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娘に彼氏ができて私たちは少し遠くなった

娘に彼氏ができてから、
私たちの関係は、ほんのり変わった。

ケンカしたわけじゃない。
家出したわけでもない。
ただ、会話の主語が私じゃなくなった。

それまではさ、
一緒にテレビ見て、
どうでもいい話して、
私の話も「へぇ〜」って聞いてくれてた。

親子だけど、ちょっと親友っぽい感じ。
そう思ってた。
…思ってたのは、たぶん私だけ。

ある日を境に、
私の言葉は空中でワンバンして消えるようになった。

スマホを見る時間が増え、
帰宅時間が遅くなり、
返事はだいたい
「大丈夫」「平気」「あとで」。

この3語、便利すぎる。

心配して声をかけると、
「信用してないの?」と言われる。
信用してるよ。
でも母って、
信用と心配を同時に持てる生き物なんだよ。

距離を取ろうとすると、
今度はそれで胸がチクっとする。
近づいてもダメ、離れてもダメ。
母、難易度高すぎ。

どう接するのが正解なのか、正直わからない。

守りたい気持ちと、
踏み込みすぎたくない気持ちが、
毎日、脳内で小競り合いしてる。

母として未熟なのかもしれない。
でも、ちゃんと悩んでいる。
どうでもよかったら、
こんなに考えないし、こんなに静かにもならない。

娘は娘の人生を歩いている。
私は私の場所で、
今日も少し揺れながら立っている。

この関係が、
壊れてしまわないように。
でも、無理に元に戻そうともしないように。

今日も、
同じ屋根の下で暮らしながら、
お互いちょっとだけ探り合っている。

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