「彼に不満はない。でも、なぜか人に彼のことを話したくない」
彼のことを聞かれると、少し困る。
もちろん、嫌いじゃない。
優しい。
別れたいわけでもない。
なのに、
「写真見せて」
そう言われた瞬間だけ、
なぜかスマホを開く手が止まる。
「どんな人?」
そう聞かれても、
「普通の人だよ」
「優しいよ」
それ以上、話が広がらない。
彼と二人でいるときは、
そんなこと、気にならないのに。
人に彼の話をするときだけ、
ほんの少し、身構えてしまう。
なぜだろう。
私が見せたくないのは、
本当に「彼」なんだろうか。
二人っきりなら、何も問題はない
一緒にご飯を食べる。
くだらない話をする。
帰り道にコンビニへ寄る。
彼の隣にいる自分は、
別に嫌いではない。
むしろ、落ち着く。
大きな不満もない。
だから、
「彼のどこが嫌なの?」
と聞かれても困る。
嫌なところを探せば、
そりゃあ、いくつかは出てくる。
でも、それはお互いさま。
別れるほどではない。
それなのに。
友達に彼を紹介するとなると、
急に心が落ち着かなくなる。
写真を見せたときの、
友達の一瞬の表情まで気になる。
「へえ~、優しそうだね」
その言葉に、
何の悪意もないことくらいわかっている。
なのに・・・
「そうなの、すごく優しいの」
なぜか、ひとつ説明を足したくなる。
その瞬間、彼だけが見られているわけではない
彼の写真を見せる。
彼の仕事を話す。
彼がどんな人なのかを話す。
表面上は、
彼を紹介しているだけ。
でも、その瞬間。
あなたが人に見せているものは、
彼一人ではありません。
・その人と付き合っている自分。
・その人を選んだ自分。
・その人と過ごしている自分。
そして、
今、自分がどんな人生を生きているのか。
そこまで一緒に、
人前へ出てしまうような気がする。
彼と二人でいるとき、
恋愛は「二人だけのもの」です。
でも、人に彼を見せた瞬間、
その恋愛は、
「私が選んだ人生の一部」
になります。
ここで初めて、
それまで気にならなかった違和感が
顔を出す。
「いい彼氏だね」が欲しいわけではない。
人に彼を見せたくない。
そう言うと、
「見栄っ張りなんじゃない?」
「人の評価を気にしすぎ」
「自分が好きなら、それでいいじゃない」
そんな話になりがちです。
でも、
それだけではありません。
友達から、
「かっこいい!」
「素敵!」
「羨ましい!」
そう言われたいだけなら、
話はもっと簡単です。
本当に怖いのは、
人にどう思われるかではなく、
その反応を見た自分の心が、何を感じるのか。
なのかもしれません。
人の顔を見て、自分の本音を知ってしまう
「へえ~、こういう人が好きなんだ」
笑いながら言われた。
その瞬間、
胸の奥がチクリとする。
友達は何も悪いことを言っていない。
なのに、
「でも、本当に優しいんだよ」
と言いたくなる。
「仕事はすごく真面目だし・・」
「付き合うとすごくいい人なの」
聞かれていないことまで、
つい付け足したくなる。
誰に説明しているのでしょう。
友達に?
それとも、自分に?
彼の良さを説明しているうちに、
「だから、私がこの人を選んだのは間違っていない」
と、自分の選択に理由をつけている。
人の目は、ときどき鏡になる
一人では見えなかったものが、
人の目を通すと見えることがある。
鏡を見なければ、
自分の後ろ姿は見えません。
それと似ています。
彼と二人でいるときは、
優しい。
安心する。
楽しい。
それだけで成立していた。
ところが第三者が入ると、
急に別の角度から自分の恋愛を見ることになる。
その時初めて、
「あれ?」
と思う。
彼を見られるのが恥ずかしい、
という話ではありません。
もう少し複雑です。
自分では納得していたはずの恋愛を、
少し離れた場所から見たとき、
「私は、本当にこれでいいんだっけ?」
そんな疑問が、
一瞬だけ浮かんでしまう。
彼を人に見せたくない。
その違和感は、
彼への不満とは限りません。
彼を見られたくないのか。
彼を選んだ自分を見られたくないのか。
それとも、
人の目を通したときに、
自分でも見ないようにしていた何かが
見えてしまうのが嫌なのか。
「特別、不満はない」
その言葉で、
小さな違和感まで片づけなくていいんです。
不満がないことと、
「私は、これがいい」
は、同じではありません。
あなたは、それでいいのですか?
それとも、それがいいのでしょうか?
自分のことは、自分が一番よくわかっているようで、実は一番見えにくいものです。
自分でも気づいていない、言葉にできないモヤモヤの「正体」を紐解き解決します。⇩
恋愛の見えない問題の「本当の正体」とは?
人は目に見えるものだけですべてを判断しがちですが、本当の問題はその奥に隠れているものです。二人の心のズレ、思いグセ・・・
最後までお読みいただきありがとうございます。
このご縁に感謝いたします。

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