なぜReal Styleは「理念」より先に「社訓」を作ったのか
組織がブレなくなる判断軸の正体
会社を経営していると、
「理念はありますか?」
と聞かれることがよくあります。
多くの会社が、立派な経営理念を掲げていますし、それ自体はとても大切なことだと思います。
ただ、私はずっと違和感を持っていました。
理念はある。
けれど、日々の現場や判断の場面で、それが本当に使われているだろうか、と。
Real Styleでは、経営理念よりも先に「5つの社訓」を定めました。
これは偶然ではなく、かなり意図的な選択でした。
理念は「判断の場」で弱くなりやすい
理念という言葉は、どうしても抽象度が高くなります。
「社会に貢献する」「人を幸せにする」「成長を支える」
どれも正しい。けれど、正しすぎる。
問題は、判断が割れたときです。
・このクレームは、どこまで対応するのか
・この仕事は、今やるべきか、断るべきか
・売上は立つが、違和感がある案件をどうするか
こうした場面で、理念はそのままでは使えないことが多い。
解釈が人によって変わってしまうからです。
そこで私は考えました。
判断の瞬間に、そのまま使える言葉が必要だと。
社訓は「行動と言葉」を直結させる
Real Styleの社訓は、次の5つです。
・私たちは、お客様を幸せにする商品、サービスを提供します。
・私たちは、向上心をもち、日々学び続けます。
・私たちは、何がより良いかを常に考え、明確に立場をとり、自ら行動します。
・私たちは、小さな問題を放置せず、即改善します。
・私たちは、笑顔とユーモアを忘れず、率先して仕事を楽しみます。
これらは、スローガンとして作ったものではありません。
「迷ったときに、何を選ぶか」を決めるための言葉です。
たとえば、
「それはお客様を幸せにする選択か?」
「小さな問題を見て見ぬふりしていないか?」
この問いは、そのまま行動に直結します。
社訓は、考えさせるための言葉ではなく、動かすための言葉です。
先に社訓があると、組織はブレにくい
社訓を先に置くことで、判断の基準が揃います。
立場や経験に関係なく、同じ軸で話ができる。
結果として、
・属人的な判断が減る
・感情論で揉めにくくなる
・「会社としてどうか」で会話できる
という状態が生まれます。
これは、仕組みです。
気合や価値観の共有ではなく、構造としての安定です。
その後に、経営理念を言語化した
社訓を使い続ける中で、数年が経ってから、
私たちは経営理念を定めました。
「人々の心や身体の健康づくりに貢献する」
この理念は、社訓で積み重ねてきた判断や行動を、
一段上の概念として束ねたものです。
つまり、
理念 → 行動
ではなく、
行動 → 思想 → 理念
という順番です。
この順序は、逆にできないと私は思っています。
理念が機能しない会社の共通点
これまで多くの会社を見てきて、
理念が形骸化している組織には共通点があります。
・理念が「掲げるもの」になっている
・日常の判断に落ちていない
・現場が自分ごととして使えない
理念そのものが悪いのではありません。
理念を支える前提の構造がないだけです。
Real Styleにとって、その前提の構造が社訓でした。
判断軸がある会社は、速い
判断軸が明確な会社は、決断が速い。
迷わないからです。
これは、成長スピードに直結します。
私がコンサルの現場で一番時間を使うのも、
「何を基準に判断しているのか」を整理するところです。
管理者に対してそのような研修を行ったりもします。
多くの経営者は、無意識で判断しています。
だから、再現できない。
社訓や理念の本当の価値は、
再現性のある判断を生むことにあります。
社訓と理念は、経営者の思考の写し鏡
社訓や理念は、会社の飾りではありません。
経営者の思考の癖や判断の積み重ねが、そのまま言語化されたものです。
だからこそ、先に社訓を作り、使い、磨く。
その上で理念を定める。
この順番は、意外と知られていませんが、
組織を安定させるうえで非常に合理的です。
もし今、
・判断がブレる
・人によって基準が違う
・決断に時間がかかる
そんな感覚があるなら、
理念の前に「判断軸」を見直す価値はあると思います。
この記事が少しでも参考になったと感じたら、
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また、
・自社では理念や社訓が機能していない
・判断が人によってブレている気がする
・そもそも、何を軸に経営しているのか整理したい
そんなことを感じた方は、
コメントで率直な疑問や状況を書いていただいて構いません。
内容によっては、記事や別の形で取り上げさせていただくこともあります。
この記事が、
「これ、他の経営者やチームの人にも読んでほしいな」
と感じるものであれば、シェアしていただけるとありがたいです。
次回予告
次回は、
Real Styleの経営理念
「人々の心や身体の健康づくりに貢献する」
について、もう一段深く掘り下げます。
この理念は、
理想論や綺麗な言葉として作られたものではありません。
現場で積み重ねてきた判断や行動を、
後から一本の軸として束ねた言葉です。
・なぜ「健康」をこの定義にしたのか
・なぜ心と身体だけでなく、社会的な側面まで含めたのか
・この理念が、実際の事業や意思決定でどう使われているのか
そのあたりを、構造的に整理してお話しします。
ぜひ、次回もご購読ください。
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