『Libertad』制作アーカイブ
Shunji Murakami / Libertad
2025年11月〜2026年10月31日
はじめに
『Libertad』は、ジャズ・ピアニスト村上俊二にとって初のアルバムとして制作された作品です。
制作は2025年11月、クラウドファンディングによる支援募集から始まりました。
この時点では、まだアルバムは存在していませんでした。
これから楽曲を選び、演奏者を決め、録音し、ミックスし、マスタリングし、ジャケットを作り、CDとLPという形にしていく。
つまり、支援を募った時点では「完成した商品」ではなく、これから生まれる作品そのものへの支援でした。
2026年3月29日のレコーディングを大きな中心として、その後、音源制作、映像制作、ジャケットデザイン、印刷、プレスへと制作は進みました。
そして2026年10月31日、『Libertad』はCDとアナログLPの2つの形でリリースされる予定です。
このアーカイブでは、その制作過程を記録します。
1. 制作年表
2025年11月
『Libertad』制作プロジェクト始動
CAMPFIREにてクラウドファンディングプロジェクトを開始。
村上俊二のアルバム制作計画が正式にスタートしました。
目標金額は100万円。
制作を進めるための支援を募ると同時に、CDだけでなくアナログLPとして作品を残す可能性についても検討が始まりました。
この段階では、まだ録音は行われておらず、作品そのものも存在していません。
これから作られるアルバムを、支援者とともに形にしていくところから『Libertad』の制作は始まりました。
2025年12月〜2026年2月
制作内容の具体化
この期間には、アルバム制作に向けた具体的な準備が進められました。
楽曲の選定、演奏メンバーの調整、制作予算の策定など、録音に向けた準備を進行。
同時に、アナログLPとして作品を残すことについても検討を進めました。
CDとは異なり、LPには収録時間や曲順、A面・B面という物理的な制約があります。
そのため、単純にCDをLPに置き換えるのではなく、LPという媒体で作品を成立させるための構成を検討しました。
2. 2026年3月29日
レコーディング
『Libertad』制作における最大の節目となったのが、2026年3月29日のレコーディングです。
録音場所は、東京・ORPHEUS Recording Studio。
13:00に集合し、セッティングや準備を行った後、13:30頃から録音を開始。
終了したのは20:00過ぎ。
約7時間にわたるセッションとなりました。
長時間の録音でしたが、ほとんど休憩を挟まず、演奏を続けながら作品を作り上げていく一日となりました。
録音されたのはアルバムの4曲。
Memories Of Summer
Deep Silence
Early Spring
Libertad
基本となる演奏編成はトリオ。
村上俊二のピアノを中心に、楽曲ごとに参加メンバーが変わる構成となっています。
この日の録音は、後に制作されるミュージックビデオの主要な映像素材にもなりました。
3. 2026年4月
音源制作と映像素材の整理
レコーディング後、録音された素材の編集・ミックス作業が進められました。
同時に、3月29日の録音風景を記録した映像素材の整理も開始。
セッティング、音チェック、リハーサル、本番演奏、メンバーの表情など、スタジオで過ごした一日の様子を記録した映像が、後のMV制作へとつながっていきます。
4. 2026年5月
マスタリング・音源完成
5月、ミックス作業を経てマスタリングが完了。
『Libertad』の音源が完成しました。
これによって、録音された演奏が一枚のアルバムとして聴ける状態へとまとまりました。
CDとLP、それぞれの仕様についても具体的な検討が進み、最終的な商品形態が固まっていきました。
5. 2026年6月
支援者クレジットとLP制作準備
クラウドファンディング支援者に関する各種調整を進めました。
アルバムへの掲載を予定していたSpecial Thanksの名前について確認を行い、クレジット制作を進行。
同時にLP製造に向けた準備も進められました。
LPはCDとは異なり、音源だけでなく盤そのもの、ジャケット、印刷物などを含めて一つの商品として完成させる必要があります。
そのため、音源制作と並行して、物理的な製造工程についても細かな確認を重ねました。
