月に抱かれた、小さな約束
重ねた砂は、
ただの色ではない。
深い紺は、
言葉にできなかった夜の思考。
紫は、
誰にも見せなかった創造の火。
柔らかな白は、
迷いながらも続けてきた静かな日々。
淡い黄色は、
心の奥でまだ消えていない希望。

緑は、
疲れたわたしを何度も立ち上がらせた再生の気配。
そして、
ほんの少しの桃色は
「まだ、やさしく在りたい」と願う心。
色は、嘘をつかない。
選ぶとき、
わたしはわたしを映している。
月の輪の中で
小さな存在が空を見上げている。
それはきっと、
過去のわたしでもあり
これからのわたしでもある。
多肉の芽は、
急がない。
比べない。
ただ、光の方へ伸びていく。
整うということは、
強くなることではない。
静かに、
自分の色を受け入れること。
重なり合う層のように、
矛盾も、迷いも、願いも
すべて抱いて、今ここに在る。
月はただ、
それを肯いている。

