あの日ブッチャーズと見た朝日が今年も石狩の空に昇った〜RSR2026で見たライブを振り返る
Day1 8/14 (Fri)
14:00-14:50 Penthouse (RED STAR FIELD)
16:10-17:00 Bialystocks (BOHEMIAN GARDEN)
17:50-18:40 Riddim Saunter (BOHEMIAN GARDEN)
19:00-19:50 クリープハイプ (SUN STAGE)
20:40-21:30 なとり (RED STAR FIELD)
22:00-22:45 見切り発車の盆踊り大会 (祭太郎)
23:30-00:30 LAUSBUB (def garage)
14:00 Penthouse (RED STAR FIELD)
MCで「学生時代に鈍行を乗り継いで東京からRSRまでやって来た」という話をしていました。私も一度、早朝に東京を発って青春18きっぷで北海道まで行くのをやったことがあります。あれは2003年、ウルフルズが大トリをやった年ですね。大変だけど楽しかったです。
2013年のRSRで彼らがRED STAR FIELDでのEGO-WRAPPIN'のステージを見たときの思いや景色を歌詞にしたという「Stargazer」を今度は自分たちが同じステージで披露するという美しいストーリーを見届けることができました。メンバーそれぞれにこのフェスへの思い入れがあり、このステージでパフォーマンスができる喜びを隠すことなく見せてくれて嬉しかったです。
ライブの感想を軽率にXで書いたらメンバーみなさんからのいいねが来てびっくりしました。

16:10 Bialystocks (BOHEMIAN GARDEN)
今年の私の夏はBialystocksの夏でした。武道館単独公演、フジロックGREEN STAGE、そしてRSRのBOHEMIAN GARDEN。全て素晴らしかったですね。こちらの3戦全敗です。やられ続けました。
2024年のdef garageへの初出演(サポート3人編成、7曲)から持ち時間が20分増え、今回はサポート4人編成で全10曲披露してくれました。2024年の時はあまり見かけませんでしたが今回はBialystocksのグッズを身に着けたファンが結構いて、北海道でも徐々に人気が出てきたのかなと感じます。
次に出るときはRED STAR FIELDでしょうか。もしかしたらSUN STAGEでしょうか。今回演奏されなかった「Everyday」はその時のために取っておいたということで次の出演を楽しみに待ちます。
Rising Sun Rock Festival 2026 in EZO
— ジェフ習志野 (@Jefnarashino) August 14, 2026
BOHEMIAN GARDEN 16:10 8/14
BIALYSTOCKS セットリスト
01 Nevermore
02 一瞬
03 差し色
04 灯台
05 日々の手触り
06 Over Now
07 言伝
08 All Too Soon
09 I Don’t Have a Pen
10 Upon You#RSR26
17:50 Riddim Saunter (BOHEMIAN GARDEN)
1年間限定での活動再開というタイミングで20年ぶりの出演です。私は彼らが普通に活動していた頃のことを知らず、後追いで知ったので20年前の出演は見逃しました。今回の出演を見逃すわけにはいきません。
「BOHEMIANって言葉の意味をさっき調べたんだけど自由奔放に生きる人って意味なんだね。俺たちにぴったりなステージじゃない?」と、14年ぶりに活動再開して1年間だけやってまたやめる自分たちのことを少し自虐的に言って笑っていました。
フルートやトランペットの管楽器の音があるのがいいですよね。編曲も素晴らしいです。
どこか懐かしくて新しく、郷愁を感じる名曲たちとバンドメンバー、お客さんそれぞれの喜びに満ちた最高の空間でした。ラストの曲が終わり胸が一杯になっていたらメンバー全員がステージから客のほうへ降り、演奏しながら行進を始めました。夕暮れ・木々・笑顔の人々。この先こんな幸せな場面がいくつあるだろうかと思った瞬間でした。すごくすごくすごく良かった。
彼らの曲は歴史に埋もれず世代を重ねるたびに何度でも発見される音楽だと思いますし、そうであってほしい。願わくば再び復活してほしいです。