この時期からジャケットのコンセプトについても考え始めています。
6. 2026年7月
ジャケットと印刷物の制作
ジャケットデザインの最終調整を進めました。
あわせて解説紙の制作、英文表記の確認など、パッケージ全体の制作を進行。
デザインだけでなく、印刷用データとして正しく成立しているか、文字情報やクレジットに間違いがないかなど、細部まで確認を行いました。
7. 2026年8月
校了・入稿
8月、制作は最終段階へ入りました。
音源、ジャケット、印刷物など、制作に必要なデータの確認を行い、順次校了。
プレス用データも完成し、入稿を完了しました。
制作費の支払いも完了。ここで、『Libertad』について制作側でできることは、ほぼすべて終了しました。
「できることは全部やった」。
あとは、工場でCDとLPが実際の製品として完成するのを待つ段階です。
この時点で、もし重大なミスが見つかったとしても、簡単には修正できません。
長い制作期間の最後に残ったのは、完成を待つ緊張感でした。
8. 2026年9月
先行予約とMV公開へ
9月からは完成した作品を届けるための準備へ。
CD・LPの商品ページを公開し、先行予約を開始。
同時に、レコーディング当日の記録をまとめたミュージックビデオ「Libertad」も完成しました。
MVでは、2026年3月29日のレコーディングをドキュメンタリー形式で記録。演奏そのものだけではなく、セッティングや音チェック、リハーサル、録音中の表情など、アルバムが作られていく過程を見ることができる映像となっています。
クラウドファンディング支援者には先行視聴の機会を設け、その後の一般公開・SNS展開へとつなげていきます。
9. 2026年10月
CD・LP完成、発売へ
10月にはCDとLPのプレスが完成する予定です。
完成した製品の確認、発送準備などを進め、10月31日の発売を迎えます。
2026年10月31日
『Libertad』発売
村上俊二『Libertad』発売。
CDとアナログLPを同時リリースします。
2025年11月のクラウドファンディング開始から約1年。
まだ存在していなかった作品への支援から始まった制作が、ここで一つの完成形を迎えます。
10. クラウドファンディング
プロジェクト概要
プラットフォーム
CAMPFIRE
方式
All-in
目標金額
1,000,000円
プロジェクト開始時に設定した目標には届きませんでした。
しかし、クラウドファンディング終了後も制作を中止することなく、アルバム制作を継続しました。
途中経過では、
残り17日頃
達成率 約60%
支援者 38名
残り7〜8日頃
達成率 約65%
支援者 41名
という状況でした。
最終的には目標金額未達成となりましたが、制作そのものは継続され、『Libertad』は完成へ向かって進みました。
「まだ存在していない作品」への支援
このクラウドファンディングの大きな特徴は、支援を募った時点ではアルバムがまだ存在していなかったことです。
完成した作品を購入してもらうのではなく、これから生まれる作品の制作そのものを支援してもらう。
録音も、ミックスも、マスタリングも、ジャケットも、まだ完成していない段階からプロジェクトが始まりました。
『Libertad』は、その意味でも支援者とともに制作の過程を歩んだアルバムです。
11. ミュージックビデオ制作記録
MV「Libertad」
MVは、2026年3月29日に行われたレコーディングを記録したドキュメンタリー形式で制作しました。
映像には、
スタジオのセッティング
音チェック
リハーサル
本番演奏
レコーディング中のメンバー
スタジオでの自然な表情
録音後の様子
などを収録。
完成したMVには、タイトル曲「Libertad」のフルバージョンを使用しています。
アルバムそのものだけではなく、その音が生まれた場所と時間も残すことが、この映像制作の目的の一つでした。
完成後はクラウドファンディング支援者への先行公開、予約特典としての先行視聴、さらにShorts・Reels・TikTok向けの短尺映像への展開を予定しています。
12. ジャケットデザイン
「今の村上俊二を記録する」
『Libertad』のジャケットデザインは、アルバムのテーマである「今の村上俊二を記録する」という考えを視覚化するところから始まりました。
中心となるのは、白を基調とした余白と、一本のオレンジ色の線です。
白
