見出し画像

別荘を内見するとき、管理側の人間ならここを見る

別荘を探していると、どうしても最初に目がいくのは、

「景色がいい」
「庭園やウッドデッキがある」
「室内がきれい」
「価格が手頃」

といった、分かりやすい部分だと思います。
もちろん、それも大事です。
でも、普段から別荘地の管理に関わっている立場で物件を見るなら、もう少し違うところも気になります。

今回は、別荘を内見するときに「自分ならここを見る」というポイントを、できるだけ分かりやすく書いてみます。


1. まず、家に入る前に周りを見る

内見というと、すぐ建物の中に入りたくなります。
でも個人的には、まず外から見ます。

例えば、
* 敷地に水がたまりそうな場所はないか
* 建物の周りが常に湿っていそうではないか
* 木が家に近すぎないか
* 屋根に落ち葉がたまりやすそうではないか
* 擁壁や斜面に気になるところはないか
こういう部分です。

山の中の別荘地では、平地の住宅とは環境がかなり違います。木が多ければ日陰も増えますし、落ち葉も増えます。傾斜地なら雨水の流れも気になります。
「自然が多くていいな」と感じる場所ほど、管理の手間が増える場合もあります。


2. 外壁や屋根は“きれいか”より“傷み方”を見る

外壁が少し汚れているだけなら、そこまで気にならない場合もあります。

むしろ見たいのは、
* ひび割れ
* 塗装の剥がれ
* コーキングの劣化
* 軒裏のシミ
* 雨どいの変形や詰まり
* 屋根まわりの違和感
などです。

特に、軒裏や外壁に不自然なシミがある場合は少し気になります。
もちろん、シミがあるから必ず雨漏りしているという話ではありません。

ただ、
「なぜここだけ色が違うんだろう?」
と疑問を持つことは大切です。


3. 家に入ったら、まず“匂い”

意外と大事なのが匂いです。
玄関を開けた瞬間に、「ちょっと湿っぽいな」
と感じることがあります。
長期間閉め切っていれば、多少こもった匂いがすることはあります。

ただ、カビっぽい匂いが強かったり、部屋によって明らかに匂いが違ったりする場合は、少し注意して見ます。

別荘は普段人がいない時間が長いため、換気不足や湿気の影響を受けやすい物件もあります。
見た目がきれいでも、匂いは意外とごまかしにくい部分です。


4. 天井と窓まわりを見る

室内では、壁だけではなく天井も見ます。

特に、
* 天井のシミ
* クロスの浮き
* 窓枠の変色
* サッシ周辺のカビ
* 壁の一部だけ色が違う
といったところ。

雨漏りや結露など、水に関係するトラブルの痕跡が出ることがあるからです。
ただし、昔のシミが残っているだけで、すでに修繕済みというケースもあります。

だから大切なのは、
「シミがある=ダメな物件」ではなく、「なぜこうなっているのか確認する」こと。
ここだと思います。


5. 床を歩いてみる

写真では分からない部分です。
部屋の中を普通に歩いて、
「少し沈む感じがしないか」
「妙に柔らかい場所はないか」
「ギシギシ音がする場所はないか」
を確認します。

古い建物なら多少の床鳴りは珍しくありません。

ただ、一部分だけ明らかに感触が違う場合は、原因を確認した方が安心です。
内見では遠慮してそっと歩くより、普通に生活するつもりで歩いた方がいいと思います。


6. 水まわりは必ず確認したい

可能であれば、
* 蛇口
* トイレ
* 排水
* 給湯
* 水圧
なども確認したいところです。

別荘地の場合、水道の仕組みが一般的な住宅地と違う場合もあります。
また、長期間使われていなかった物件では、水を通して初めて分かることもあります。
「見た目が新しいから大丈夫」
とは限らないので、水まわりは設備として確認しておきたい部分です。


7. 物件だけでなく“そこまでの道”も見る

これは別荘ならではかもしれません。
物件そのものが良くても、
* 道がかなり急
* 道幅が狭い
* 落ち葉が多い
* 冬場に凍結しそう
* 車のすれ違いが難しい
など、実際に通うようになってから気になる部分があります。

晴れた昼間に一度行っただけでは分からないこともあります。可能なら、
「雨の日はどうだろう」
「冬はどうだろう」
「夜に来ても大丈夫そうか」
という想像もしてみるといいと思います。


8. “きれいな家”より“管理しやすい家”

別荘を見ていると、きれいにリフォームされた物件はやっぱり魅力的に見えます。
ただ、長く持つことを考えるなら、
見た目のきれいさと、維持しやすさは別の話です。
どれくらい日が当たるのか。
湿気はどうか。
庭木の管理は大変ではないか。
建物の周囲を点検しやすいか。
雨水はどこへ流れるのか。
こうした地味な部分の方が、購入後は大事になることがあります。


最後に、

「別荘の内見で大切なのは、欠点を探して購入を諦めることではなく、購入後にどんな管理や修繕が必要になりそうかを知ることだと思っています。」

どんな建物でも、年数が経てば何かしら手入れは必要になります。

大切なのは、

「買ったあとに、どんな管理や修繕が必要になりそうかを知ったうえで選ぶこと」
です。

景色が気に入った。
建物も好き。
そして、維持していくイメージも持てる。

そこまで納得できる物件なら、きっと良い別荘選びになると思います。

次回は、
「別荘地に移住するということ。暮らす前に知っておきたいこと」
について書いてみようと思います。

いいなと思ったら応援しよう!