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リバティ船の設計図があれば、日本の輸送船不足は解決したのか

米国のリバティ船は、最初の1隻に起工から引き渡しまで244日かかった。ところが量産が進むと、平均建造期間は1942年7月に約105日、1943年6月に約50日、その後は約40日まで縮んだ。米海事委員会の年次報告が記録する、戦時量産の象徴的な数字である。

ならば1943年の日本へ、リバティ船の完全な設計図、部品表、溶接要領、工程表を渡したらどうなるだろう。輸送船不足を埋め、海上輸送を立て直せただろうか。

じつは、この問いには厄介な事実がある。日本もすでに戦時標準船を設計し、ブロック建造と電気溶接を導入していた。三菱長崎造船所の平均建造期間は、1935〜42年度の約250〜300日から、1944年度には101日まで短縮している。日本に「標準化」という発想がなかったわけではない。

ここから、図面を渡すだけでは埋まらない差を、建造量・鋼材・工場・運航の順に分解する。

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