮を始めた理由です。
一方で、
受験を始めた頃は、
決して成績が良かったわけではないお子さんが、
大きく崩れることなく、
コツコツと数年間積み重ね、
合格していくケースもあります。
これは、
あくまで私たちの考えではありますが。
医学部受験は、
突出した才能だけで決まる試験ではなく、
その子が、
自分の力を安定して発揮し続けられるかどうかが、
とても大きい試験なのではないかと感じています。
だからこそ、
私たちは、
「勉強時間」だけではなく、
生活や心の状態も含めて、
受験を支える必要があると考えています。
しかし残念ながら、
現在の医学部受験では、
生活や心の状態まで、
継続的に支えられる環境は、
まだ多くありません。
その役割の多くを、
家庭が担うことになります。
すると、
保護者は、
仕事、
家事、
家庭運営に加えて、
受験生のサポートまで背負うことになります。
それは、
想像以上に負荷の大きいことです。
そして、
保護者の余裕のなさは、
家庭の空気として、
お子さんにも伝わっていきます。
だからこそ、
私たちは、
その負担を、
少しでも一緒に支えられないかと考えました。
私たちは、
単に「勉強を管理する場所」ではなく、
受験生と保護者が、
少しでも安心して挑戦を続けられる場所で
ありたいと考えています。
次回は、
実際にどのような人間が、
受験生と関わっているのかについて、
お話ししたいと思います。
【医学部浪人の親】についてのシリーズ記事はこちらになります。
