楽器練習用MP3プレイヤー作ってみました。
昭和の青春時代にカセットテープに好きな音楽を録音して楽しんでいました。いつのまにかi-Podや配信に移り変わってしまいました。今回はカセットテープの代わりにSD(TF)カードを使って音楽を再生するMP3プレイヤーを作ってみました。どうせ作るならダブルカセットプレイヤーのようなカードの切り替えができるものをと工夫しました。目標製作費は5千円以下です。
Amazonで中国製部品を集めました。
今回の主役の一つがGD3200D(DSPチップ)を実装したDFPlayerモジュールです。1つ数百円で、もともとはArduinoの外付けオプション(カメラやセンサや通信のチップと同様)でシリアル通信で動作制御するシステムです。DSPなので専用プログラムが実装されているようです。Web情報によるとモノラルスピーカを駆動する工作例がありステレオ出力ではない可能性もあるようです。(中国メーカに依存すると思いますが)
またこうしたSICでは標準的に10~12bit程度のDACが内蔵されており、仮に10bitとするとS/Nは60dB程度でFMラジオやカセットテープ並になります。また電源電圧3.3Vでドライブしているため、DAC出力は2~3Vpp程度でオフセット1~1.5Vとなるため出力をACカップリングする必要があります。基板上に50nFのカップリングコンデンサがあり、20Hz信号を通すには次段アンプの入力インピーダンスが200kΩ程度以上必要になります。

Amazonで手配した中国製電子部品(モジュール)を紹介します。DFPlayerの性能が不十分な時の隘路としてUSBとTFカードインターフェイスの付いたVenoal MP3モジュールも購入しました。また直接スピーカ出力できるようデジタルアンプ(モノラル)を2個購入しました。全部合わせても2千円程度です。


性能・動作調査と回路設計
まず購入した部品の動作確認と性能を調査する必要があります。カタログや仕様書ではわからないところがあるので実際にテスターやオシロを使って調べていきます。下図は回路図です。左側にMP3モジュールの調査結果をメモしています。中国製モジュールはメーカーやロットで当たりはずれがあるため、今回はこうだったという参考レベルで眺めてください。

回路図を簡単に説明します。USB/TF対応のMP3モジュール1個とTFカードのみMP3モジュール3個を、ロータリースィッチで切り替えます。4枚のTFカードに録音した音楽を切替えることができます。電源は壊れたアレクサの電源12V1.5AのACアダプタを再利用しました。12Vはデジタルアンプの電源として使うのと、ドロッパー(3端子レギュレータ)で5V電源用に使います。
5V電源はミキサー用オペアンプ(2734D)とMP3モジュールの電源として使います。3個のMP3モジュールの操作ボタンと電源をロータリースイッチで切り替えます。オペアンプはボルテージフォロワー(電流バッファー)として使います。オペアンプを片電源で動作させるため入出力はACカップリングにしました。入力段は高インピーダンスで受け、出力は20Hz信号を十分に通過できるようにしました。
筐体加工と組み立て
今回の工作の難しいところは、アルミ板に円形穴以外に矩形の穴を空けることです。ハンドニブラーという切り抜き工具を使いました。

ACアダプターを接着剤で固定し、MP3モジュールをPC板上にピンとソケットで固定します。5V電源用PC板とスピーカ出力端とUSB/TFモジュールを組み込みました。ここでデジタルアンプを実装する場所がなくなったことに気づきました。(後になって気づくことは筆者には良くあることですが)
そこで急遽Amazonでトーンコントロール付のステレオデジタルアンプを購入し、何とか筐体に収めることができました。

下図は正面の画像です。矩形の穴が少し不細工になってしましました。

機能・性能評価
デジタルパワーアンプの実装問題がありましたが、なんとか解決し録音したTFカード4枚をそれぞれのMP3モジュールに差し込んで中央のロータリースィッチで切り替えて動作確認を行いました。機能的には問題なく動作しました。音質は高級オーディオには劣りますがそれなりに(S/N60dB)低域から広域まで歪なくスピーカから音が出ました。実力的には最大で10W+10W程度ですが、Micca社のCOVO-S サラウンド 小型 ブックシェルフ スピーカーに接続し割と良い音が出ています。矩形穴部分に厚めのアルミテープを貼って見栄えを良くしました。

昭和のダブルカセットプレイヤーをイメージして、少し現代版のプレイヤーを作ってみました。音質はあまり良くないですが手軽に音楽再生できます。
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