19:00 クリープハイプ (SUN STAGE)
2024年の大トリでの彼らのライブは個人的に歴代屈指のクロージングアクトだったと思っています。2012年、若手の登竜門として初めてdef garageが登場したときそのステージに立った彼らが今はSUN STAGEの堂々たる常連となったことに彼らの成熟と時の移ろいを感じます。
尾崎が「ライジングには何度も出ているけど金曜に出るのは初めて」と言っていました。私たちが彼らのライブを覚えているように、彼らも今まで出た時のことをしっかり覚えているのですね。尾崎はとっつきにくい感じがしますが意外と人間くさいところが良いなと思います。
20:40 なとり (RED STAR FIELD)
都会の夜みたいなおしゃれシンガーだと思っていたのですが全然違いました。四つ打ちのビートと独特なコード進行がループする気持ちの良い曲やバンドでのハードな曲の上にネガティブな感情を隠さない歌詞が乗り、特異な世界を作り上げていました。若いのに声に色気があるし、良曲ばかりでびっくりしました。文句なしにかっこいいです。
「ジジババが俺を舐めてる」「寝てるジジババを起こす」と毒づくMCや、もっと動け踊れ声を出せと煽りまくるあのキャラクターも若さがほとばしっていて好ましいです。ライブ中「札幌!」と煽り散らかしたのに終演後にあの場所が石狩だと知ったようで「石狩だったのか…」とポストしていたのがおかしかったです。
22:00 見切り発車の盆踊り大会
初めて体験したであろう人たちが「楽しかった!」と言っていてよかったです。祭太郎さん、野良時代の謎の受け身パフォーマーから地道に活動を続けて公式に認められる存在になり、RSRの名物コンテンツにまでなりました。終了して踊り足りない客からの声に対し「うるさい!」と言って笑わせた後もう一度「いいんでないかい音頭」で踊らせてくれました。

23:30 LAUSBUB (def garage)
For Campersの時間帯には強力なラインナップが並びましたが、そんな中で私が選んだのは札幌が誇るテクノユニットLAUSBUBです。def garageは屋根と壁のある昔の形に戻りましたね。ループ少な目のテクノでポピュラーミュージック寄りではあるんですが、万人向けにならないギリギリの絶妙なバランスなのが良いです。
序盤にMichi-tono-Sogu、higher、Telefonなどの代表曲を持ってきたところに自信が窺えます。ライブのたびにステージングや音で常に新しいことに挑んでいるところがいいですね。やってることがDaft Punkみたいでかっこよかったです。深夜の彼女たちの音で今は無きMOON CIRCUSを懐かしく思い出します。
Day2 8/15 (Sat)
10:20-10:30 朝のラジオ体操祭 (祭太郎)
13:00-13:50 スーパー登山部 (BOHEMIAN GARDEN)
15:40-16:10 YONA YONA WEEKENDERS (def garage)
18:00-18:30 リーガルリリー (def garage)
19:10-20:00 never young beach (RED STAR FIELD)
22:00-22:50 Improvise Session in EZO "episode 0" (RED STAR FIELD)
22:50-23:40 青葉市子 (BOHEMIAN GARDEN)
24:00-24:50 Lucky Kilimanjaro (RED STAR FIELD)
26:00-27:00 THE SPELLBOUND×BOOM BOOM SATELLITES (RED STAR FIELD)
28:00-29:00 サンボマスター (SUN STAGE)
10:20 朝のラジオ体操祭
「風の谷のナウシカ」からのラジオ体操第一です。みんなで「風の谷のナウシカー♪ てれれてれれてれれれ♪」と歌いながらふらふらと体を揺らしていると一瞬自分が何をしているのかわからなくなります。ラジオ体操では上体を反る動きであちこちから呻き声が聞こえてきます。
13:00 スーパー登山部 (BOHEMIAN GARDEN)
7月にBialystocksを見に武道館へ行った帰りに偶然スーパー登山部の小田さんと遭遇し「ライジングで登山部見ます!」と伝えたら「北海道から来たんですか!?」と驚かれ、元々北海道出身なんですけど今は千葉に住んでいて、とか説明するのもあれだなと思い「はい!」と嘘をついてしまいました。
でもライジングで見るという約束は嘘にしませんでした。耳に心地の良いボーカルと青い空によく合うバンドアンサンブルです。彼らの音楽はライブハウスやホールより屋外で聞くのが良さそうです。彼らがよく山の上で演奏しているというのもわかる気がします。ライブの写真・動画撮影OKでした。
15:40 YONA YONA WEEKENDERS (def garage)
のんびりステージへ向かうと中はもう人がいっぱいで入れません。去年までと違ってこのステージが壁のある昔の形に戻ったので早めに行かないと見られないことを忘れていました。外にも人が何重にも集まりステージはまったく見えなかったので、少し離れた地べたに座って聞くことに。
良い声で良い曲です。ボーカルの磯野くんさん(「磯野くん」が正式な名前のようです)が「もっと大きなステージでやりたい」と言っていましたがこちらも全く同じ思いで、もっと大きなステージで彼らを見たいですよ。「SUNRISE」や「R.M.T.T.」などちょっと古めの曲もやってくれて嬉しかったです。
18:00 リーガルリリー (def garage)
今度は早めに中に入っていたのでちゃんと見ることができました。リーガルリリー、前夜に見たなとりとは真逆(?)のまじめな人柄が垣間見え、少し緊張や気負いがあるように感じました。
ボーカルの声だけ聞いてチャットモンチーのフォロワーかな?と思ったらシューゲイザー的なギターの轟音でびっくりし、若手かと思ったら2014年結成とのことで結構長くやっているのがわかる手練れ感。一見爽やかなのに一瞬ぞくっとするような暴力性を持った詞世界があり、意外な二面性に大いに魅力を感じるバンドでした。
曲と曲の間、隣のRED STAR FIELDからはレミオロメンの「3月9日」の大合唱が聞こえてきました。

