🪷 スジャータの乳粥は、仏教を救うためにではなかった
風の中、倒れていたひとがいる。
痩せ細った身体で、じっと目を閉じていた。
それは修行という名の苦しみを越えて、
ただ、生きる力さえ失っていたひとだった。
わたしは、祈っていたわけではない。
この人が「仏陀」になるとも、
わたしの差し出すものが、
仏教を救うなどとは思ってもいなかった。
ただ、目の前の命に、
そっと乳粥を差し出した。
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飢えに沈む 森のなか
風も祈る 苦行の道
やせ細る その御姿に
私はそっと 乳粥を差し出す
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そのやさしさが、
千年先の人びとに伝わるとは知らずに。
その一匙の乳が、
「中道」という道を照らすことになるとは知らずに。
ただ、その日、
そのとき、
あの森で、わたしは差し出したのだった。
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あなたが歩む 悟りの道に
私の心 添えられたなら
流れは静か ナイランジャナー
ひとすじ光る いのちの河
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仏教は、苦しみの中で生まれた。
そしてその最初の灯は、
だれかを救いたいという願いではなく、
だれかを見つめる、ただの「やさしさ」だった。
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スジャータの慈悲よ 空を渡れ
全ての命を 抱きしめて
痛みも涙も 包み込むように
優しさの乳が 命を繋ぐ
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わたしは、何かを教えたのではない。
ただ、ひとを思った。
それだけだった。
その想いが、
ひとすじの川となって、
いまも静かに流れている。
ナイランジャナー。
いのちの名をもつ、その河のように。
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くうほ|hopeful buddy
