見出し画像

私はまだ「みうらじゅん」を知らない

「じょうぼん?なにそれ、仏教用語?」

親友との、何気ないLINEのやりとりをきっかけに、私もとうとう「みうらじゅん」に片足を突っ込むこととなった。

親友は年に一度、トークショーに行くほどのガチ勢。
彼女から「みうらじゅん」の良さを前々から聞かされてはいたが、私の中のイメージはタモさんと一緒に空耳アワーやってたロン毛のおじさんだ、とか思ってたら、それはみうらじゅんじゃなくて安斎肇だった。

そのくらい、私の生涯に「みうらじゅん」は浸透しておらず、親友からの布教活動も自分には関係ないだろうと、今まであまり気にとめていなかった。

日常会話で仏教用語をぶっ込んでくる私の親友。
そういうとこ、すき。

ちょうどこの頃、私も仏教に興味を持ち始め、いろいろと調べていたところだった。
親友にはそんな話ひとつもしていなかったのに、さすがすぎるタイミングの良さにびっくり。
さらに言えば「仏教」の先に「みうらじゅん」の入り口があるなんて思ってもいなくて、二度びっくり。

「『自分探し』とかよく言うけど、『自分なくし』です。自分なんてないんです。って、みうらじゅんもよく言ってる!!!」

と、親友の熱量に背中を押され、おすすめされたみうらじゅん作品を探しに図書館へ。

「マイ仏教」は見つからなかったので、まずは「さよなら私」から読んでみることにした。

「そこがいいんじゃない!」
あまりいい状況でないと脳が判断したとき、すぐさまその呪文を唱えましょう。
口に出して言うとさらに効果的です。
当然、脳の野郎は「そんなことないだろ」と、ツッコんできますが、耳を貸してはなりません。
あまりいい状況でないことがいい。だからこそいいと、断言することによって、脳はしだいに折れはじめます。
「本当にそう思うのか?だったらしかたないけど」
ここまでくればもうこっちのもんです。
「そこがいいんじゃない!」
今度は大声で言ってやりましょう。
泣きながらでも。
いつしかこの呪文が口癖になり、かなり悪い状況でも効いてくると思います。
もう一度言いましょう。
そこがいいんじゃない!!

さよなら私「そこがいいんじゃない!」より一部抜粋

これには私の脳をガッツリもっていかれた。

私は人の機微に敏感な方で、考えたってどうにもならない相手の気持ちを気にして落ち込むことが度々ある。
いろんな人から「気にし過ぎだよ」と励まされても、「じゃあどうやって気にしないようにすればいいのか教えてよ!!」と、半ば逆ギレに近い感情を抱いていた。
その答えが、まさかこんなところにあったなんて……

私はすっかり彼の虜になってしまった。
この本は人生の指南書にしよう。

勢い余って「みうらじゅん」を題材にしたショートショートを書きたい衝動に駆られた。
これはたぶん、好きな人のことを思い、夜な夜なポエム書いちゃう系のあれだ。
どうやら私は、一度「好き」と思ったら黒歴史を生成しないと気が済まない星のもとに生まれたらしい。

ショートショートのタイトルは『みんなみうらじゅんになればいい』

とりあえず構成が出来上がったのはいいが、

「芸能人を題材にしたショートショートって訴えられたりしないのだろうか?」

そんな不安が過ぎり、すぐさまGeminiに確認した。

念のため、名誉毀損などに引っかかったりしていないか確認してもらおうと、途中までできていた部分をGeminiに送ってみた。ら……

いやあああああああああああああ
やめてええええええええええええ
それは自分でやりたかったやつ(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
ネタを横取りしないでええええええええ(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

という私の悲痛な叫びもむなしく、ものの1秒で私の原案よりおもろいショートショートに仕上げてきやがった。
しかも『全人類マイブーム化計画』と、タイトルまで勝手に書き換えて。
どう考えてもGeminiのつけたタイトルの方がセンスええやないか。

AIがみうらじゅんに負けるという内容だったのに、私はあっさりAIに負けた。くっそ!!!

今こそ呟くときかもしれない。

「そこがいいんじゃない!」と。

いやごめん。やっぱまだその境地、無理(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
くやしい!!!!!!(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

きっと「みうらじゅん」と書いて「ほぼ如来」と読むに違いない。

なお、みうらじゅん氏が語るエロについては未履修である。

……私はまだ、「みうらじゅん」を知らない。


いいなと思ったら応援しよう!