46.ドイツ(2)Yayoi Kusama@Köln
//追記//
8月27日、草間彌生さん死去のニュースが。8月14日、97歳。RIP
Yayoi Kusama@Museum Ludwig, Köln
ケルン滞在中、大聖堂のすぐ裏のMuseum Ludwig(ルードヴィヒ美術館)で、50周年記念展として草間彌生のヨーロッパ巡回展 が開催されていた。

3/14~8/2の会期中に、48万人以上が来場、同館史上最多の入場者数を記録したとか。2025年秋スイスから始まって、ケルンの後は、アムステルダム市立美術館へ。

今回の展示は、300点以上を集めた大規模なもので、彼女の70年以上にわたる芸術活動の全貌を紹介、もっとも象徴的な作品群に加え、ヨーロッパで初めて公開される初期作品や新作、そしてインフィニティ・ミラー・ルームなどの代表作が勢ぞろいして、絵画、彫刻、インスタレーション、ドローイング、コラージュ、ハプニング、パフォーマンス、ファッション、文学といった多様なメディアにわたる幅広い創作活動も紹介している。
1957年の渡米前に、それまで描いたほとんどの作品を自ら破棄したという草間さん、展覧会冒頭には、10歳の時に描いた絵(《無題》1939年)や、京都の大学時代に描いた日本画などの貴重な初期の作品も。

10年前に個展の開催を打診して以来、草間彌生本人とそのスタジオと緊密に協力して対話を重ね、本人の深い関与を引き出した「このプロジェクトが真の回顧展という形をとり、主にアーティスト自身のコレクションから厳選された傑出した作品を集めている点で、本展は際立って」いる。
水玉、網目、細胞 etc ともかく、初期から現在にいたるまで、彼女のオブセッション、反復や無限の増殖、彼女の見ている世界、狂気がせまってきて、「水玉、かぼちゃ、かわいい~」ではなく、一言で感想を言えば「気持ち悪い」。ぞわぞわするような気持ち悪さ、狂気がすごい。怖い。全部みるとなんだか、お腹いっぱい、疲れた~と。



特に今回の巡回展の新作、黄色の「《Infinity Mirrored Room – The Hope of the Polka Dots Buried in Infinity Will Eternally Cover the Universe》(2025年)、インスタ映えしえウケるの確実と思いつつ、本当に気持ち悪かった(笑)。でも、今や97歳(巡回展開始時点で96歳)で、こんな新作を造る生命力、精神力(狂気)のすごさ、そこに感じる本人の存在感。取り立てて草間ファンというわけでもないけれど、気持ち悪いにしろ何にしろ、強烈に心に何かを残すインパクトは、やはりすごい。




草間さんは、過去数十年の間に急激に注目度を増し、2023年のオークションでの売り上げが、ホックニーを抑えて世界で一位になった(1位 草間彌生:8090万ドル、2位 デヴィッド・ホックニー:5030万ドル、3位 奈良美智:3600万ドル)2023年は、特に中華圏でのセール拡大が影響しているとも。
2012年からのLVとのコラボでの認知もあって、日本人アーティストとしては、世界で最も人気があると言える草間彌生。
前に彼女の大きな個展を観たのは、2017年から2018年にかけて、北米の4つの大きな美術館で開催された草間彌生70周年の特別巡回展がLAへ来て、The Broadで開催された時。その時は60以上の絵画、彫刻、ドローイングが展示され、草間彌生の人生とその仕事をくまなく巡るもの。。。とのことだったので、それと比べても今回の規模はすごい、そして、その時は、オンラインで発売前から話題沸騰、10万人以上が発売開始時に殺到し、初日午後には完売だった。



2011年年以降ヨーロッパで開かれた草間彌生の主な個展・美術館を羅列すると、ソフィア王妃芸術センター@マドリッド、ポンピドゥー・センター@パリ、テート・モダン@ロンドン、ルイジアナ近代美術館@コペンハーゲン、ノルウェーのヘニー・オンスター・アートセンター、ストックホルム近代美術館、ヘルシンキ美術館、グロピウス・バウ@ベルリン、グッゲンハイム美術館@ビルバオ、セラルヴェス現代美術館@ポルト、そして今回、スイス・バーゼルのバイエラー財団美術館、ケルンのルートヴィヒ美術館とアムステルダム市立美術館。
90年代の終わりから30年に満たない間に、国内だけではなく、アメリカやアジア各国でも怒濤のごとく草間彌生の個展が開かれており、存命中の現代美術のアーティストでこれほどまでに個展が開かれた作家は他にいないのでは、というくらい。草間彌生おそるべし・・・。



私の旅程が決まった時は、けっこう日にちも時間も選べて、会期ぎりぎりの滞在中のチケットが予約できたけど、時間をおかず、8/2の最終日までSold Outに。そしてその後、最後の2日、8/1、8/2は、通常の閉館時間の20時から午前2時まで開館して、先着順の当日券が出ることに。夜中の美術館もちょっと面白そうだったけど。

ちなみに8/1は、ケルンで毎年開催される大規模な花火・光のイベント「Kölner Lichter(ケルナー・リヒター)」。ライン川沿いで音楽に合わせた花火が打ち上げられ、何十万人という人が集まって、深夜0時近くまで大騒ぎ。夕方からは、駅周辺に大量のパトカーと警察官。深夜の草間彌生展もあってすごい夜に。あと10歳若かったら参戦していたかもw。宿でも花火の音は聞こえていたけれど。

そして、ルードヴィヒ美術館自体については、この後アーヘンに行った後で、詳しく知ることに。それはまた、アーヘン編で。
