楽器用携帯アンプを作ってみました。
学生時代にアマチュアバンドのメンバーで機材を運ぶのに苦労した経験があります。(半世紀昔のことです) 最近、子育ての終わったママ友パパ友に誘われて夏休みの学童保育でアニメソングの演奏をすることになりました。
ウクレレや小型キーボードやハーモニカなど3人でパートを受け持ち、各自手軽に電池で動作するアンプを持ち寄りました。小学生は喜んでくれましたが、反省点として楽器の音が小さく音質も良くなかったことがありました。
そこで1台で全て完結する楽器用携帯アンプ(ミキサー付)を作ってみました。年末にママ友パパ友メンバーで、ウクレレベースを加え介護施設で昭和歌謡の演奏を計画しています。
材料と構想
低域から広域まで十分な音圧とミキサ機能を持つ楽器用市販アンプは高価なので、使わなくなったものを組合わせてキーボード(ステレオφ3.5)とウクレレ(モノラルφ6.5:マイク電源供給可能)とウクレレベース(モノラルφ6.5:マイクアンプ内蔵)の3入力のプリアンプミキサーを手作りしました。
スピーカ付パワーアンプはONKYO製GX-70AX(DTM用)と、サブウーハーFostex製PM-SUNminiを利用しました。
またGX-70AXのミキシング入力B側が空いていたので、使わなくなったMIDI音源KAWAI製GMouseをついでに組合わせました。
機材を組合わせると電源が複雑になるため1か所にまとめてケーブルが絡み合わないようにしています。下は接続図です。

接着剤を使ったサンドイッチ工法
スピーカを一体化するのに、木材を中心に汎用材料に使える接着剤(コニシ株式会社のボンドG17など)を使って貼り合わせました。ただし荷重があるのでラワン材で天板と底板を付けて接着剤と一部木ネジで固定しました。
サブウーハーと天板の間の隙間を利用して、各種ACアダプターとMIDI音源を取り付けました。ACアダプタなどの電源コンセントを束ねるため分岐コンセントをスピーカの裏側に固定しています。アンプの電源は1か所にまとめています。

プリアンプミキサー回路の作成
楽器用携帯アンプの余った12V電源を利用してプリアンプミキサーを設計しました。下の回路図を参考にしてください。ボリューム調整があるのでオペアンプによる20dB(10倍)の電圧増幅となります。オペアンプは通常両電源差動で動かすのですが、今回は片電源(+8V)でノートンアンプとして動作させます。IC1の3端子レギュレータで12V電源を8Vの安定電源にドロップさせます。それを1k×2の抵抗分圧で4V+4Vに分割し、中間電圧をBIASとしオペアンプ非反転のバイアスレベルとして使います。オペアンプは新日本無線製2137Dを使用しました。
片電源回路なので直流成分をカットしなくてはならず、オペアンプ入出力段を1μFの積層背セラミックコンデンサでACカップリングしています。時定数的には20Hz成分が問題なく通過するように設計しています。
また、各種楽器の出力インピーダンスが低いと混信の影響があるので、ボリュームに100kΩを使用しオペアンプのフィードバック抵抗も470kΩと比較的大きな値にしています。そのため入力インピーダンスが高くノイズを拾いやすくなっています。シールドや同軸ケーブルを使用してください。

ケースサイズが思っていたよりも小さかったのでキーボード2のコネクタ端子が実装できず3入力になってしましました。ご容赦ください。アルミケースに金属ドリルで穴を空けて加工します。

回路図に従いプリント基板上に回路を実装していきます。

最終仕上げ
プリアンプミキサーケースの背面に予めラワン材に木ネジ固定する穴を空けておき、サブウーハーの下部にケースを固定しました。

ちょっと不格好ですが、楽器用携帯アンプが思っていたよりも重たい(10kg以下ですが)ので取っ手を天板に取り付けました。

完成
組立て完了後にまずMP3プレーヤーで動作確認しました。その後ママ友パパ友にマイクやウクレレベースで性能を確認してもらいました。
筆者の反省点として、やはり入力インピーダンスが高すぎてハムノイズを拾っていることが気がかりでした。音質や音量は40人程度の部屋であれば問題ないレベルと思います。ハムノイズについてはシールドを強化したり、電源部分のノイズ対策が必要と考えていますが、VRを20kΩ,ミキシング抵抗を10kΩ,フィードバック抵抗を100kΩと小さくすることで改善するとも考えています。その際にはカップリングコンデンサの容量を3~5μF(NP)にする必要があります。
でも実際に使ってみて、ママ友パパ友はハムノイズは気にならないレベルとの言ってくれました。(身内なので少し甘いかも)

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