バッハのシャコンヌ ― 陰と陽がひとつになる音楽
バッハの《無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番》シャコンヌ
この曲がオススメとクラシック愛好家の方に言われて、以前聴いたことがあったのですが、その時には全くピンと来ていませんでした。
つい先日、たまたま見つけたこの録音を聴いて、
「あぁ、こういうことだったのか」と。
ようやく、この曲の本当の姿が見えたような気がします。
よろしければ、あなたも一緒に聴いてみませんか?
↓
聴いていると、最初の一音から、まるで日本刀で心の中心をスパッと切りつけられるように始まる感じがします。
説明もなく、前置きもなく、いきなり心の深いところへ突きつけられる。
それは、もう問答無用というか。
言い訳もできないほど、
「ただ、そうである」
という、魂の叫びのような音。
そして、そのまま音楽の中へ引き込まれていくと、そこには、人間の魂が味わうことのできる、ありとあらゆる感情が現れてくる。
人間が味わうことのできる、
悲しみ、絶望、苦しみ。
そんな、良くない感情と思われているような感覚も、
この曲を聴くと、
「ただ、そうである」
と、響いてくる。
まるで、この世界にあるすべての味わいを、ひとつの音楽の中に取り込んで、その限界まで、臨界点まで鳴らしているように感じられます。
そして中間部で、
いつのまにか光が差してきて、
最初、日本刀のように切りつけられたと思っていたメロディーと同じフレーズが、長調になって現れる
その圧倒的な光に、身を委ねてみる。
それは、人生のドラマの出来事を超えた、
宇宙のすべての根源からの光
のように感じる。
やがて音楽は、再び暗いところへ戻っていく……
それは
陰と陽。
光と闇。
悲しみと歓び。
まるで陰陽のマークそのものが、音楽になったような世界。
ただ、すべてがひとつ
として鳴っている。
バッハの音楽からは、
宇宙のすべてが
心で鳴っている。
そこに分離がないということを、
教えてもらえる気がします。
