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メジャーは打てるのに、なぜNPBは「投高打低」なのか

投高打低と言われてかなりの時がたった。
プロ野球の舞台において3割打者が激減し、その原因が「投手の加速度的な成長にある」という説が浮上したのだ。

事実、大谷翔平が花巻東高校時代にストレートの最速が160キロを計測して以降、プロアマを問わず、160キロを投げる投手が続発した。その背景には大谷が「160キロは出せる」というメッセージを出したことから始まり、トレーニングや効率的な練習方法、投球フォームによって実現可能だということがわかったのだった。

もちろん、誰もが160キロを出せるようになったわけではないが、目標をそこに置く選手が増えたことで、全体のベースが上がった。

大谷翔平は高校3年時、僕とのインタビューでこんなことを話している。

「僕が160キロを目指したのは、それを達成することができれば、後にも160キロを目指す選手が現れてくると思ったからです。野球のレベルって、そうやって上がっていくのだと思います。野茂英雄さんがメジャーリーグで成功されて、日本の野球選手の目標レベルが上がりました。日本人はメジャーリーグを目指すようになりました。僕も野茂さんのように世界の舞台で活躍できるような選手になりたい」

いわば、大谷の160キロによって、日本の野球は大きく変化した。当然、メジャーリーグからの情報が増えたことも間違いない。

そうして投高打低の流れが出来上がった。投手の球速が上がり、それにより変化球の精度も高まった(ように感じた)。投手は自分の強みを起点に配球を組み立て、打者はより難しい対応を迫られたというわけだ。

しかし、この流れが釈然としないのはなぜ、メジャーリーグ、いわゆるアメリカでは同じことが起きていないのかという事実である。

メジャーでも投手の高速化は起きている。そして、今もそれは続いている。速い球を投げられる選手の方が優位になっている事実があるにせよ、打者たちは対応している。少なくとも「打が低い」ということにはなっていない。でもなぜ、日米でこんなに違うのだろうか。

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