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鹿児島の飲食店開業|創業融資・補助金・物件探し・コンセプトを事業性の観点から


これまで個人・法人問わず、500件以上の経営相談に対応してまいりました。鹿児島の公的支援に携わる中で、飲食店の創業に関するご相談も数多くお受けしております。

実際に鹿児島県垂水市においては、レストラン ウチエ(outhier)様の開業に関与させて頂きました。 

私は創業段階における事業計画書の策定や、融資・補助金の申請といった資金面のサポートをメインに支援しております。そのうえで、どのようなメニュー構成で運営していくのか、どうすれば計画的に利益を出せるのかという事業面まで踏み込んで助言しております。

飲食店の開業支援において私が担っているのは、事業性と資金の部分になります。飲食店開業においては保健所の営業許可や、物件の契約条件についても重要論点となりますが、これらについてはそれぞれの専門家にご相談いただくのが確実です。

この記事では、鹿児島で飲食店の開業をお考えの方に向け、資金面・事業面を中心に開業準備における留意点を開設させて頂きます。

売上を左右する立地についてのリサーチと事業の方向性検討

飲食店の売上は、その大部分が立地で決まります。特に鹿児島は主な移動手段が自動車ですので、車で30分の移動圏内がおおよその商圏だと考えてよいでしょう。この範囲内で普段使いのお客様がどれだけ見込めるかによって、売上の天井が見えてきます。

したがって、開業を考え始めた段階で重要度の高い取り組みは開業予定地におけるマーケットリサーチであると言えます。

マーケットリサーチの結果、市場性に疑問が残ったとしても、そこで諦める必要はありません。

たとえば、テイクアウト専門の形にすれば、客席を持たないぶん賃料を抑えた運営が可能になります。キッチンカーを主体とした運営に切り替えるという選択肢も考えられます。このように、食の提供を軸にしながらも、飲食店ではなく、いわゆる食物販のスタイルに方針を変更するというのは地方での開業における現実的な戦略です。

ただし、これらは厳密には飲食店とは異なる業態であり、必要な許可も、運営のノウハウも飲食店とは異なります。同じ「食の商売」だと考えて始めると、想定外の手間が発生するのです。

それでも、経営の持続可能性を優先するのであれば、こうした業態変更は検討に値します。物件ありきで無理な計画を組むより、事業の形を場所に合わせた方が合理的なのです。

物件探し・資金調達のために早く動くことが肝心

物件探しには想像以上に時間がかかるものです。条件に合う物件が見つかるまで、1年以上を要するケースも珍しくありません。良い物件が出てから動こうと考えていると、開業の時期そのものが読めなくなってしまうのです。

また、物件探しと同様に、資金調達も重要度の高い取り組みとなります。

資金面で懸念すべき事項の一つが空家賃の問題です。店舗を賃貸契約してから実際に開店するまでの間、営業していないにも関わらず家賃だけが発生します。資金ショートを避けるためには早い段階から資金調達を進め、この期間における家賃の支払い原資を確保しておく必要があるのです。

この点については、創業融資の記事でも詳しく説明しております。

開業準備において、物件の選定、資金調達など必要なタスクは多岐にわたります。それぞれを計画的に進めることが重要です。

地方におけるコンセプト策定は教科書通りにいかない

開業にあたって、コンセプトの設定を強く求められるケースは多いと思います。ただ、一般的なコンセプト策定の手順が、地方の飲食店開業においてそのまま当てはまるとは限りません。

前提として、商圏の規模が違います。鹿児島市においては市場規模の広さから、専門性を打ち出したり、何らかの方面に特化したりする形で経営しても、ある程度は成り立つでしょう。しかし、鹿児島市外において同じやり方で事業を進めることは難しいでしょう。

飲食店においてコンセプトが最も反映されやすいのは、メニューです。マーケティングの観点からは、看板メニューを設けることや、メニューをある程度絞り込むことの必要性が語られます。こうした考え方は基本的に間違いではありません。

ただし、地方の飲食店では事情が変わってきます。商圏の人口そのものが限られるため、特定の層だけに絞って十分な来店数を確保することが難しくなるのです。結果として、メインターゲットがファミリー層になるケースは少なくありません。

