【連載⑤】自分にポンコツ認定したら、私の心理臨床は進化した。
⭐️連載ストーリー⭐️
『臨床27年。「先生」を辞めて「わたし」に還るまでの物語』
〜支援者という鎧を静かに外す旅〜
こんにちは、臨床心理士のゆみこです。 前回の記事では、私たちが無意識に切り捨ててきた「直感」や「見えない感覚(右の翼)」についてお話ししました。
今日は、私がついに重たい「専門家の鎧」を脱ぎ捨て、軽やかに新しいステージへと向かった、ある衝撃的な「アハ体験」をお届けします。
◆「役に立たなくていい」という衝撃
「ちゃんとした専門家でいなきゃ」「役に立つ先生でなきゃ」。 そう自分を鼓舞し、全力で走り続けてきた私の臨床人生。そのピークを迎える出来事がやってきたのです!
当時、あるクライアントさんと長く関わっていましたが、状況は一進一退の膠着状態。 そんなある日、風の便りに聞いたのです。その方が「あの先生は信用できない」と周囲にこぼしていることを。
その瞬間、頭の中が真っ白になりました。 誰よりも心配し、膨大なエネルギーを注いできた相手からの言葉。 それはまるで、タロットの『塔』から雷に打たれて真っ逆さまに突き落とされたような衝撃でした。
「私の何が悪かったの??」 「これほどの時間を共有して、傷を深めただけだったのか😱」
自責、申し訳なさ、情けなさ、そしてプロとしての無力感。 「何をするべきだったのか」「何を学ぶべきだったのか」…。 必死に答えを探していました。
しかし、その窮地を救ってくれたのは、他ならぬクライアントさん本人の言葉でした。彼は勇気を振り絞って、本音をぶつけてくれたのです。
「先生に『役に立ってほしい』なんて思ってなかった。そんなの、他の誰でもいい。…僕のことを『心配』し始めたのが嫌だった」
目の前が、パァンと弾けました。 そう、私は彼の現実を横に置き、彼の存在そのものにずっと信頼をおいていたのに、こう着状態が長引くにつれ、不安が勝って”心配をし始めた”のです。そのエネルギーを敏感に察知したために起きた関係性の揺れでした。その後、私たちはかつてないほど深い信頼関係を築き、彼は2年後に晴れやかにカウンセリングを卒業していきました。
◆ 内なる「ミニゆみこ」の反乱
この一件のあと、私は高熱を出して寝込みました。体はいつだって素直。関係修復したにも関わらず、クライアントさんの言葉がいつまでも私の内側をざわつかせます。
「役に立たなくていい……?」 「じゃあ、心理士としての私の存在意義はどこにあるのか?」
熱にうなされながら、気づいてしまったのです。 みんなには大丈夫だと信頼を放っていながら、私自身は自分を大丈夫だと思っていないことを😱。
「役に立つセラピスト」でしか自分にグッドボタンを押せていなかったこと。いつも足りない足りないと自分の不足を埋めよう誤魔化そうとしてきたこと。
「もう、条件付きで自分を愛するのはやめたい!」
「取り繕うのは、もう限界!!」
内なる魂が叫んでいました。
頑張るのをやめたらダメダメカウンセラーかもしれない。力を入れないと色々ミスってさらに迷惑かけるかもしれない。役に立つ努力をしないともう誰もセッションに来なくなるかもしれない。
でも、それでも「ポンコツな私のまま、生きたい!!」
その瞬間。 体重は1gも変わっていないのに、背中から羽が生えたような、圧倒的な「軽さ」を感じました。これが、私の「ポンコツ認定」記念日です。
◆ 症状は「問題」ではなく「魂の扉」だった
自分を許したとき、雷に打たれたような気づきが降ってきました。 「…もしかして、クライアントさんも全く同じなんじゃないか?」
私たちは自分に「問題がある」「課題がある」と思い込んでいます。私の前で苦しんでいるクライアントさんもそう。私よりもずっと繊細で、素直な魂の持ち主だからこそ、社会が求める「ちゃんとしなきゃ」に応えきれない。自分に嘘をつくことになるからね。私のように根性で取り繕うなんて図々しいことができない清らかな魂です。
社会不適応は、その人の存在としては完璧なことなのです。問題は最初からなかったんだ。体が震えるほど大きな気づきでした。
「なんだ、これは『治すべき問題』なんかじゃなかったんだ」 「症状は、彼らの『魂の声を聞くための扉』だったんだ!」
みんな「ポンコツのまま(未完成だけど完璧な自分のまま)愛されたいだけなんだ」
◆ 次元をワープした「Being」の視点
その日から、相談室の景色がガラリと変わりました。 エレベーターで一気に違う次元のフロアへワープしたような感覚です。
これまでは「問題中心のレンズ」で、相手を「改善が必要な人・サポートの必要な人」として見ていました。 でも、本当は違った。
クライアントさんは、そのままで、最初から完璧だったのです。
私はただ、彼らがそれを「思い出す作業」の隣にいるだけ。 そしてこの感覚、実は「知っていた」ことにも気づきました。
そう、長年取り組んできた子どものプレイセラピー(遊戯療法)の世界です。 子どもたちとのセッションで、私は彼らを「問題がある子」なんて一度も思ったことはありませんでした。子どもたちとのセラピーは”存在”同志の出会いと響きを奏でる時間でした。
何をするか(Doing)ではなく、どんなエネルギーで共にいるか(Being)。 子どもたちは、すでに私に「5次元の視点」を教えてくれていたのです。
「この感覚を、大人の方とも共有してみよう」
この頃から、わたしの心理臨床は「祈り」のような空間になっていきます。
そして、この「存在中心のレンズ」を手に入れたとき、私の人生も臨床も、本当の意味で誰かのお役に立てるようになるかもしれない…そんな光が見えてきたのです。
次回は、私が「ただわたしである」だけで、クライアントさんたちが劇変していく不思議な現実についてお話しします。
今日もお疲れ様です♡ この展開に心がザワザワしたり、動いたりした方は、ぜひ次回の旅もご一緒しましょう。
👇臨床心理士ゆみこ|TherapyRoomこころんホームページ
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