白には、
余白
未完成
可能性
自由
といった意味を重ねています。
何かが決められているのではなく、これから先にも続いていく余地を残すための白です。
一本のオレンジ色の線
一本の線には複数の意味を重ねています。
道
これまで歩いてきた道。そして、これから進んでいく道。
年輪
積み重ねてきた時間。
瀬戸内の朝日
村上俊二の原風景をイメージしたもの。一つの意味に限定するのではなく、見る人によって別のものにも見えるような線としてデザインされています。
水引
さらに、水引が持つ「贈り物」「ご縁」「結び」といった意味もデザインの背景にあります。
『Libertad』という作品を、村上俊二からリスナーへ届ける一つの贈り物として考えています。
13. CD
LS-011 / STEREO
CDには4曲を収録。
Memories Of Summer — 8:23
Deep Silence — 11:53
Early Spring — 8:04
Libertad — 8:00
CDでは、アルバムの基本となる4曲を一枚に収録しています。
14. アナログLP
LS-012 / STEREO
33 1/3 RPM
Made in Japan
LPでは、CD収録曲に加えて、LPのみの追加曲を収録。
Side A
Memories Of Summer — 8:23
Deep Silence — 11:53
Side B
Early Spring — 8:04
Libertad — 8:00
明日よ来よ(instrumental) — 3:01
「明日よ来よ(instrumental)」はLP限定収録。CDには収録されません。
LPでは、単にCDと同じ内容をアナログ化するのではなく、LPという媒体だからこそ成立する作品として構成しています。
15. なぜLPを作るのか
音楽を聴くだけなら、現在は配信という便利な方法があります。
それでも『Libertad』では、アナログLPを制作することを選びました。
それは、音源だけを届けるのではなく、作品を手に取るところから始まる音楽体験も残したいと考えたからです。
ジャケットを手に取る。
レコードを取り出す。
盤をプレーヤーに置く。
針を落とす。
片面を聴き終えたら、レコードを裏返す。
そして、もう一度針を落とす。
LPでは、音楽を聴くことにいくつかの手間が加わります。
しかし、その手間そのものが、作品を聴く時間の一部になります。『Libertad』では、その行為まで含めて一つの作品として残すことを考えました。
そしてLPには、CDには収録されない「明日よ来よ(instrumental)」を収録しています。
16. 音源・プレス仕様
制作にあたってはDDPを作成し、検証を完了。
曲間は0秒で設計しています。
CD・LPともにSTEREO仕様。
LPは33 1/3 RPM。
Made in Japanとして制作します。
パッケージ制作にはAdobe Illustrator、GIMPなどを使用し、ジャケット、印刷物、プレス用データを制作しました。
印刷については、
ニス
艶ニス
マットニス
用紙
コート紙
マットコート紙
上質紙
などを比較検討し、作品全体の質感とのバランスを考えて仕様を決定しました。
17. 参加者・制作スタッフ
Musicians
村上俊二
Piano / Composer
並木崇
Tenor Saxophone
川崎聡
Bass
北村和重
Drums
山口淳子
Vocal
山口蘭
Lyrics — “Early Spring”
Recording / Mixing / Mastering
Naoto Sugahara
Recorded, Mixed & Mastered by Naoto Sugahara.
Recorded, Mixed & Mastered at ORPHEUS Recording Studio on March 29, 2026.
Art Direction & Design
Yuca Kobayashi
Art Direction & Design by Yuca Kobayashi.
Music Video
Yuzuripa
Music Video Directed by Yuzuripa.
Production
Junichi Takahashi for Lodestone
Produced by Junichi Takahashi for Lodestone.
