村上春樹 『街とその不確かな壁 ㊤』 を読んで
かがです。
村上春樹さんの『街とその不確かな壁』。
新潮本合戦の白組で1位を取っているのを拝見して、やはり村上春樹は強いなーと月並みな感想を抱きました。
私自身、村上春樹主義者(つまるところ村上春樹ファン)なわけですが、本作は楽しみ半分怖さ半分をもって昨年の夏頃に読みました。
というのも、私は特に村上春樹さんの初期作品が好きで(中盤も大好きですが)、あの空気感や世界観、文体は後期になればなるほど、また違う味わいに変わっていきました。
『国境の南、太陽の西』など大好きな作品で、何度も読み、『ノルウェイの森』で村上ワールドに飲み込まれ、『風の歌を聴け』で、実家のような安心感を抱きます。
そんな訳ですから、『街とその不確かな壁』。
聞くところによると『世界の終り』と繋がっている?とも言いましたし、以前の中編作品で『街と、その不確かな壁』が公開されていたということで安心できもしたのですが、やはり、何か変わってしまったのではないかと、私の好きな村上春樹はまだ健在なのかと心配していたのです。
勝手な心配で恥ずかしい限りですが…
しかし、やはりというべきが、読み始めて数行でダメでしたね。もうノックアウト。
一瞬で村上春樹の世界に引き込まれました。
そんな本作。
約1年弱ぶりに再読しました。
今回も拙いながら感想を。
『街とその不確かな壁』 の感想
つい先日まで『ノルウェイの森』を読んでいたのでここ数十年の村上春樹の変化に驚かされる。
もちろん文体は特徴的だし、世界観は(そして世界そのものも)『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を踏襲しているわけだが、その読み味は渋みを増しているように感じられる。
序盤から予定調和というのか、伏線ですと主張するような違和感が散りばめられており、その直接的さに村上春樹らしからぬ感覚を持つ。
第1部と第2部で物語は大代わりする。しかし軸は変わらない。
現時点での最新長篇作品。下巻も楽しみたい。
チャオ。