19:10 never young beach (RED STAR FIELD)
独特なポジションにいるバンドだと思います。VIVA LA ROCKや蘇我でやってるやつみたいなティーン向けのイベント以外なら彼らはどこでもお客さんを100%満足させられると思うので、イベント主催者ならタイムテーブルのどこかに置いておきたくなるバンドではないでしょうか。
意外にも若いお客さんが多かったです。歌謡曲やフォークのような少し古いテイストが逆に新鮮なのかもしれません。揃いの衣装も良いですね。彼らの曲には大瀧詠一のDNAを感じます。ネバヤンのライブを見るのは2019年のRSR以来でした。あの時のステージはRAINBOW SHANGRI-LAで、KANさんの次でした。

21:00 Vaundy (SUN STAGE)
BOHEMIAN GARDENの長岡亮介がリハーサルで「北酒場」を歌っているときにテントを離れSUN STAGE方面へ。大変な人数が集まっています。今年唯一このエリアで私のスマホの電波が悪くなった時間でした。
ステージ左右の大型モニターにVaundyの姿がしっかり映っています。以前はただ「Vaundy」のロゴが映っていただけでした。
この時間にシャワーを予約していたので浴びに行ったのですが、隣のシャワーブースからはVaundyの曲に合わせて口ずさむ歌声がずっと聞こえていておかしかったです。
22:00 Improvise Session in EZO "episode 0" (RED STAR FIELD)
前日のPenthouseでの出演も含めて「2026年は角野さんが初めて出た年だよね」と将来振り返ることになるような、そんな素晴らしいステージでした。角野隼斗のピアノは上原ひろみやH ZETT Mのようなジャズ感のあるピアノとはまた違っていて、めちゃくちゃ正確でクリーンなタッチなのに謎のグルーヴ感もあるという今まであまり聞いたことのないような、誰もが一聴して凄いと感じるであろう素晴らしい演奏でした。
まだどこにも出ていないと思われるセットリスト完全版です。
M1. Caravan (Duke Ellington,1935)
M2. Larghetto (Frederic Chopin,1829)
M3. I wish (Stevie Wonder,1976) with 浪岡真太郎、大島真帆
M4. ぼくらが旅に出る理由 (小沢健二,1994) with 山内総一郎、浪岡真太郎、大島真帆
M5. 風に吹かれて (エレファントカシマシ,1997) with 宮本浩次
M6. Chameleon (Herbie Hancock,1973) with Rei、山内総一郎
時代もジャンルも洋楽邦楽もごちゃまぜでクロスオーバーのワクワク感がとても良かったですね。19世紀の曲が演奏されたのはRSR史上初ではないでしょうか。ジャズ・クラシックで半分、歌ものを半分としたことで、インプロと言いながらも非常に親しみやすい構成になっていたと思います。
角野隼斗「ライジングサン今年初めてですけどほんっとうに最高だった…!絶対また来たい!」 #RSR26
— ジェフ習志野 (@Jefnarashino) August 15, 2026
22:50 青葉市子 (BOHEMIAN GARDEN)
RSRで青葉市子を見るのは久しぶりでしたが、夜のBOHEMIAN GARDENはまるで彼女のための空間のように感じます。ICHIKO GARDENですね。あの美しい歌声で天に召され、座って聞いていたお客さん達がバタバタと後ろに倒れていくのが良かったです。
突然「イマジナリーフレンド、みなさんの心にもいますよね?」みたいな話になり、みんなが「!?」と戸惑っていました。「夜遅くなのでしっとりした曲を多く選んだけど最後は騒いで終わろうかな」と言って「さよならペンギン」をやったのですが、大して騒がしくなかったのも青葉さんらしくて良かったです。