18. 収録曲
CD — LS-011
No.TitleTime
1/Memories Of Summer/8:23
2/Deep Silence/11:53
3/Early Spring/8:04
4/Libertad/8:00
LP — LS-012
Side A
No.TitleTime
A1/Memories Of Summer/8:23
A2/Deep Silence/11:53
Side B
No.TitleTime
B1/Early Spring/8:04
B2/Libertad/8:00
B3/明日よ来よ(instrumental)/3:01
※「明日よ来よ(instrumental)」はLP限定収録。CDには収録されません。
19. 『Libertad』という制作
『Libertad』の制作は、3月29日のレコーディングだけで終わったものではありません。
2025年11月、まだ存在していなかったアルバムへの支援を募るところから始まりました。
そこから約1年。
楽曲を選び、メンバーを決め、録音し、編集し、ミックスし、マスタリングする。
その一方で、ジャケットを考え、印刷物を作り、LPの仕様を決め、映像を編集する。
音楽そのものを作る作業と、それを一つの「作品」として届けるための作業が並行して進みました。
そして、2026年8月には音源も印刷物も校了。
入稿と制作費の支払いまで終え、「できることは全部やった」というところまで到達しました。
あとは完成したCDとLPを待ち、10月31日に作品を届ける。
それが現在の『Libertad』です。
一枚のアルバムは、録音された音だけでできているわけではありません。
そこに至るまでの時間、演奏した人、録音した人、デザインした人、支えてくれた人、そして完成を待っている人。
そうした一つ一つの積み重ねによって、『Libertad』という作品は形になりました。
2025年11月、まだ存在していなかったアルバム。
それが、2026年10月31日、一枚のCDと一枚のLPとして世に出ます。
Libertad(村上俊二)についての統合情報
■ 基本情報 ・タイトル:Libertad ・アーティスト:村上俊二
・村上俊二初のアルバム ・2026年10月31日リリース ・CD・LP同時発売
・レーベル:Lodestone ・CD品番:LS-011 ・LP品番:LS-012
■ 制作体制 ・プロデュース:Lodestone ・企画・運営・進行管理:J T
・自主制作作品 ・CAMPFIREによる資金調達を実施
■ コンセプト
・「50年以上のジャズ人生の集大成」ではなく「今の村上俊二を記録したアルバム」
・過去の総括ではなく、これからの村上俊二へつながる作品
・Libertadはスペイン語で「自由」「解放」
■ レコーディング ・2026年3月29日 ・ORPHEUS Recording Studio ・13:00集合
・13:30頃演奏開始 ・20:00過ぎ終了 ・約7時間、ほぼ休憩なし
■ 参加メンバー ・村上俊二(Piano) ・並木崇(Tenor Saxophone)
・川崎聡(Bass) ・北村和重(Drums) ・山口淳子(Vocal)
作詞 ・山口蘭(Early Spring)
録音・ミックス・マスタリング ・菅原直人
■ CD収録曲 1. Memories Of Summer(8:23) 2. Deep Silence(11:53) 3.
Early Spring(8:04) 4. Libertad(8:00)
■ LP追加収録曲 ・明日よ来よ(instrumental)(3:01)
特徴 ・CD未収録 ・LP限定収録 ・ピアノソロ演奏
■ 演奏編成 ・Memories Of Summer:トリオ ・Deep Silence:トリオ+並木崇
・Early Spring:トリオ+山口淳子 ・Libertad:トリオ+並木崇
・明日よ来よ(instrumental):ピアノソロ
■ 音源制作 ・録音 ・ミックス ・マスタリング ・DDP作成 ・DDP検証完了
・曲間ギャップ0秒のシームレス設計
■ デザイン制作 ・Adobe Illustrator使用 ・GIMP使用
・ジャケット/レーベル面制作 ・印刷データ入稿完了
■ ジャケットデザイン ・白?オフホワイト基調 ・オレンジの一本線
・瀬戸内の朝日 ・道 ・ピアノ鍵盤 ・年輪 ・水引
・「村上俊二から受け取る贈り物」のイメージ
■ MV ・完成済み ・2026年3月29日のレコーディング風景を中心に構成
・タイトル曲「Libertad」を使用
■ 先行予約特典 ・MV「Libertad」先行視聴
■ クラウドファンディング ・目標100万円 ・支援者41名
・目標達成には届かず ・まだ存在しない作品への支援を募ったプロジェクト
■ 制作完了 ・音源完成 ・印刷物完成 ・校了 ・支払い完了
・「できることは全部やった」状態で完成待ち
■ 一文要約
2025年11月に始まったクラウドファンディングを起点に、Lodestoneが企画・制作を担い、2026年10月31日にCDとアナログLPとして発売される、村上俊二初のアルバム。
