2005:デジタル配信の夜明けと 時を超える夏のアンセム
ようこそ、Japan Music Airportへ!
本日の目的地は、クリックひとつで世界中の音楽にアクセスできるようになった2005年です。
では行ってみましょう!

今回の舞台の2005年は、日本の音楽配信を語る上で欠かせない年です。
音楽を手に入れるためにはCD・レコードショップへ行くのが当たり前だった時代。
当時も一部のPC向けに音楽配信サービスは存在していましたが、専用ソフトが使いにくかったり、品揃えが少なかったり、価格設定がバラバラだったり・・・、まだまだ一部のPCユーザーだけの少しマニアックなものとして見られていました。
そこから月日が経った2005年、未だ日本では「着メロ」や「着うた」といった携帯電話向けの配信が主流でした。
しかしこの年の8月、Appleから日本の音楽業界を揺るがす衝撃的なサービスが開始されます。
その名も「iTunes Music Store(現iTunes Store)」
そしてそこで販売される楽曲のお値段なんと常識破りの1曲150円(一部200円)!
そして品揃えは、スタート初日から国内最大級の100万曲!
しかしながら、ここに至るまでの日本の音楽レーベルとの権利交渉は難航を極め、スティーブ・ジョブズ自らが何度も日本のレコード会社に直接直談判に訪れたというから驚きです。
(ちなみにappleは2003年に銀座店、そしてこの2005年に渋谷店の直営店をオープンさせています。)
それだけではありません。長らく「日本では成功しない」と言われていた音楽配信にも関わらず、サービスが開始されるやいなや、なんとわずか4日間で100万曲がダウンロードされるという、前代未聞の大記録を打ち立てます。
appleの革命によって音楽との出会い方が劇的に変わろうとしていた、まさにその夜明け前。
この年にリリースされ、最近になってようやく配信が開始された名盤をご紹介します。
□□□『ファンファーレ』
□□□と書いて「クチロロ」と読みます。
この『ファンファーレ』は、長らく廃盤状態でレーベルにも在庫がなく、幻の作品となっていましたが、今から3年前の2023年に待望のサブスク解禁を果たしました。
プロデュースを務めたのは、ROVOのメンバーでもあり、多くのアーティストから信頼を寄せられるエンジニアの益子樹氏です。
このアルバム、全曲バラエティに富んだ構成で飽きのこない素晴らしい作品なのですが、特に前半の2曲は夏のアンセムとして邦楽史に残る大名曲だと思っています。
今の時代にこそ、多くの人に再評価されてほしい一枚です。
良い形で再評価される時代が来てほしい名曲
ちなみに、「渚のシンデレラ」は『朝の光/渚のシンデレラ』としてシングルカットもされていますが、シングルなのに全19トラック収録という、彼ららしい遊び心に溢れた仕様になっています。
当時の貴重なライブ映像。
昔タワレコで演奏している動画もあった気がするのですが消されたのかな?
ここからメンバー編成を重ね、現在はオリジナルメンバーである三浦康嗣に加え、村田シゲ、いとうせいこうという超個性的な3人で活動を続ける□□□。
ボーカルの三浦氏は小中をアメリカで過ごしたバックグラウンドを持ち、初期から枠に縛られない自由な音楽性を展開していましたが、近年は一周回って「初期の歌モノ」という彼の原点に回帰しているような気がします。
『ファンファーレ』、いかがでしたでしょうか。
当時の空気感を味わいつつ、ぜひチェックしてみてください。
それでは、また次のフライトでお会いしましょう。
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