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中国ドラマ「Northward」(北上)

主演:バイ・ルー(白鹿)、オウ・ハオ(欧豪)、チャイ・ズールー(翟子路)、ガオ・ズーティン(高至霆)、ヴァンダ・リー(李宛妲)、リウ・ハンフー(刘恒甫)
2025年 全38話
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★★
(写真=本作公式微博より)

去年から視聴中の一本、やっと完走。
面白いことは面白くて、見ると3話とか一気に見てしまうのだが、ちょっと他のドラマに気を取られると、1ヶ月以上見ていなかったり。。。結局1年かかってしまった。でも観終わって、本当にいい作品だった。

運河沿いの街に暮らす5つの家族の物語

同名の小説を原作とする全38話の本作、大きく物語が二部に分かれている。

運河:商船の発展と衰退

2000年ごろからの時代を舞台にしており、江蘇省紅海市(架空の名前と思われる、撮影地は蘇州)の運河沿いの地区「花街」に住む仲良しの5人の子どもたちの、小学校から高校卒業までの成長が描かれる。

バイ・ルー演じるフォンホア(凤华)、オウ・ハオ演じるワンへー(望和)、チャイ・ズールー演じるシンチー(星池)、ガオ・ズーティン演じるハイクォ(海)、そして途中からここに住むおばあちゃんの元に引き取られたヴァンダ・リー演じるスーイー(思)

フォンホアとワンへー。二人ともわんぱくでとにかく色々やらかす。
勉強ができるハイクォと、これまたやんちゃなシンチー。
一番勉強ができたスーイーは違う高校へ行き、そこでチェン・ルイ(陈睿)と仲良くなる。

フォンホアとワンへーの父親たちは大きな商船を運営しており、他の家族が彼らに投資して、その売り上げをみんなで分け合って生活の糧としている。
母親たちは運河沿いで、船乗りたちやその周辺で働く人たちのための朝ごはんの屋台を運営。
5つの家族はこうしてみんなで助け合いながら生活していた。

この運河は北京の方へ続いており、1990年代までは重要な商船の航路として栄えていたが、上海と北京を結ぶ高速道路、高速鉄道ができたことによって、船による運送業や商売が全て衰退に向かってしまう。

子どもたちは当然自分たちも親と同じように、運河沿い、船での仕事につくものと感じていたが、航路の衰退によって次第にその未来図が描けなくなり、北京を目指すことにする。

北京:フードデリバリー界の熾烈な競争

時は経って2014年。ワンへーとハイクォは北京の大学を卒業し、ワンへーは当時頭角を表してきたフードデリバリー業の新興企業、ハイクォは大手のIT会社で職を得ていた。フォンホアも自力で大学卒業資格を取得し、宅配業の支店を運営している。

地道に営業をして、キャリアを積んでいくワンへー。
優秀なプログラマーとして大手企業に勤めるものの、何か物足りないと感じるハイクォ。
宅配業の支店で数十人の従業員を指揮するフォンホア。

シンチーは大学にも行かず、ワンへーたちがいるからと北京に出てきたものの、仕事も見つからず、詐欺まがいのことばかりして、何度も警察の世話になっている。

定職につかないシンチー。

仕事ができるため敵が多いワンへーは、さらに会社での自分のポジションを強化するために、新しいプロジェクトを立ち上げ、ハイクォとシンチーを自分のチームに誘う。そして会社の上場を目指して、フードデリバリー業界の競争に勝ち抜こうとする。

北京に憧れる者たち、北京から逃げ出す者たち

家族の物語を中心としていながらも、昔から続く運河での商業船の活躍、そして新しいITや宅配業、フードデリバリー業といった、中国経済の一面の発展を取り上げているのはとても興味深かった。

後半では特に、北京という大都会での生活の大変さが描かれる。ワンへーやハイクォ、フォンホアは大学も出て、北京に出てきた成功者のように見える。フードデリバリーや宅配のライダーたちも同じくお金儲けを夢見て都会に出てきたものの、わずかな給金のために一つの仕事にしがみついていくしかない。

結局は皆、自分たちは「北漂」、北京への出稼ぎ者でしかない現実を目の当たりにしていく。目先の給料だけを気にして、本当に自分のやりたいこと、望んだことができているのか、問いかける、立ち止まる暇もないところが、さまざまな登場人物を通じてよく描かれていた。

ワンへー以外は北京での生活や競争社会に疲れ、運河沿いの地元に皆戻る。
あるエピソードで、なぜ戻ってきたのかと聞かれたシンチーはこう答える(もしかしたらハイクォだったかも)。
「ワンへーはサメだ。あいつは大海に出ていけるが、結局僕たちは淡水魚だったよ。」

日本でも「上京」する、東京や大阪などに地方から出てくるのは大変だと思うが、中国の田舎から都会に出ていくのは、もっと厳しい試練で、よほどの覚悟や才覚がないと難しいのだろう。そんな大変さがとてもよく伝わってきた。

京杭大運河の歴史としても

最初から運河、運河と出てくるのだが、あまりにも幅の広いものなので、普通に「川」なのかと思っていた。ところが年月が経ち、2014年の話になってくると、この運河は現在ユネスコの世界遺産となっている「京杭大運河」のことを指しているのだとわかった。

おそらく「運河」というだけで、中国人にはここのことだと分かるのかもしれないが、全く知らなかった私は、調べてみたら全長約2500kmにおよぶ、北京と杭州を結ぶ、非常に歴史ある大運河のことであった。

劇中ではワンへーたちが北京に行った頃、運河で沈没船が発見され、引き揚げられる。
これを地元の大学に進んだチェン・ルイ(リウ・ハンフー演)と父親、シンチーの父親たちが調査することになり、京杭大運河の世界遺産登録につながるという、運河の歴史もうまく取り入れた作りになっていて、とても興味深かった。


私はやっぱりオウ・ハオ❤️

なんかこの記事は写真載せ過ぎなんだけど、もう選ぶのが大変だった。本当は子どもたちが育つ「花街」の雰囲気も良くて写真をいっぱい載せたいのだが、これはぜひ下のOSTのMVで見ていただくとして、最後にもう一枚オウ・ハオ❣️

リーダーのカリスマ性を出すのが上手い。エクボが可愛い⭐️

彼目的で視聴したが、期待を裏切られず、とってもカッコ良かった!やんちゃで色々とやらかすところ、成長してくると、リーダー格でうまくみんなを取りまとめる。そんな役もあっていたが、私がやっぱりキュンとしたのは彼のプロポーズの言葉😍 はい、私も言われたら即「我愿意」!

最後の方でちょっと突拍子もないエピソードがあるものの(えー、それ必要だった??となるが)、家族物語としても、運河の歴史としても、いろいろな要素が含まれていて見応えはたっぷりの作品。
1年かかってしまったが、私も皆と一緒に運河と北京の生活を駆け抜けたような気にさせてくれて、完走できて感無量。

こちらがメインのエンディングテーマである、周深が歌う『消散人潮』🎵 とてもいい曲。

それからこれは、劇中後半で何度か登場するフォンホアが大好きなクリス・リー(李宇春)の『和你一样』🎶