そして、ファミリー層は複数人での来店が基本になります。同じテーブルで家族それぞれが食べたいものを頼めるかどうかが、店を選ぶ際の判断基準となり得ます。

したがって、店側としては、ある程度メニューを網羅的にそろえて、お父さんにはとんかつ定食を、お母さんにはパスタを、お子さんにはお子様ハンバーグを、とそれぞれ頼める品揃えにするほうが妥当と言えます。

とはいえ、やはりメニューを広げすぎることもリスクとなりえます。

メニュー数が一定の範囲に収まっていれば、同じ食材を複数のメニューで使い回すことができ、仕入れの無駄が出にくくなります。ところが品数を増やしすぎると食材の共通化が難しくなり、使い切れないまま廃棄が発生しやすくなるのです。

そしてもう一つ、品揃えが広がるほど、何屋なのかが利用者に伝わりにくくなるという問題も生じます。

何屋か分からなくなるリスクと、現実に利用者が求めるもの。この二つのバランスの中でコンセプトは洗練されていくものであると忘れてはなりません。

補助金は国の制度のみでなく自治体の制度にも着目

創業時に使える補助金として、小規模事業者持続化補助金<創業型>などがあります。ただ、国の制度だけを見ていると、使えるはずの制度を見落としてしまいます。

鹿児島県内では市町村がそれぞれ独自の補助制度を設けているケースがあります。開業予定地の自治体が何を用意しているかは、必ず確認しておいてください。例としては以下の通りです。

ここで挙げたのは、あくまで一部の例に過ぎません。ご自身の開業予定地の自治体がどのような制度を設けているかは、必ずお確かめください。

県内の制度を見渡すと、空き店舗の活用に係る支援が多いという傾向があります。小売業・飲食業・サービス業を対象とした制度が中心であり、改装費の補助を受けられるものが多い制度です。飲食店の初期投資では改装費が大きな比重を占めますので、確認しておく価値があります。

また、上記以外にも、新規開業支援利子補給制度のように、一部の制度融資の利用者を対象とした利子補給の仕組みが用意されております。これは飲食店に限った制度ではありませんので、制度融資を利用される方は一度ご確認ください。

ただし、対象となる経費や要件は制度ごとに異なるものです。よって、自社の取組が本当に要件に合致しているかどうかについては事前確認が必要です。なお、補助金は基本的に後払いです。この点については、他の記事でも触れておりますので、ぜひご確認ください。

まとめ

  • 市場性に疑問が残る場合、テイクアウトやキッチンカーなど食物販への業態変更も検討する。

  • 条件に合う物件が見つかるまで1年以上かかることもあるため、物件探しや資金調達の準備はできるだけ早く始める。

  • 地方飲食店におけるコンセプト設計は、絞り込みと幅広い層への対応のバランスで決める。

  • 補助金は国の制度だけでなく、開業予定地における市町村の制度も確認する。

店舗が決まる前の段階から、ご相談ください

「開業予定地で、どれくらいの来客が見込めるのだろう」
「融資を受けるための計画書を、どう書けばよいのだろう」
「どんな補助金が使えるのだろう」
「メニュー構成は、どのようにしたらよいのだろう」

こうしたご相談を、中小企業診断士としてお受けしています。これまで個人・法人問わず500件以上のご相談に対応してまいりました。

飲食店の開業では、物件を契約した時点で動かせない条件がいくつも確定します。契約を済ませてからご相談いただくと、お手伝いできる範囲がどうしても狭くなってしまうのです。事業計画の策定は、物件を決める前から着手しても早すぎることはありません。

また、明確なコンセプトを持って開業を準備されている方からのご相談も多くなっておりますが、ご自身の中での構想が金融機関のご担当者に伝わるかどうかは別の問題になります。

加えて、厨房機器をはじめとする設備の価格が上がっており、以前より借入額が大きくなりやすい現状です。借りる金額が大きくなるほど、事業計画書に求められる説得力も上がりますので、準備の負担は確実に重くなります。

そのままの計画では厳しいと判断した場合には、正直にお伝えしたうえで、別の進め方をご提案します。事業計画書の策定をお考えでしたら、まずは一度ご相談ください。

▼ ご相談・お問い合わせはこちらから
中小企業診断士 長友翔 公式サイト
https://smbadvisor-nagatomo.com/

オンラインでの相談に対応しているほか、必要に応じて出張もいたします。

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