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若さの秘訣


「なんだか、この人たち若く見えるな」

仕事をしていて、ふと思うことがあります。

私は、馬を扱う仕事をしています。

いわば、ホースマンです。

そして、私の周りにいるホースマンたちは、実年齢を聞いて驚くくらい、同年代の人より若く見える人が多いような気がします。

もちろん、ただの私の感覚なのかもしれません。

でも、

「なぜなんだろう?」

そう考えてみると、いくつか理由が浮かんできます。


早寝早起き


まず思い浮かぶのは、やっぱりこれです。

早寝早起き。

私たちの仕事は、とにかく朝が早い。

まだ街が眠っているような時間から起きて、馬たちのところへ向かいます。

早く起きるためには、自然と夜も早く眠る。

当たり前のような生活ですが、もしかすると、この規則正しい生活が身体に良いのかもしれません。

そして、仕事そのものが適度な運動になります。

馬を曳いたり、手入れをしたり、厩舎を動き回ったり、馬に跨ったり。

一日を通して身体を使う。

それが毎日の習慣になっています。

もしかすると、

「よく寝て、よく動く」

このシンプルな生活が、若さにつながっているのかもしれません。


動物と触れ合う


もう一つ、大きいと思うのが、

動物との関わりです。

馬に触れる。

馬の体温を感じる。

馬の表情を見る。

調子が良い日もあれば、少し元気がない日もある。

言葉を話せない相手だからこそ、こちらが相手をよく見なければなりません。

「今日はいつもと少し違うな」

そんな小さな変化に気づくことも、私たちの仕事の一つです。

そんな毎日を過ごしていると、不思議と心が落ち着きます。

動物と触れ合うことには、人の心を癒してくれる力があるのだと思います。


「自分を必要としてくれる」
ということ


そして、もう一つ。

私はこれが、とても大きいのではないかと思っています。

それは、

「自分を必要としてくれる存在がいる」

ということ。

馬たちは、自分たちだけでは生活できません。

ご飯をあげる人がいて。

身体を手入れする人がいて。

調子を見てくれる人がいて。

毎日、誰かの手が必要です。

だからこそ、

「今日もこの馬のために頑張ろう」

と思える。

自分のためだけに頑張り続けるのは、時に疲れてしまいます。

でも、

誰かのために生きる。

自分を必要としてくれる存在がいる。


それは、人にとって大きな生き甲斐になるのではないでしょうか。

「自分がいて良かった」

そう思える瞬間があること。

それだけで、人は少し前を向けるのかもしれません。


ドキドキする毎日


ホースマンには、もう一つあります。

それは、

夢を見ること。

愛馬を育てて、レースへ送り出す。

その日を迎えるまで、

「無事にレースを迎えられるだろうか」

「しっかり力を出し切れるだろうか」

そんなことを考えながら、毎日を過ごします。

そして、レース当日。

スタートした瞬間から、心臓がドキドキする。

「頑張れ」

「無事に走ってくれ」

「力を出し切ってくれ」

そんな思いで、レースを見つめます。

勝てば、最高に嬉しい。

心が一気に高揚します。

でも、負けても終わりではありません。

「次はどうすればもっと良くなるだろう」

「何を変えれば、この馬はもっと走れるだろう」

また次の目標に向かって考え始めます。

また次のレースを夢見る。

また次の一勝を目指す。

そんな繰り返しの中に、心を若く保つ何かがあるのかもしれません。


心にも運動が必要なのかもしれない


そこで、ふと思います。

身体は、動かさなければ衰えていく。

それと同じように、

心も動かさなければ、少しずつ老いていくのではないか。

嬉しいことがあれば、思いっきり喜ぶ。

悲しいことがあれば、ちゃんと悲しむ。

悔しいことがあれば、悔しがる。

新しいことにワクワクする。

誰かのために頑張る。

夢を見る。

そして、時には失敗して、また考える。

そうやって心を動かし続けることが、人を若く保ってくれるのかもしれません。

年齢を重ねることは、誰にも止められません。

でも、

心まで年齢を重ねる必要はない。

私は、そんなふうにも思います。


私は、馬に生かされている


考えてみれば、私は毎日、馬たちからたくさんのものをもらっています。

身体を動かす機会。

心が動く瞬間。

目標。

喜び。

悔しさ。

そして、

「今日も頑張ろう」

と思える理由。

だから私は、

「馬を扱う仕事をしている」

というより、

もしかすると、

「馬に生かしてもらっている」

のかもしれません。

心も、身体も。

毎日、馬たちから刺激をもらっています。



若さというと、

美容や健康、食事や運動。

そんなことを思い浮かべる人が多いと思います。

もちろん、それも大切です。

でも、本当の意味での「若さ」は、それだけではないのかもしれません。

心が動いていること。

夢を見ていること。

誰かを大切に思うこと。

誰かに必要とされること。

嬉しい時には笑って、

悲しい時には泣いて、

悔しい時には、また立ち上がる。

新しいことに挑戦して、

明日を楽しみにする。

そんなふうに、

心を動かし続けること。

それが、もしかすると、

私たちにとっての「若さ」なのではないでしょうか。

馬たちは、毎日教えてくれます。

今日も走ろう。

今日も前を向こう。

明日は、もっと良くなるかもしれない。

だから私も、まだまだ走り続けたい。

年齢を重ねても、

心だけは、いつまでも若く。

そしていつか、

「あの頃は良かった」と振り返るのではなく、

「これからが楽しみだ」

と言える人生を歩いていきたい。

それこそが、この世界に生きる私たちにとっての、

「永遠の若さの秘訣」

なのかもしれません。




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