⛵️実装しないリーダーとして、プロジェクトを完走させた話
前回の記事では、つまみ食い的な過去の興味を統合して、VRの金継ぎゲームのディレクターをやってみたというお話をしました。
今回は、マルチポテンシャライトとしてプロジェクトをリードすることについて考えたことのお話です。
ディレクションの罪悪感について
今回のプロジェクトは、はじめからスムーズに、「よし!ガンガン行こう!」というテンションで動けたわけではありませんでした。
というのも、ディレクターとしての関わり方に罪悪感があったからです。
「ストーリーと世界観だけ担当していいのか?それって美味しいとこ取りでは…?」
「ただ口出すだけの人?ご意見番?それってプロジェクトに貢献してない、いや、むしろ邪魔になったりしないか…?」
みたいな気持ちがあって、最初はアイデアを出すのに割とビクビクしていたのです。
まぁ、そこにはそもそも、小さい頃に学級委員をして、えらく嫌われたという経験があって、リーダーシップを発揮して人をまとめるということにすごく怖さがあったというのもあります(以下の記事にまとめました)。
が、恐怖から遠慮するのでなく、ちょっと勇気を出してやりたいことを出してみよう、と決めて、プロジェクトのテーマや仕様をチームにシェアしてみたのです。
そうしたら、思ったよりすんなり受け入れられて、ディレクターとして関わるという形でスタートを切れたのです。
「作らないリーダー」として関わるということ
実装を直接触らないことで、いろいろなことが見えてきました。
自分のコアに集中できる
マルチポテンシャライトとして、普段のプロジェクトは一人工業地帯みたいな状態です。つまり、脚本・監督・制作・広報…全部俺。
これって、自分の思う形にこだわりを詰めて製作できるのですが、その一方で、ちょっと大変な作業や、面倒な作業も全部一人でこなさなくてはならない瞬間も出てきます。脳筋なもので作品への愛と根性で、大概のことはぶち抜いて、完成まで漕ぎ着けてはいたものの、まぁしんどい時はしんどいのだよな。
私はVR開発経験がなかったことと、MacだとWindowsよりも開発が厳しそう(リアルタイムで実機確認が難しい)ということから、実装に入るのはちょっと負担が重いな…と考えていました。
もし無理してでも実装に入っていたら、メンバーの足を引っ張っていたかもしれないですし、「VR開発全然わかんない…もうやだ…」とうんざりして、楽しさも無くなっていたことでしょう。
その代わり、ディレクターとして「日本文化を楽しく届ける」という部分に注力し、それが結果的にとてもいい判断でした。
自分にとって楽しく、そして得意な部分でいっぱい力を発揮して、結果願いが一つの形になった、というところが本当に嬉しかったです。
メンバーが自律的に動くから、イレギュラーを楽しめる
世界観に必要なセリフやBGM、SEなどのアセットを事前に探して用意していたのですが、SEのいくつかを、メンバーが追加で探して差し替えてくれていました。その音が思った以上に世界観にマッチしていて、すごく体験が向上していたのです。
またポスターやプレゼンを作らなくてはいけなかったのですが、広報に興味があるメンバーがどんどん作り始めてくれていました。結果、得意な人が得意なことをするという分担が綺麗に回って、素敵な資料が出来上がっていました。
普段だったら「あっ、これやっておいた方がいいかも…?」と先回りして一人で潰してしまうところを、メンバーが拾ってくれたことで、自分の負担が少なくなりました。そして何より、一人でやっていたら絶対に出てこなかったであろうアイデアが反映されて、プロジェクト全体がどんどんいいものになっていくのが感じられて、本当に良かったです。
並行稼働で余白ができる
実装にかかりきりにならなかったことで、余裕を持って平行で複数のプロジェクトを回すことができました。
もし実装に入っていたら、多分それだけで手一杯になり、他のプロジェクトが止まってしまっていたでしょう。あるいは、止めたくなかったら、体力や精神をちょっと削っていたかもしれません。
自分の開発や、コーチング、他の共同プロジェクトやブログ、とにかくいろいろ抱えながらも(そうだね、だってマルチポテンシャライトだからね)、上手にバランスをとりながら進めることができたように感じています。
「作らないリーダー」としての価値を考える
実装していない =貢献していない、のでは?という疑いはずっとうっすらあったのですが、いざ進めてみると、積極的に仕様を作って進めてくれてありがとう、と感謝の言葉をもらうことが何度かありました。
マルチポテンシャライト的には、興味を持ったことは大体やればできるのだから、自ら手を動かすことが大事だろう、という思いもありました。しかし今回、必ずしもそれだけが価値になるわけではないんだな、というのが大きな発見でした。
前回の記事の最後に
「全部やる人」というだけでなく、「様々な知見をパッチワークのようにつなぎ合わせて、得意な分野に活かす人」として貢献するのは、マルチポテンシャライトとしての一つの活動のあり方なのかもしれません。
と書きました。
一人体制なら、「全部やる人」としてぐいぐい進めていくのも大事ですが、複数人になった時、全部をやってしまうと、自分よりもっと得意にできる人の場所を奪ってしまうことにもなるのかもな、と、ふと思いました。
自分が一番関わりたい、こだわりたい、これだけは外せないポイントってどこだろう?
その部分で遺憾無くマルチポテンシャライトらしさとリーダーシップを発揮することで、チーム開発を楽しめるということが、すごく大きな学びとなりました。
まとめ
ディレクターとして世界観を設計し、メンバーを信頼して任せるというのも、マルチポテンシャライトとしてのプロジェクトの貢献の一つのあり方なのですね。
「全部頑張らなきゃなぁ…」という重さを捨てて、自分のコアに集中することで、楽しく、素敵な共同プロジェクトを進めていけるのだと思うのです。
⛵️あなたへの問い
あなたにとって、「これだけは外したくないコア」は、どの部分でしょうか?
マガジン「マルチ・ポテンシャライトの生存戦略」
やりたいことを全部やる人生にしたいあなたへ。体験セッション(60分 / 5,000円)やってます。詳細はこちらからどうぞ。
ブログでは、マルチ・ポテンシャライトの話以外にも、メンタル・開発技術・創作のヒントなどを公開中。
「これ、自分のことだ...!」と思ったら、スキやシェアで教えてくれると嬉しいです。マルチ・ポテンシャライトな仲間に届きますように!
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければサポートいただけるととても嬉しいです。
いただいたサポートは、執筆・創作の支援になります。