【漫画紹介】重野なおき著『信長の忍び』シリーズ
2008年に連載を開始した重野なおき著『信長の忍び』。
2025年10月29日に最終巻である23巻が発売されました。
戦国四コマギャグ漫画と銘打ちながら、しっかりとした歴史考証に裏打ちされた物語や、凄惨で残酷な話もちゃんと描くスタイルは唯一無二だと思います。もちろんギャグも面白い。
『信長の忍び』の連載中からスピンオフ作品も生まれており、同一の世界観を共有するシリーズとして広がり続けているのも大きな特徴です。戦国時代は魅力的な武将が多々いますからね。
というわけで、『信長の忍び』シリーズをまるっとご紹介します。
信長の忍び

架空の人物である主人公の伊賀忍者「千鳥」とその相棒「助蔵」が桶狭間の戦い直前の織田信長に仕えるところから物語は始まります。
戦闘力は作中最強クラスでありながら、泳げない・計算&難しい話が苦手・方向音痴の千鳥。戦いはからっきしだけど自分で開発した忍び道具と幅広い知識でサポートする助蔵。
そんな二人の忍びが織田信長の天下布武に、歴史上の人物たちに大きくかかわっていきます。
そしてむかえる運命の日、本能寺の変……。
尾張統一記

まだ”うつけ”と言われていた時代の織田信長が尾張を統一する物語。
『信長の忍び』の前日譚。『信長の忍び』ZERO。
若さゆえの無鉄砲さと、うつけを演じるしたたかさが同居する信長が魅力的に描かれています。
軍師 黒田官兵衛伝

竹中半兵衛と共に”二兵衛”と称された豊臣秀吉の軍師「黒田官兵衛」が主人公の物語。播磨の小寺家に仕えるところから始まります。
黒田家の出自が目薬商人という話を膨らませ、隙あらば家伝の目薬を布教しようとしてくる黒田官兵衛が斬新。
政宗さまと景綱くん

奥州の独眼竜「伊達政宗」の生涯を描いた物語。
タイトルの通り、政宗の一番の理解者といえる「片倉景綱」も、もう一人の主人公。
二人の忠誠と友情と信頼とイジリの主従関係がたまりません。
真田魂

名将だらけの一族「真田家」を描いた物語。
真田信繫(幸村)の祖父真田幸隆の時代から始まります。
武田信玄に「我が眼」といわれたという逸話から服を透視してスリーサイズを測れる真田昌幸。日本一の兵といわれた逸話から天才肌で戦闘狂の真田信繫。その間に挟まれて心労が絶えない真田信幸など個性豊かかつ有能な真田一族が大暴れします。
明智光秀放浪記

明智光秀が明智家当主になり、放浪の旅を終え織田信長に仕えるまでの物語。その期間は史料が少ないため、創作要素が強めです。
『信長の忍び』シリーズの光秀は”何を考えているかわからない眼が怖い”とされているキャラクターなので、それが原因で仕官を断られたりします。
殺っちゃえ!! 宇喜多さん

備前国の戦国大名「宇喜多直家」が主人公の物語。
裏切りにあい、城を追われた幼少の時代から始まります。
その成長過程で”暗殺”という効率的な戦い方に気付き実践していきます。
石田三成の妻は大変

豊臣秀吉に見出され、のちに徳川家康と天下分け目の決戦を行う「石田三成」とその妻「うた」が主人公の物語。二人が結婚するところから始まります。堅物で融通の利かない三成に振り回される妻うたという若い夫婦のドタバタ劇。
雑兵めし物語

歴史に名が残らないような雑兵や庶民たちの物語。
彼らは何を食べていたのか、どうやって生計を立てていたのかといった”戦国時代の庶民の生活”を知る一助になります。
戦国雀王のぶながさん

もしも戦国時代に麻雀が大流行して合戦ではなく麻雀で勝敗をつけるようになったら……という完全なギャグ漫画。
ギャグに振り切っているので時系列はけっこうめちゃくちゃ。
突然光秀が信長に謀反(本能寺の変)を起こすも返り討ちにあったりします。
原作者の重野なおき先生にはひとまずお疲れさまでしたとお伝えしたいです。『信長の忍び』を完結まで描き切るのはさぞかし大変なことだったと思います。本当にありがとうございました。
が、連載中の作品もありますし、これから新たな武将の物語も紡がれると信じております。いつの日か千鳥と助蔵もひょっこり復活したりして?
まだまだ続く『信長の忍び』シリーズをこれからも応援していく所存です。
