【ステージ4で10年】働くとき、病気のことを伝えるか伝えないか
病気になってから、仕事は何度か変わりました。
そのたびに迷ったのが、「職場に病気のことを伝えるか、伝えないか」ということです。
伝えた職場もあれば、伝えなかった職場もあります。
今日は、その経験を振り返ってみようと思います。
最初の職場は、癌になる前から働いていたところでした。
手術や放射線、抗がん剤治療が必要で、入院や通院のためにどうしても配慮が必要だったので、迷わず伝えました。
当時は気持ちにも余裕がなく、とにかく必死でした。
その時の上司はとても理解のある方で、治療と仕事を両立できるよう最大限サポートしてくれました。
あの環境があったから、あの時期を乗り越えられたと思っています。
治療が少し落ち着いたタイミングで転職しましたが、同じ系列だったため、病気のことは引き継がれていました。
ところが、上司との相性は大きく違いました。
治療を続けながら以前と同じように働けないことを責められたり、
「みんな同じようにしんどい」「えらいって言わないで」「若いのに可哀想」
そんな言葉に、何度も心がすり減りました。
さらに別の系列の職場でも、似たような経験をしました。
病気そのものより、「理解されないこと」の方がしんどかったように思います。
その後、まったく関係のない職場へ転職し、そこでは病気のことを伝えませんでした。
経験者として期待されていましたが、治療中の体では以前のような動きはできず、
結果的に人間関係もうまくいかず、辞めることになりました。
次の職場でも最初は伝えずに働きました。
けれど、サービス残業が当たり前の環境で心身ともに限界を感じ、途中で病気のことと治療を続けていることを伝えました。
返ってきたのは、「みんな平等だから特別な配慮はできない」「最初から言ってもらわないと困る」という言葉でした。
ここで、ようやく立ち止まって考えました。
私はずっと“フルで働くこと”を前提にしていたけれど、
治療とフルタイムの両立は、今の自分の体力では難しいのかもしれない、と。
そこで働き方を見直し、週3日の勤務に切り替えました。
今の職場では、一番上の上司にだけ病気のことを伝え、他の人には伝えていません。
その距離感が、今の私にはちょうどよく、やっと落ち着いて働けています。
自分の「ちょうどいい」を探している時、この本を読んで、無理をしすぎない選択をしていいんだと思えるようになりました。
この本は、ドラマ版もあって、
ゆっくりした時間に観るのが好きです。
体や気持ちに余裕がない時に、
そっと寄り添ってくれるような作品でした。
● パンとスープとネコ日和
試行錯誤してきましたが、
「伝える・伝えない」に正解はなくて、
大切なのは“今の自分の体と心に合った働き方を選ぶこと”なんだと思うようになりました。
病気があっても、なくても、
無理をしすぎない選択をしていい。
私はそう思っています。
