呼んでくれて良いんやで
母に電話で呼ばれた。
さっき 家まで帰ってきたところだ。
最近、母が歩けない。
そして、よくこける。
こけるたびに、どこかを打っているはずだ。
認知症も疑わしい。
はっきりと言う。
私たちは病院へ母を連れて行っている。
でも、医療は私たちが望むことをしてくれない。
『また転けたわ』
起き上がれないので
呼ばれるたびに母の元へ行く。
その度に母が謝る。
「ごめんね」
謝らなくていい。
何度そう言っても、母は謝る。
母が悪いわけじゃない。
歳を取っただけ。
できないことが増えただけ。
それなのに、母は申し訳なさそうにする。
その姿を見るたびに、胸が苦しくなる。
帰り道はいつも、ムカムカする。
病院に連れて行っている。
できることはしている。
でも、何かが違う気がする。
ほんまに、これでええの?
母のためになっているのか。
ただ「現状維持」を繰り返しているだけじゃないのか。
介護をしている人なら、一度くらいは思ったことがあるんじゃないだろうか。
答えは、まだわからない。
ただただ ムカムカしてる。