24:00 Lucky Kilimanjaro (RED STAR FIELD)
持ち時間が50分あると途中でクールダウンを挟むようなセットリストを組むバンドが多いのですが彼らは違いますね。新旧の曲をシームレスに混ぜて繋げて最初から最後まで躍らせてきます。新曲だって踊れるだろ?という彼らからのこのフェスへの信頼を感じます。嬉しいですね。
全13曲。最初から徹底的に明るくポジティブな詞の曲でやってきて、ラストに悩む人を励ます「ひとりの夜を抜け」で締めたところにグッときました。
真夜中にみんなが踊り狂っていて素晴らしかったです。サカナクションとはまた違うアプローチでロックバンドが提示するダンスミュージックの1つの完成形だと感じます。
26:00 THE SPELLBOUND×BOOM BOOM SATELLITES (RED STAR FIELD)
2016年に川島さんが亡くなりもう二度と見られないと思っていたので、少し違う形ではありますがBBSがエゾに帰ってきてくれてとても嬉しいです。
「BOOM BOOM SATELLITESです」
という挨拶。石狩の夜空にデジタルビートと生音が轟音で響きまくり、夜の底みたいな時間なのにお客さん達がバカみたいに踊っていました。「A HUNDRED SUNS」でもうすぐやってくる朝日を思い、アンコールでは「途中から見に来てくれた人もいると思うので」と最初にやった「KICK IT OUT」をもう一度。
26時から27時の時間帯、他のステージはAwich、ZAZEN BOYS、ROTH BART BARON、Goethe、おとぼけビ~バ~で、これぞエゾだなと感じました。

28:00 サンボマスター (SUN STAGE)
フェスでは見たいけどワンマンまでは足が向かないというバンドやミュージシャンがいまして、これはあくまでも私の話なので怒らないでほしいのですが、例えばスカパラやゴスペラーズ、BEGINなどがそうです。でもエゾで見るゴスペラーズやBEGINは絶対にハズレがありませんし、スカパラはワンマンも行ったことがあります。
私の中ではサンボマスターもその一組で、今までもRSRで何度か見て大いに楽しみましたが、ワンマンへ行くまでには至りませんでした。単純に好みやタイミングの話だけではなく、フェスの持ち時間で非常に満足度の高いステージを見せてくれるからというのもあると思います。
今回のクロージングアクトでも日の出の時間のことをよく考えたセットリストになっており、みんなが聞きたいと思っているであろう曲を余さずやってくれました。
「君はいたほうがいいよ」
「君ならできるんだどんなことも」
「大丈夫乗り越えられる」
これは人間賛歌ですね。「大衆への奉仕」と「人間が生きることに対する肯定」というポップカルチャーの原点を彼らはいつも全力で私たちに歌で示し、多くの人を救ってきたと思います。
「ライジングの朝のステージってこんなもんでしたっけ?ブッチャーズが立ったステージですよね?」と煽り、1999年に初めてこのフェスで私たちが迎えた朝のことに言及してくれたことがとても嬉しかったです。
サンボマスターのRSR初出演は2004年であれから今年で22年。今ここにいる私たちだけではなく、その間にいなくなってしまった人へも歌った「ラブソング」。これは恋の歌というより愛の歌なんだな。聞いていたら涙が出そうになり、目を閉じて必死にこらえていたので途中からはステージがほとんど見えませんでした。ここで同じ空気を吸い、魂になっちまったロックスター達や仲間のエゾロッカーのことを私はずっと覚えていようと思います。すごいライブでしたね。
一度くらいサンボマスターのワンマンにも行ってみようかな。
(終わり)
見ろよこの堂々とした朝日を
— ジェフ習志野 (@Jefnarashino) August 15, 2026
あけましておめでとうございます!
ではまた来年! #RSR26 pic.twitter.com/8Tu5KNY1aJ
