手話は「ひとつ」じゃない。だから、通訳も「ひとつ」じゃ足りない
手話を届ける相手のニーズは、いつも同じとは限りません。
これは、学習が進んだ人ほど、現場に立っている人ほど、実感していることではないでしょうか。
それなのに、
「いつも通りの手話」
「自分が得意なやり方」
だけで通そうとすると、相手の期待に沿えないことが起こります。
手話通訳は、正しく出すことがゴールではありません。
相手に届くことがゴールです。
「手話を必要とする人=ろう者」ではない
私たちは、つい無意識に
「手話を必要とする人=ろう者」
という前提で考えてしまいがちです。
でも現場には、
一語一句を正確に知りたい人
日本語の構造で理解したい人
内容把握を優先したい人
音声日本語と併用して見ている人
さまざまな背景を持つ人がいます。
話し手の一語一句を知りたい、というニーズも、
全体の意味が分かればよい、というニーズも、
どちらが正しい・間違いではありません。
違うだけです。
日本手話か、日本語対応手話か、という二項対立は危うい
「日本手話は大切」
「日本語対応手話は大切ではない」
もし、そんなふうに考えていたら、少し立ち止まったほうがいいかもしれません。
どちらも大切です。
どちらも必要です。
使い分けられることが、通訳者に求められています。
言語や表現に優劣をつけることは、
相手の理解を狭めてしまうことにもつながります。
試験合格と、現場対応力は別物
手話通訳士試験や全国手話統一試験を目指してきた人ほど、
「手話の表現にはバリエーションが必要だ」という前提を、
誰にもはっきり教えられないまま来ているかもしれません。
試験は大切です。
努力の証です。
でも、
試験で評価される手話と
現場で求められる手話は、必ずしも一致しません。
だからこそ、合格後が本当のスタートです。
場が変われば、手話も変える
中途失聴者・難聴者が多く集まる場での手話通訳と、
ろう協での手話通訳。
同じでいいはずがありません。
さらに、個人通訳ならなおさらです。
仕事が始まる前に、あいさつがてら少し話をする。
その人の反応を見る。
どんな表し方が分かりやすそうかを探る。
このひと手間が、通訳の質を大きく変えます。
ワンパターンしかできないなら、今から増やせばいい
「自分は、この手話しかできない」
そう感じることがあるなら、落ち込む必要はありません。
それは、伸びしろがあるということです。
対応力は、才能ではありません。
意識して増やしていく技術です。
相手に合わせる
相手が分かりやすい表現を探す
自分の型を疑ってみる
私たちは、その努力をやめてはいけない仕事をしています。
手話は、ひとつじゃない。
だから、通訳もひとつじゃ足りない。
そのことを忘れずに、今日も表現の引き出しを増やしていきましょう。
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もし
・一人で悩んでいる
・誰かに整理して話したい
・プロに一度見てもらいたい
そう感じたら、こちらで個別に対応しています。

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